真夜中のパン屋さん
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真夜中のパン屋さん
ジャンル
キャラクター小説
小説
著者大沼紀子
イラスト山中ヒコ(ポプラ文庫) / 木屋町(キミノベル)
出版社ポプラ社
レーベルポプラ文庫 / ポプラキミノベル
刊行期間2011年6月3日 - 2017年6月15日(ポプラ文庫)
2021年9月15日 - 10月13日(キミノベル)
巻数全6巻(ポプラ文庫)
全2巻(第1巻(ポプラ文庫版)の分冊)(キミノベル)
その他 ⇒真夜中のパン屋さん
ドラマ
原作大沼紀子
演出大原拓
制作NHKエンタープライズ
放送局NHK BSプレミアム
放送期間2013年4月28日 - 2013年6月16日
話数8回
その他詳細は#テレビドラマを参照。
テンプレート - ノート
プロジェクトテレビドラマ
ポータル文学ドラマ

『真夜中のパン屋さん』(まよなかのパンやさん)は、2011年からポプラ文庫にて発行されている大沼紀子による日本小説シリーズ。イラスト担当は山中ヒコ。児童書レーベルのポプラキミノベルで復刊している。こちらのイラストは木屋町。略称はまよパン[1]

営業時間が午後11時から午前5時までという変わったパン屋「ブランジェリークレバヤシ」を舞台にした小説。ジャンルとしては、文芸作品にライトノベルの技法を取り入れて描くキャラクター小説になる[2]。ライトなイメージのタイトルだが、内容はシリアスで重いテーマを扱っており、それを個性的なキャラクターたちのユニークな交流に乗せて描かれていることにより温もりのある作品に仕上がっている。[3]

2012年には「『真夜中のパン屋さん』ディスプレイコンクール」が開催され[4]、書店員たちの支持もあり、第3巻までで累計90万部のベストセラーになった[3]。2013年4月にNHK BSプレミアムテレビドラマ化されている。
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2013年5月)(使い方

午前0時のレシピ

関連事象:
メロンパンチョココロネ

Open
首都高国道246号が交わる界隈にあるパン屋「ブランジェリークレバヤシ」は、23時から前29時(明け方5時)までの真夜中の6時間だけ開店している。店をオープンして半月ほど経ったある夜、オーナーの暮林陽介の妻・美和子の腹違いの妹を名乗る篠崎希実という女子高生が突然押しかけ、しばらく店に置いて欲しいと言ってきた。[5]
Fraisage?材料を混ぜ合わせる?
「ブランジェリークレバヤシ」で暮らすことになった希実だが、新学期が始まった高校でも中学のときから続くイジメを受けていた。[6]
Petrissage & Pointage?生地捏ね&第一次発酵?
「ブランジェリークレバヤシ」開店前に現れた少年は店のパンを勝手に持ち去ろうとしたため、希実は万引きと思い、追いかけて店に連れ戻す。少年は水野こだまと名乗った。[7]
Division & Detente?分割&ベンチタイム?
「ブランジェリークレバヤシ」のデリバリーサービスを利用する脚本家の斑目を希実は気味悪がっていた。[8]
Faconnage & Appret?成形&第二次発酵?
ニューハーフのソフィアは店も家も失って、ホームレスになってしまい、少し前から「ミケ」と呼んでいる正体不明の若い女とダンボールハウスで暮らしていた。あるとき、「ブランジェリークレバヤシ」の割引チラシを受け取ったソフィアは、すぐさま店へと出向く。それからはイートインの客として足繁く通うようになり、店の面子とも親しくなっていった。一方こだまは店には入り浸るものの、家で織絵の帰宅を待つ暮らしを続けていたが、小学校では例年は断っていた家庭訪問を避けられない事態に陥っていた。母親の不在が公になれば家に居られなくなってしまうこだまのために、ソフィアが母親の振りをして家庭訪問を受けることになった。店の皆も手伝い、替え玉はまんまと成功する。しかしその帰り、男性としての自分を知る昔の知人に、すぐに正体が気づかれてしまったことで、ソフィアは自分が女として誰かに幸せを与えることは一時の魔法に過ぎないと落ち込んでしまう。暮林は、魔法がかけられるだけの素が自身にあるのだからと慰め、励まされたソフィアは脱ホームレスを決意し、ねぐらに戻ると、替え玉計画中に正体が判ってしまった「ミケ」こと織絵に、こだまの元に帰るようにうながすのだった。[9]
Coupe?クープ?
斑目からこだまの母らしい女を夢違観音で見かけたと聞いた希実は夢違観音に探しに行く。[10]
Cuisson avec buee?焼成?
織絵は家に戻ってきたが、今度はこだまが姿を消してしまい、「ブランジェリークレバヤシ」の面々はこだまの実父の家へと出かける。[11]
午前1時の恋泥棒

