工作物としての石の板については「石碑」をご覧ください。
神の手によって渡される長方形の板、10世紀、ビザンティン、『パリ詩篇
石の板(いしのいた、ヘブライ語: ????? ??????、Luchot HaBrit、「契約の板」)とは『聖書』(旧約聖書)に登場するモーセの十戒が記された2枚の特殊な石であり、『出エジプト記』において、モーセがシナイ山に登ったときに与えられたと記述される。『出エジプト記 31:18』においては「あかしの板」として言及される。石板(せきばん)、掟の板(おきてのいた)とも言われる。 聖書によると、石の板は二組あり、一組目は神によって記され[1]、金の子牛を崇拝していたイスラエル人を見て怒ったモーセによって砕かれ[2]、二組目はその後モーセによって切り出され、神によって再度記されたという[3]。 タルムードにあるユダヤ教の伝統的な教えによると、石の板は空、天および神の座の究極性を象徴する青いサファイアでできていたという。しかし、複数のトーラー学者は聖書にある「サピア」は実際には神の足元にあったサファイアの敷石のようなもの(出エジプト記 24:10
伝承
作り直された二組目の石の板は契約の箱の中に納められた。
形と大きさ石の板をこの画像のように円みをおびた長方形とするイメージは伝承に基づくものではない。また、この画像において、十戒はヘブライ語のアルファベット(アレフベート)の最初の10字として表現されているが、この10字は1から10の数字に対応している(ゲマトリア)。
現代では石の板は一般に上部が円形の長方形として描かれるが、これはほとんどユダヤ教やキリスト教の伝統に基づいていない。ラビの伝承では、石の板は角の尖った長方形であり[5]、実際に3世紀のドゥラ・エウロポスのシナゴーグの絵画や10世紀までのキリスト教美術[6]、ユダヤ教の伝統的な図像学においてはそのような形で描かれた。
円みをおびた石の板は、メモをとるための粘土板の形や大きさの影響を受けて、中世に現れた。ミケランジェロやアンドレア・マンテーニャの作品においてはまだ尖った長方形であり(ギャラリーを参照)、大きさもおおよそラビの伝承に基づくものである。レンブラントなどのその後の芸術家は円みをおびた形で一回り大きく描写する傾向にある。前述のとおり、ラビの伝承では石の板は四角いとされるが、複数の情報によると、レプリカが本物と完全に一致しないようにラビ自身が円みをおびた形で石の板を描写することを認めたという[7]。石の板の縦と横の長さはそれぞれ6 Tefachim (およそ48センチメートル) で厚みはそれぞれ3 Tefachim (およそ24センチメートル)であるが[5]、芸術においては一回り大きく描写される傾向にある。また、伝承によると、十戒の言葉は表面というよりむしろ石全体に掘られていたという[8]。 ユダヤ教では、二組の石の板の十戒の配列は異なった方法で解釈される。ラビのハニナ・ベン・ガマリエルはそれぞれの板に5つずつ戒めがあったと主張するが、複数のセージ (Sage タボットとして知られる石の板のレプリカは、エチオピア正教会の慣習の重要な要素である。また、エチオピア正教会は、本物の契約の箱がこの教会に属するシオンの丘聖母マリア教会
内容
エチオピア正教会
クルアーン