真夏の方程式
著者東野圭吾
発行日2011年6月6日
発行元文藝春秋
ジャンルミステリ、推理小説
国 日本
言語日本語
形態上製カバー装
ページ数416
前作ガリレオの苦悩(短編集)
聖女の救済(長編・2作同時刊行)
次作虚像の道化師 ガリレオ7
公式サイトbooks.bunshun.jp
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ISBN 978-4-16-711015-4(文庫本)
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『真夏の方程式』(まなつのほうていしき)は、東野圭吾の推理小説。ガリレオシリーズ第6弾、シリーズ3作目の長編である。 2010年から文藝春秋の週刊誌『週刊文春』に連載され、2011年6月6日に文藝春秋より刊行された。2013年5月10日には文春文庫より文庫版が発売された。 2013年6月29日に、『ガリレオ』シリーズの劇場版第2作として映画化された。 美しい海を誇る町・玻璃ヶ浦で発見された男の変死体。当初単純な事故と思われたものが、やがて16年前のある事件との関係が浮かび上がってくる。 今作では「科学技術と環境保護」というテーマを織り交ぜ、科学者の湯川が環境保護活動家との対立を通し、どのような考え方を持っているのかを描いている。 また、今回は湯川がこれまで苦手としていた少年との交流が物語の軸になっているほか、湯川が警察(大学の同級生であり警視庁捜査一課での協力者草薙)よりも先に事件に遭遇することとなり、自らが進んで真相を究明していく様子が描かれていて、これまでのシリーズ作品とは異なる空気感を有している[1]。 夏休みのある日から両親の都合で一人、親戚が経営する旅館で過ごすことになった小学4年生の少年恭平は、玻璃ヶ浦へ向かう電車の中で湯川に出会う。湯川は海底鉱物資源開発の説明会にアドバイザーとして出席するために玻璃ヶ浦へ行くことになっており、湯川のある種の気まぐれから恭平の親戚の旅館に宿泊することにする。そんな中、同じ旅館に泊まっていた客の塚原正次がその夜中に姿を消し、翌朝海辺で変死体となって発見される。県警は現場検証を行い、堤防から誤って転落した事故死の線が濃厚であると判断していた。 同じころ、草薙は多々良管理官から直々に特命の捜査を依頼される。玻璃ヶ浦の事件の被害者の塚原は元警視庁捜査一課所属の刑事で、その死に疑問を抱く多々良は、同じ旅館に湯川が泊まっていることを知り、草薙を連絡係にして独自の捜査を命じたのだった。草薙は内海とともに、湯川とコンタクトを取りながら捜査を行う。捜査を進めるうち、塚原は殺害された後に、海岸に遺棄された可能性が高くなってゆく。 はたして塚原は、何のために玻璃ヶ浦に来たのか。事件に遭遇した湯川は「ある人物の人生が捻じ曲げられる」ことを防ぐために、真相に挑んでいく。鍵を握るのは、16年前に塚原が担当した元ホステス殺人事件。そして、その裏には緑岩荘を営む川畑家が隠していたある重大な秘密があった。 湯川学、および捜査一課の登場人物についてはガリレオシリーズ#登場人物を参照 真夏の方程式 福山雅治主演のフジテレビのテレビドラマ『ガリレオ』の劇場版第2作。2013年6月29日公開[4]。
概要
あらすじ
登場人物
柄崎家
柄崎 恭平
小学4年生。夏休み中、多忙な両親のもとを離れて親戚が経営する旅館で過ごすことになり、玻璃ヶ浦にやってきた。電車の中で陥った窮地を湯川に助けてもらったことをきっかけに、結果的に湯川を旅館へ客引きした形になる。両親が多忙なため、一人で過ごすことも珍しくなく、ゲームをして遊んでばかりいた。内心ではもっと両親と過ごしたいとワガママを言いたいが、「どうせダメだろう」と諦めているため「聞き分けのいい子」を演じてしまっている。宿題がはかどらず、特に理科が苦手であったが、湯川との出会いで少しずつ心境に変化が訪れる。彼のことを「博士」と呼ぶようになる。
柄崎 敬一
恭平の父。後に姉夫婦のもとへ恭平を迎えに来る。
柄崎 由里
恭平の母。敬一とともにブティックを経営。多忙な日々を送っている。電話越しにのみ登場しており、物語には絡まない。
緑岩荘・川畑家
川畑成実
環境活動家。30歳。美人で周囲の男性からは好意を持たれている。15年前に玻璃ヶ浦に移り住んでから海の環境保護に力を入れるようになる。ホームページを運営し他の活動家と海を守る活動に参加しているが、その姿は母親でさえも「過激な活動家」であると感じている。科学者の湯川とは考えが合わずに対立する。湯川いわく、「不自然なほど痛々しく、悲壮感さえ漂わせて」海を守るのにはある理由があった。
川畑重治
成実の父。旅館「緑岩荘」を経営。東京に住んでいたが、父親の後を継いで玻璃ヶ浦に越してきた。太りすぎたために膝を壊し、杖が手放せない。
川畑節子
成実の母。柄崎敬一の姉にあたる。実年齢より若く見える。
その他
西口剛
玻璃警察署巡査。成実の高校時代の同級生で、移り住んでからのことをよく知っている。今回、捜査の中で成実に接近し好意を強めるが、成実が事件に絡んでいないかが不安になっている。
沢村元也
フリーライターで環境保護活動家。成実が運営したサイトで知り合い、意気投合する。環境保護活動に腰を据えるため、成実と暮らしたいと考えている。回りくどい言い方で成実に好意を示すが、彼女自身は乗り気ではない。
塚原正次
元警視庁捜査一課刑事。今作の被害者。多々良管理官の先輩で恩人でもあった。現役時代には「名刑事」と呼ばれていた。
仙波英俊
16年前に起きた元ホステス殺人事件の容疑者。塚原が身柄を確保し取り調べを行った。その後懲役八年の実刑を受け服役した。かつて玻璃ヶ浦にある東玻璃に住まいを持ち、妻と住んでいたが、先立たれている。現在は消息不明。
三宅伸子
元ホステス。16年前の殺人事件の被害者。仙波英俊に殺されたとされている。
映画
監督西谷弘
脚本福田靖
原作東野圭吾(「真夏の方程式」)
製作鈴木吉弘
稲葉直人
出演者福山雅治
吉高由里子
北村一輝
杏
山ア光
塩見三省
白竜
西田尚美
風吹ジュン
前田吟
音楽菅野祐悟
福山雅治
主題歌福山雅治「vs.2013 ?知覚と快楽の螺旋?」
撮影柳島克己
編集山本正明
製作会社FILM
配給東宝
公開 2013年6月29日
2013年7月4日
上映時間129分
製作国 日本
言語日本語
興行収入33.1億円[2][3]
前作容疑者Xの献身
次作沈黙のパレード
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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