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やノートページでの議論にご協力ください。この項目では、人体着用ぬいぐるみについて説明しています。女性音楽ユニットについては「キグルミ」をご覧ください。
エバーランド(韓国)のマスコット
着ぐるみ(きぐるみ)とは、着るぬいぐるみの意味の造語で、人間が着用可能な大型のぬいぐるみを指す。イベントや遊園地のキャラクターショー、テレビ番組などで用いられる特殊衣類で、中に人間が入り、全身を覆い姿を変える演出で使用される。 着ぐるみとは人間の全身を覆う、等身大のぬいぐるみの総称で、怪獣など架空の生物や人間や、擬人化した動物を表現する方法として用いられる。一般的には遊園地やテーマパーク、企業のキャラクターや商品キャンペーンなどで幼児・子供向けの着ぐるみショー、一緒に写真撮影、風船や商品などを配布する作業を行い顧客サービスに従事している。 代表的なキャラクターはミッキーマウス・ハローキティなどの擬人化した動物型、ゴジラなどの怪獣型、ロボットなどの造形が一般的であるが映画の特殊撮影技術の一つとして、または幼児向け子供番組の登場人物、特殊な演劇的表現として舞台演劇で用いられる。他にも遊園地・テレビ番組・企業(CMキャラクター)のマスコットキャラクター、漫画・アニメ・ゲームキャラクターの着ぐるみ化、有名人を擬人化した着ぐるみも見られる。また、自社オリジナルの着ぐるみを製作し、PRイベントに活用する企業も多い。着ぐるみは日本にとどまらず世界中の企業、イベント、映画、テレビ番組、CM、遊園地等で様々な着ぐるみが活躍している。以前は着ぐるみを自分で購入するか、着ぐるみを扱う職を探さないと実際に体験することが難しい状態であったが、今では実際に着ぐるみを着て動いて学べる「着ぐるみ学校」も存在しており、着ぐるみを持ってなくても事前に体験することも可能になっている。 大半の場合は、着ぐるみの傍らにアシスタントやアテンドと呼ばれる付き添いの人が1人以上はいて、あらゆる緊急事態に備えて監視を行っている。付き添いの人間は着ぐるみの状態をチェックし、着ぐるみで起こりうる様々なアクシデントの対処も同時に行っている。また、全てではないものの着ぐるみ内部に通信用の無線やイヤホン、マイクなどが入っていて直接外部と連絡が取れるものもある。 日本の場合、公的な場所の多くは専門のスーツアクターが入る、もしくは着ぐるみ経験者や経験者から事前にレクチャーを受けていることが多い。スーツアクターは企業・団体よりもイベントで着ぐるみショーなどを依頼されることが多く、この場合ショーの内容は、客を十分に満足出来るレベルに達していることが多い。 スーパー・学校・お店などの単発で行われるイベントでは経費を節減するため着ぐるみだけをレンタルすることがあり、主催企業・団体の職員やアルバイトが中に入る場合もある。このような着ぐるみショーが行われた場合、決められた最小限の動き・写真撮影のためにポーズを取るなど、上記のスーツアクターのような派手で大きなリアクションは期待できない場合がある。ただし日常的に着ぐるみを着続けた結果、着ぐるみの動きや技能を独学で身に付けた事実上の専門スタッフ化、元スーツアクターからの転職もごく一部ながら存在する。 特殊な例としてはフジテレビ系子供番組『ポンキッキシリーズ』のレギュラーキャラクターであるガチャピンがある。番組内において、ガチャピンは様々なスポーツなどに挑戦しており、中に入る人についてもそれぞれ各分野におけるエキスパートに依頼されることになるが、制作側の見解としては「あくまでも『ガチャピン』は『ガチャピン』そのもの(中に人は入っていない)」と設定している。 全身を覆う着ぐるみはその造形上、内部は体温がこもって蒸れやすいうえに視界が悪く、音も聞こえ難く、着ぐるみを洗濯するには専用の業者に委託する必要があり費用が掛かるので汗をかいても頻繁には洗えないといった短所がある。 また、空気で膨らませた「バルーン着ぐるみ」(エアー着ぐるみ)というものが使われ始めている。これは内部に送風機と充電式のバッテリーを装着し、空気を外部から排出しながら膨らみつづけて形状を維持している仕組みである(いわゆる風船とは違うものである)。この仕様の着ぐるみは丸っこく膨らんだキャラクターの形状を表現するのに向いていて、ゆるキャラの着ぐるみを作る際によく用いられる。この様式のものは中へ送りこむ送風があるが、機材が加算されるためにその分重量が重くなることと、バッテリー切れになると途端にしぼんでしまう欠点がある。このため、通常のものと比べて機材のメンテナンスの必要性と出演時間をあらかじめ計算する必要がある。長らく着ぐるみ専用のバッテリーが用いられているのが一般的だったが、近年製作されたものはUSB方式の家庭用モバイルバッテリーが一般的であり、出演時間を長くするために大容量タイプが殆どとなる。形式上は人力でしぼませることは可能であるが、大抵の場合は元キャラのイメージを守る観点から禁止事項となっている。例外的に、onちゃん(HTBマスコット)のように人力でのしぼませが可能となっているキャラクターも存在し、番組の『水曜どうでしょう』で操演者の安田顕がとった行動を由来とする。 現在多用されている「着ぐるみ」という言葉は1980年代後半にマスメディアで生まれた比較的新しい言葉である[1]。語源としては、「特撮マニアが『着ぐるみ』という言葉を使い始めた」あるいは「とんねるずがテレビ番組で盛んに口にして広まった」など、色々な説が存在する。 こういった「全身被り物」キャラクターは歌舞伎や狂言に祖を求めることもできるが、特撮映画においては、特撮映画の金字塔である「ゴジラ」シリーズ(東宝)が、主役怪獣の表現に縫いぐるみを多用していたため、「日本における特撮怪獣=縫いぐるみ」という図式ができあがったと言われる。 第一作の『ゴジラ』(1954年)において特撮監督円谷英二は当初、戦前に製作された『キング・コング』(1933年)に倣って人形アニメーションによる撮影を主張したのであるが、予算や撮影日数の限界から断念せざるを得ず、「縫いぐるみ」の手法を採ったのである[2]。 こうして海外の特撮映画が『キングコング』以後も人形アニメ表現で発展したのとは対照的に、日本では『ゴジラ』以後、他社による怪獣映画(ガメラシリーズなど)においてもこれは踏襲され、このフォーマットは、後に続くウルトラシリーズや仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズなど、テレビ番組においても引き継がれている。着ぐるみによる撮影は、スーツメーションとも呼称される[2]。 この手法の表現であるが、『ゴジラ』の母体である東宝など特撮映画・番組の現場スタッフの間では、元々着ぐるみの呼称そのものが新しいもので、円谷英二、川北紘一、有川貞昌、中島春雄、村瀬継蔵、高山良策、古谷敏をはじめ、現場スタッフは基本的に「縫いぐるみ」呼称をとる。一方、「着ぐるみ」表現を用いる業界者としてはうしおそうじ[3]や満田かずほ[4]などがいる。
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