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百鬼夜行抄
ジャンルホラー、ミステリー
漫画
作者今市子
出版社朝日ソノラマ
→朝日新聞社
→朝日新聞出版
掲載誌ネムキ→Nemuki+
レーベル眠れぬ夜の奇妙な話コミックス
→Nemuki+コミックス
発表期間1995年 -
巻数単行本:既刊31巻(2024年4月現在)
文庫本:既刊20巻(2024年4月現在)
ドラマ
原作今市子
脚本金子二郎、福田卓郎
演出石川淳一、植田泰史
小山田雅和、星田良子
制作日本テレビ
製作D.N.ドリームパートナーズ、VAP
OLM,lnc.
放送局日本テレビ、静岡第一テレビ
放送期間2007年2月3日 - 3月31日
話数全9話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画・テレビドラマ
ポータル漫画・テレビ・ドラマ
『百鬼夜行抄』(ひゃっきやこうしょう)は、今市子による日本の漫画作品、およびそれを原作としたテレビドラマ。1995年、『ネムキ』vol.23(朝日ソノラマ)にて連載開始。2024年4月現在、単行本31巻、文庫版20巻が刊行されている。
2005年「平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭」漫画部門審査委員会推薦作品に選ばれ、2006年「平成18年度(第10回)文化庁メディア芸術祭」漫画部門優秀賞を受賞した。
『ネムキ』が2012年12月発売号で休刊したのに伴い、朝日新聞出版が2013年4月に創刊した漫画雑誌『Nemuki+』に移籍した。2021年2月時点でコミックス累計発行部数は570万部を突破している[1]。 基本的には1話完結のストーリー。ジャンルはホラーだが、伏線が張ってあることが多くミステリー的な要素も含まれている。一般的な妖怪物・霊能物のセオリーとも言うべき勧善懲悪的な退治や除霊というよりも、普通の生活には存在しない幻想的な世界や物語を描くことをメインに置いた作品である。 もともとは『精進おとしの客』という読み切りで発表された作品で、それ以前にも一度、設定などが多少違うものの同人誌に、『守護神』という読み切りで描かれている。 不可思議な力を持っていた幻想作家・飯嶋蝸牛。その孫である飯嶋律と従姉の飯嶋司、広瀬晶は祖父からの遺伝で魑魅魍魎と触れ合う能力を持つ。妖魔が原因となった心筋梗塞で命を落とした律の父・孝弘の体を借りた妖魔青嵐、庭の桜の木に住む酒好きな使い魔尾黒・尾白と生活していく中で、常人の目に映らぬ世界に住む妖怪や妖魔らと関わる様子を幻想的なタッチで描いている。 作中現代を舞台とした律や司、晶をメインにしたエピソードの他、ときおり蝸牛の子供時代や八重子との出会いから結婚に至るまでの過去のエピソードも都度挿入されている。
概要
あらすじ
登場人物
飯嶋家(本家)
飯嶋 律 (いいじま りつ)
本作品の主人公。蝸牛の孫。幼いころから祖父譲りの強い霊感を持ち、祖父である蝸牛の命で小学校に上がるまでは、魔をよけるために女の子の格好をしていた。連載当初は16歳の高校生だったが、作品内時間の経過によって現在は従姉の晶と同じ恵明大学に通う大学生であり、民俗学を専攻している。その霊感ゆえに日常的に妖魔や霊、妖怪の類と関わり意思疎通が出来るが、それらを退治したり操る術を持たず、彼らに振り回される日々を送っている。また幼少時は奇妙な力を持つために人から避けられていた経験があり、そのためか現在でも物腰は柔らかいが安易に人に心を開かない部分があり、友人も少ない。実は怖がりで人間の霊や自然霊は苦手。従姉の司には親愛の情とも恋愛感情とも取れる複雑な思いを抱いていて、そのような感情抜きでも司との縁の深さを自覚している。
飯嶋 蝸牛/飯嶋 伶(いいじま かぎゅう/いいじま りょう)
律の祖父。怪奇幻想を題材にする小説家で、ペンネームが蝸牛、本名が伶。作中では蝸牛と呼ばれることの方が多い。律が5歳の時(6歳の時という記述もあり)に老衰で亡くなった。両親が早くに他界し叔父夫婦に引き取られたが、叔父夫婦とその息子である蝸牛の従兄弟も共に蝸牛が若いころに亡くなるなど、不幸な生い立ちを持つ。水脈(みを)という姉が一人いる。幼いころから強い霊感を持ち、周囲に厄災を齎しかねないその力をコントロールするために独学で法術などの修練を積み、青嵐などの妖魔を使役したり妖魔たちの集会に参加するなど妖魔らと多くの交流を持っていた。しかし、彼の思いも空しく周囲の人が犠牲になることが避けられないこともあり、それが孫の律の代にまで因縁として引き継がれている。なお、ペンネームの「蝸牛」は、幸田露伴の自宅の名称「蝸牛庵」に由来している。また、この「蝸牛庵」は飯嶋家の外観のモデルともなっている。
飯嶋 八重子 (いいじま やえこ)
蝸牛の妻で律、司、晶、潮たちの祖母。蝸牛とは反対に霊感は全くなく、周囲の一般の人間が認知するレベルの霊現象すら知覚しないが、そのことが蝸牛にとっては共に暮らしていく上での強味と思われていた。さらに妖異が招く物理的な現象にもあまり動じない。