百科事典
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ブリタニカ百科事典第15版

百科事典(ひゃっかじてん、: encyclopedia)とは、あらゆる科目にわたる知識を集め、これを部門別やアルファベット順五十音順あるいはいろは順に並べ、解説を記した書物のことである[1]。「百科」と表記されることもある。
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広辞苑第七版によれば、百科事典は「学術技芸社会家庭その他あらゆる科目にわたる知識を集め記し、これを部門別あるいは五十音順などに配列し、解説を加えた書物[1]」のことであると定義しており、大辞泉では「人類の知識の及ぶあらゆる分野の事柄について、辞書の形式に準じて項目を立てて配列し、解説を加えた書物[2]」であると定義されている。
呼称

「百科事典」の「百科」とはおおむね「さまざまな分野」といった意味である[注 1][注 2][注 3][注 4]。かつては「百科辞典」とも表記されたが、1931年平凡社が『大百科事典』を出版し、それ以後「百科事典」の表記が定着した。

「百科全書」(ひゃっかぜんしょ)とも言うが、この呼称はやや古風な呼び方である。特に、後述するフランスの百科全書派の手によるものを指して百科全書と呼ばれることが多い。中国語では「類書」と称するが、これは「百科全書」が正式の表記である。

なお、百科事典を意味する英語: encyclopedia は、ギリシャ語コイネーの"?γκυκλοπαιδε?α"から派生した言葉で、「輪になって」の意味である?γκ?κλιο?(enkyklios:en + kyklios、英語で言えば「in circle」)と、「教育」や「子供の育成」を意味するπαιδε?α(paideia パイデイア)を組み合わせた言葉であり、ギリシャ人達が街で話し手の周りに集まり聴衆となって伝え聞いた教育知識などから「一般的な知識」の意味で使われていた[3][4][5][6]
体裁
巻数

大型百科事典では数十冊もの大部となるが、記述をコンパクトにまとめた一巻本のものもある。非常に大部のものの場合、索引が独立した一巻となっているものも存在する。索引のほか、地図も単独巻として存在させているものがある。

これら以外にも、定期的に刊行される分冊百科が存在する。分冊百科は映画医薬英語日本史世界遺産など様々なテーマで刊行され、完結時にファイルするとそのテーマの百科事典が成立する。
媒体

百科事典の媒体は2000年頃までは書物印刷物)が主流であったが、それ以降は書籍以外にも、電子辞書携帯型の専用装置で内蔵のIC記録されたもの)、CD-ROMDVD-ROMメモリーカードUSBメモリ、ウェブとさまざまな形態で登場している。『ブリタニカ百科事典』など本来は紙媒体であった伝統のある百科事典も、現在はWeb上でサービスが展開されていることが多い。初めからWeb専業で展開された百科事典サービスとしては、ウィキペディアが有名なサービスの内の一つである[注 5]
分野

百科事典というのは、広辞苑・大辞泉などの説明にもあるように基本的に、さまざまな分野、あるいはあらゆる分野の知識を集めたものである。百科全書派の百科全書や『ブリタニカ百科事典』などもそのような範囲の知識を扱っている。(これが一般的であるが、次に説明するものとあえて区別する時は「総合百科」と呼ばれることがある)。ただし、あらかじめ特定の専門領域に絞ったうえで、その領域内のさまざまな知識を集めた百科事典もある。たとえば『薬学百科事典』[7]、『哲学百科事典』[8]等で、これらの百科事典は「専門百科事典」などと呼ばれることがある。
構成・配列

百科事典の構成・配列方法としては、各項目を分野ごとに分類して編成する方法と、各項目の名称で配列する方法(西欧ではアルファベット順、日本語の百科事典の場合は五十音順など)がある。各項目において、その事典に記事のある単語に印が振られ、相互参照が可能になっている場合も多い。オンライン百科事典においてもそれは変わらず、たとえばウィキペディアでは、内部に記事のある単語にハイパーリンクが付され、相互参照を容易なものとしている。なお、中国語では機械的な配列ができないため、ほとんどの辞書・百科事典が分類配列となっている。
立項

百科事典の項目の立てかたには、おおまかに分類すると大項目主義と小項目主義の二方式がある。大項目主義は、たとえば日本の文学でいうと、「近代文学」など大きなテーマの項目名のもとに、文芸の潮流や著名な作家・作品などについて一つの項目内で概観できるようにまとめたものである。項目は数ページから数十ページにもわたる長大なものになることもある。小項目主義は、「夏目漱石」「芥川龍之介」「自然主義」「吾輩は猫である」など個々の細かいテーマや事物ごとに網羅的に項目を立て、それぞれ別個に簡潔な解説を加えたものである。『ブリタニカ百科事典』の初版は大項目主義であった。一方、『ブロックハウス百科事典』は小項目主義の徹底で有名である。

どちらの方式にも一長一短がある。大項目主義では全体を体系的に捉えることができる一方で、特定の作品や作家について調べるには不向きである。小項目主義では個々の項目について調べやすい一方で、全体としてのまとまりに欠ける。ただし、この二つの方式は必ずしも対立するものではない。折衷的な方式(中項目主義)を採る百科事典も珍しくない。利点や欠点は取り上げるテーマにおける向き不向きや編者の立場、利用者の目的等によるところが大きい。
改訂

百科事典に掲載された記事は、情勢の変化や新理論の発見などによって常に古くなり、役に立たなくなる危険性が存在するため、定期的な改訂と新版の発行が不可欠となる。ただし、それには多額の資金と労力が必要となるため、容易に行えない。この改訂のコストが、紙の百科事典の多くがオンライン版のものへと移行した要因の一つである。また紙の百科事典の場合、改訂に長い時間を必要とし、新しい情報に対してタイムラグが発生してしまう。これはCD-ROM版も同様である。しかし、オンライン版は内容の変更が即座に反映されるため、紙やCD-ROMに比べて情報の更新が迅速であり、この点はオンライン版の優位性の一つに挙げられる。
執筆者

古代の百科事典はほとんどが個人の手によるものであったが、18世紀後半には知識の全体量の増大からこのようなことは非常に困難となり、「百科全書」の発行以後は複数の執筆者が専門分野において執筆を行い、それを編集者が編纂して事典に仕立てる方法が主流となった。執筆者は、19世紀前半ごろまでは学界に身を置いていないアマチュアも存在していたが、学問の高度化・専門化に伴いそうしたアマチュアは姿を消し、各分野の学者や専門家が自らの専門分野について寄稿するのがほとんどとなった。知識量の増大と百科事典自体の巻数の増加からこの執筆者の数は一貫して増加する傾向にあり、「百科全書」においては140人ほどだった執筆者は、1911年の「ブリタニカ百科事典」第11版においては1,507人にまで増加していた[9]。この傾向はその後も続き、たとえば2007年に発行された平凡社の「改訂新版 世界大百科事典」においては、執筆者数は約7,000人に上っている[10]。さらにインターネット上のオープンコンテンツの百科事典においては執筆者の多くは再び専門家ですらなくなり、それに伴って執筆者数も激増した。ウィキペディアにおいては、2022年5月1日の時点で、英語版の登録者数は約4,348万人、1か月以内に編集を行ったユーザーだけでも126,197人にのぼる。同日の日本語版のデータは、登録者数が約192万人、1か月以内に編集を行ったユーザーが15,296人である[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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