関連事象:
クロワッサンシュトレンガレットデロワ

Melanger les ingredients & Petrir la pate?材料を混ぜ合わせる&生地を捏ねる?
街路樹の花水木が葉を落とした頃、休日前の「ブランジェリークレバヤシ」に、弘基の昔の女だという由井佳乃と名乗る女が、弘基の直筆サインのある婚姻届片手に押しかけ、家に置いてほしい頼んできた。身に覚えがあるものの渋る弘基だったが暮林と希実の了承のもと、佳乃は希実とともに店の2階に住むことになる。しかし希実は佳乃の手荷物の中に大量の札束を発見してしまい、それを聞いた弘基も昔馴染みから佳乃の情報を集めて見ることにする。ふたりの不安と不信をよそに佳乃は店を手伝い始めると、たちまち店の常連男性客たちを魅了してしまうのだった。[12]
Pointage & Tourage?フロアタイム&折り込み?
大金と弘基の得た情報から佳乃に結婚詐欺師疑惑が浮上する。さらに複数の男が佳乃を訪ねてくると、佳乃は大金を持って店から姿をくらましてしまう。佳乃は裏社会の男まで騙して危ない状況になっているようだった。佳乃に魅了され結婚まで考えている斑目に、店の3人はそのことを伝えるが、信じずに怒った斑目から絶交を申し渡される。しかし情報から見える佳乃の悪女ぶりと、実際の状況に暮林や希実は違和感を覚えていた。年が明けた頃、斑目が何者かに襲撃され大怪我を負うという事件が起った。見舞う店の3人に、斑目は佳乃の正体には判っていたが、伝えたいことがあり、行方を探している最中の出来事だったと話す。勝手に飛び込んできて勝手に出て行った佳乃への対応を決めきれずにいた面々は「彼女を助けたいので手伝ってほしい」という斑目の言を引き出したことで、動き出すことになった。暮林がそのままソフィアの店へと行くと佳乃が働いていたが、佳乃と思われた女は双子の姉妹である綾乃で、佳乃を助けてほしいと訴える。[13]
Decouper des triangles & Fermentation finale?カット成形&最終発酵?
綾乃は、父が事業に失敗して失踪し、住んでいたマンションを手放した後に母が病没してからは、佳乃とはあまり交流がなく詐欺の理由が判っていなかった。その後医者を目指して独学中の佳乃の前に、父が現れたが、実は詐欺に手を染めており、佳乃の貯めた学費まで持ち逃げしてしまっていた。その父の死を願ったことを当時の婚約者に幻滅され破談になってから、結婚詐欺に走ったということが斑目の調査で判明する。詐欺には目的にタイムリミットがあり、間近に迫っていることも判った。佳乃の詐欺の手口から、脚本のギャラが大台の斑目と元エリートである暮林と経歴をおとりに誘き出すことになり、佳乃は斑目の方に食いついたが、佳乃を追う男の危険からの助けねばならないため、弘基達は佳乃が騙した裏社会の男、弘基と佳乃の昔馴染みの裏社会の成功者である多賀田に会いに行く。しかし佳乃は多賀田を詐欺にかけてはおらず、多賀田は昔の憧れの存在だった佳乃を現状から救いたいと願って行動していたのだった。斑目が佳乃の連絡先に入手したことで、弘基は佳乃を呼び出す。佳乃は近く競売される家族で住んでいたマンションを買い戻そうとしていた。[14]
Cuisson?焼成?
待ち合わせの日がやってきた。暮林と希実と斑目が隠れて見守る中、弘基と綾乃が待つ公園に佳乃が現れる。弘基は佳乃がかつて婚約者に、愛想尽かしされた際に言われた言葉をぶつけて、彼女の本音を吐き出させる。佳乃はマンションを取り戻すことで、住んでいた頃の自分を取り戻せるという想いに囚われていたのだった。しかし、そこに詐欺被害者でありながら佳乃をあきらめきれずにストーカーとなっていた萩尾修司という男が現れ一触即発の危機になるが、弘基は古い婚姻届と斑目から借りた指輪を見せつけ、自分の妻に二度と付きまとわないようにと言ってのける。弘基の本気でこのまま結婚しても良いと言い、理由として美和子のことを聞いた佳乃は、人を愛せない男だと思っていた弘基が人を愛せるようになっていたことで、人は変われると知って救われ、自ら警察に出頭したのだった。[15]
