『盗作』
ヨルシカ の スタジオ・アルバム
リリース2020年7月29日
ジャンルJ-POP
ロック[1]
スウィング・ジャズ[1]
時間45分59秒
レーベルユニバーサルJ
プロデュースn-buna
チャート最高順位
週間2位 (オリコン)[2]
週間1位(Billboard Japan Hot Albums)[3]
2020年度年間35位(Billboard Japan Hot Albums)[4]
ヨルシカ アルバム 年表
エルマ
(2019年)盗作
(2020年)創作
(2021年)
『盗作』収録のシングル
「夜行」
リリース: 2020年3月4日 (2020-03-04)
「花に亡霊」
リリース: 2020年4月22日 (2020-04-22)
ミュージックビデオ
「春ひさぎ」
映像外部リンク
盗作 (Album Trailer) - YouTube
盗作 - YouTube
『盗作』(とうさく)は、ヨルシカの3rdフルアルバム。2020年7月29日に、ユニバーサルJから発売された[5]。前作『エルマ』から約1年ぶりのアルバムリリースで、3作目(メジャーでは2作目)のフルアルバムである。n-bunaが、全曲の作詞作曲編曲・プロデュースを手掛けた。
『盗作』は、前作同様ストーリー性を持つコンセプチュアルな作品となっており、"音楽の盗作をする男の物語"を10編の歌と4曲のインストゥルメンタルで描いている。収録曲の至るところでメロディや詩などの様々な"引用"がされており、芸術の価値やその本質を問うような批評性も指摘、注目されている。また本作は、ストリーミングで音楽を聴く時代の中で"実際に手に取ってもらうためのアナログ的な形"として、初回限定版のパッケージは本作のコンセプトが綴られた130ページほどの"小説"となっている。 ヨルシカはこれまで"コンセプト重視の作品づくり"をしてきており、n-bunaは前作『エルマ』を制作し終えた時に、以前から考えていた自身の「音楽の主張のようなもの」を織り込んだ作品を作ろうと思ったという。すなわちそれは、"盗作"や"オマージュと言われるもので、盗作という行為に関して「やっていることは、情報だけで見たら盗作にあたるんだろうなと。なのに、“ここは、この作品のこの部分から持ってきた”と公言した瞬間、“盗作”は“オマージュ”に変わる。作品自体の内容はまったく変わらないのに。」という思いがあった上で、「盗作と題した作品すら、ひとつの作品になるんじゃないか」という気持ちがあったといい、それを表題に据えたコンセプトアルバムを作ってみようと思ったことが今作の発端だと語った[6]。また、『エルマ』を作り終えたn-bunaには「ヨルシカへの破壊衝動」というものがあったといい、今までの「ヨルシカ自体への印象をまず壊したかった」「人が眉をひそめるようなものを作ろう」という思いもあったと語っている[1]。他にもヨルシカは、実際に手に取ってもらうためのアナログ的な形=CDとしての作品づくりをこれまでも進めてきた。前々作『だから僕は音楽を辞めた』では"写真"と"手紙"、前作『エルマ』では"日記帳"でコンセプトを示してきたが、今回『盗作』では"本"という手法が用いられ、初回限定版に同梱された[6][7]。 本作には「夜行」と「花に亡霊」の2曲のシングルが収録されており、前者は映画「泣きたい私は猫をかぶる」の挿入歌、後者はその主題歌に起用されている[8]。楽曲はそれぞれ3月4日と4月22日に配信限定でリリースされた。ニューアルバムのリリースは、2020年6月1日にアナウンスされた[9][10][7]。その2日後には収録曲「春ひさぎ」を先行配信[11]、同月24日には「思想犯」をリリースした[12]。アルバムリリースが迫った7月8日にはアルバムの全曲クロスフェード動画がYouTubeにてリリースされた[13]。リリース1週間前の7月22日には、表題曲「盗作」が先行配信された[14]。 7月29日に本アルバム収録曲の総再生回数がYouTubeやInstagramなどのSNSにて1億回を突破したことが発表された[15]。8月18日には、週刊少年サンデーにて連載されている漫画「よふかしのうた」とコラボしたアルバム収録曲「逃亡」のミュージックビデオがサンデーのYouTubeチャンネルに投稿された[16]。また、9月15日に本作のバンドスコアが刊行された[17]。 アルバムの初回限定版に同梱された小説のストーリー“音楽の盗作をする男の物語がアルバム収録曲のバックグラウンドとなっている。小説では、男が自分のしてきた盗作という破壊衝動について告白する。アルバムのそれぞれの楽曲にはその男の人生の1シーンが詰め込まれており、また実際にアルバム全体で、様々な作品のメロディや詩からの引用が行われている[6][1]。n-bunaは、「作品に織り込まれたオマージュやテーマ、引用といった、その作品がどうやってできたかという情報」に重きを置く世の中に反発をしたかったと語り[6]、また本作は「盗作という題の作品」ではなく「『盗作という題の作品に群がる人達』という名前の絵」であるという点で、メディアアートであるとも語っている[1]。アルバムのアートワークはアートディレクターの永戸鉄也
背景
コンセプト