百日紅_?Miss_HOKUSAI?
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百日紅
漫画
作者
杉浦日向子
出版社実業之日本社

その他の出版社
筑摩書房(文庫版)

掲載誌漫画サンデー
レーベルマンサンコミックス
ちくま文庫
発表期間1983年 - 1987年
巻数全3巻
全2巻(ちくま文庫)
映画:百日紅 ?Miss HOKUSAI?
原作杉浦日向子
監督原恵一
脚本丸尾みほ
キャラクターデザイン板津匡覧
音楽富貴晴美辻陽
制作Production I.G
製作「百日紅」製作委員会
配給東京テアトル
封切日2015年5月9日
上映時間90分
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『百日紅』(さるすべり)は、杉浦日向子による日本漫画。『漫画サンデー』(実業之日本社)にて、1983年から1987年まで連載された。

奇行の絵師とされる葛飾北斎を中心とした実在の人物たちを軸に、江戸の風俗や庶民の生活を描いた。恋愛、人情、ホラーといった様々な要素を取り扱う。

単行本は実業之日本社から全3巻(絶版)、ちくま文庫から上下巻が発売されている。

原恵一監督、Production I.G制作により長編アニメーション映画化され、2015年5月9日公開[1]アヌシー国際アニメーション映画祭の長編アニメーション部門で審査員賞を受賞するなど、複数の賞を受賞。また、第19回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門・審査委員会推薦作品にも選ばれた[2]
ストーリー

江戸は下町の長屋に暮らす絵師の鉄蔵こと葛飾北斎とその娘、お栄。そして居候の善次郎。3人は書き損じが散らかった部屋を気にも留めず、日夜創作活動に励んでいた。そんな彼らのもとに鉄蔵のライバル歌川門下で若年ながら頭角を現す国直も出入りするようになる。

「親父と娘。筆二本、箸四本あればどう転んでも食っていける」と豪語するお栄ではあったが、なにかと気持ちが揺れ動く難しい時期を迎えていた。公私ともに充実のときを迎える鉄蔵も盲目で病弱の末娘に悩み、若き日の縁者の死に遭遇。婿とも衝突するなど円満とは言いがたい。駆け出し絵師として徐々に頭角を現す善治郎も才気溢れるお栄や、年下ながら売れっ子絵師の国直に引け目を感じている。国直も歌川一門の人間関係に窮屈さを感じ、自由闊達な鉄蔵門下に憧れを抱くも義理と人情の板挟みに遭っていた。

4人が遭遇する事件を軸に生き生きとした江戸庶民の生活が描かれる。
主な登場人物
葛飾 北斎(かつしか ほくさい)
通称、鉄蔵。55歳。既にこの時代を代表する人気絵師としての地位を確立しながら、汚らしい長屋に起居し、三女のお栄を片腕に創作活動を続ける。気が短く、粋を好み、洒落っ気たっぷりな典型的江戸っ子。既に老境に入っているが、政女を相手に色恋でも健在ぶりを発揮し、公私ともに充実している。息子の多吉郎(お栄の弟)は御家人に養子に入り順風満帆だが、一門を継いだ長女の婿(柳川重信)とは折り合いが悪く、末娘の猶は盲目で病弱と、決して家庭円満とは言い難い。金銭や自らの屋号に全く執着しない一方で、徳川将軍家からの招きを受けた際には功名心を垣間見せる一面も持つ。ひねくれ者の皮肉屋で、気に入らない仕事では法外な報酬をふっかけるなど、版元泣かせ。滝沢馬琴山東京伝といった友人を持つ。
お栄(おえい)
北斎の三女で後妻の子。23歳。父・北斎から絵師としての才能を受け継いでおり、代筆を行う。画才は確かなもので、彼女の描く絵は真に迫った物であるが故に、騒動を起こすことも。ただし、春画に関しては未だ生娘であることから、「女は上手に描くが、男は借り物」と酷評される。年頃ではあるが、容姿は顎長、地黒で、お世辞にも器量良しとは言えず、北斎からは「アゴ」、「化十」(人三化七といわれたブスの俗称を更にもじったもの)と詰られる。父の高弟、初五郎に恋心を抱く。火事見物が好き。
池田 善次郎(いけだ ぜんじろう)
北斎宅の居候。23歳。後の渓斎英泉。3年前までは武士だったが、刃傷事件をきっかけとして主家を出奔。菊川派に入り、絵師を志す。後に北斎に私淑するようになった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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