登場人物
主要人物
暮林 陽介(くればやし ようすけ)
「ブランジェリー クレバヤシ」のオーナー兼
ブランジェ(パン職人)見習いで、主に接客担当。白いコックスーツを身に付け、縁なしの眼鏡をかけ、薄く無精ひげを生やして、やや上がり気味の口角が柔和な雰囲気を醸し出している[6]。年齢は30代後半。北陸または上信越地方の出身にも関わらず、妙な関西弁で話す[6]。弘基からは「クレさん」と呼ばれている。人あしらいが上手く、鷹揚な笑顔で主張を通してしまうため希実からは「笑顔のテロリスト」と評される[7]。手先は不器用で飲み込みも悪いが、パン作りに情熱を傾ける。人の感情の機微に疎く、とりあえず笑って誤魔化してしまうことが多々ある[11]。複雑な過去を持つ他の登場人物と違って、大した苦労も歪みもなく育ってきている[11]。大学時代のバックパック旅行中地雷で吹き飛ばされる子供を目の当たりにし、国際法ゼミで地雷撤廃運動や難民問題に明るい教授の下で学んだ[11]。そのゼミで美和子と知り合い、交際し始める[11]。卒業後、約3年半シンクタンクに勤めた後、コロンビア大学院を経て国連PKO局へ入る。30歳の時に美和子と結婚してからも仕事で世界中を飛び回っていたため、実際に生活を共にしたのはごくわずかだが、お互いの夢や目標を尊重し合う夫婦関係を築いていた[11]。美和子の死後、彼女の夢だったパン屋開業のため国連を退職した[11]。「ブランジェリー クレバヤシ」の店舗家屋ではなく、近くのアパートに住んでおり、人にはサラリーマン時代の荷物が多いからだと説明しているが[6]、本当の理由は美和子が生活していた部屋で暮らすことがいたたまれないためである[11]。希実が美和子の異母妹などでないことに気づきながらも、美和子の意思を継いで面倒を見ることを決めた[11]
柳 弘基 (やなぎ ひろき)
「ブランジェリー クレバヤシ」ブランジェ。仕事中は墨色のコックスーツを着ている端正な顔立ちをした若い男だが、希実からは「毒キノコ」と評されるような私服の趣味をしている[6]。元々はブルーワーカーとしての幸福な家庭に生まれたが、地域経済悪化の影響から家庭が荒んでいき、自身も非行に走っていた中学3年生の時に、保護司から製パン学校の学生で塾講師だった美和子を家庭教師として紹介され、近くで接する内に彼女に恋をする[10]。彼女に恋人の存在を知っても、結婚した後も彼女を一途に思い続け、製パン修業のため海外へ渡った彼女を追いかけてイタリアフランスドイツなどまで付いていったことがあり、自身もパン職人になるべく修業した[10]。美和子の死後、初めて暮林と出会い、彼のパン屋開業という提案に乗る[10]。暮林と同じく、希実が美和子の異母妹ではないことを知ってはいる[10]。希実とはお互い名前を呼び捨てにし、良く言い合いをする仲。
篠崎 希実 (しのざき のぞみ)
いつも何かに腹を立てている女子高生2年生[6]。自分で短く切りすぎる傾向があるため髪はショートカット[6]。店では帳簿付けと自転車でのパンの宅配を担当する[7][8]。産まれてすぐに母親に祖父母の元に置き去りにされ、6歳の時に祖母に説得された母に引き取られるまでそこで育った[6]。その後も、カッコウ托卵のように母の知り合いのあちこちの家に預けられ、知らない大人の元で育っている[6]。高校2年に進学する年の春休みに母が家出し、置き手紙にあった異母姉・暮林美和子を頼ってブランジェリークレバヤシを訪ね、店の2階の物置だった場所に世話になり始めるが、実父とされている男性が生存していることを確かめたことがあるため、自分が美和子の異母妹でないとは思っている[6]


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