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出典検索?: "白象" 動物
白象(しろぞう、はくぞう、びゃくぞう)は、特に東南アジアで神聖視される白いゾウのことである。必ずしもアルビノや白変種である必要はなく、体表に色の薄い箇所が複数あり、定められた判定基準を満たしたものが白象として認められる。
主にタイ国における白象の扱い19世紀の絵に描かれた白象
タイにおいてはかなり昔から神聖視されており、タイの王はこれを発見すると大切に飼い、官位と欽錫名が与えられ一般のゾウと区別したという。アユタヤー王朝の王の一人・チャックラパットが白象をかり集め白象王と呼ばれた。後にビルマの王はこの白象を要求し、チャックラパットがこれを頑なに拒んだことは、王の威厳と白象の所有が強く結びついていることを示す非常に興味深い出来事である。
前タイ国王で、戦後上野動物園にゾウを贈ったことで知られるプーミポン王も白象を集め、7頭のゾウの所有者でも知られる。タイの象学によれば3頭の白象を集めれば上出来とされ、7頭もの所有は偉業ということになる。これらの象はプーミポン王の住むチットラダー宮殿で飼われている。
ゾウは古代インドから研究が盛んに行われており、ヒンドゥー教の文献・『マハーバーラタ』にも象学というゾウに関する学問があったということを示す個所がある。この象学はタイにも伝わっておりこれによって、タイではゾウの飼育・品評などが行われた。それによれば白象は全身が白くなくてよく、象を耳、足、鼻の付け根など部分に分け、その部分のうち白い部分の数がある一定数を満たしているときに白象と認められる。こうして白象と認められた象には、4種の属性が与えられる。
現在では、象法という法律がタイにはあり、これによれば白象と認められた象は国王に献上することになっている。国王に白象を献上した飼い主は、王と面会することが出来、多額の報償と名誉が与えられる。このよい例がスリンパックディーという人物の話である。18世紀にチエンプムという男が白象をラーマ1世に献上し、チエンプムは新たにルワン・スリンパックディーという名を王から贈られ(欽錫名)、知事に登用されるまでに寵愛された。そして彼の名の一部を県の名前にしたという(スリン県)。 英語における「白い象(white elephant)」というのは、「(維持費のかかる)わずらわしい物、無用の長物」を意味する[1]。これは、一種の昔話に由来する。 タイの王は昔、自分の嫌いな家臣に白い象を贈った。贈られたほうは、白い象など珍しいもので、しかも王から贈られたものだからまさか捨ててしまうわけにもいかない。すなわち、森の中に逃がしたり、あるいは殺したりは絶対にできない。ところが象だから大食らいであるため莫大な金がかかり、しかも物を踏みつぶすので、家の中が目茶苦茶になるが、それでも捨てることもできず、その家臣はほとほと困ってしまう…というものである[2]。 この white elephant が原子力発電所にも使われることがある。欧州緑の党・欧州自由連盟(The Greens?European Free Alliance MLBのオークランド・アスレチックスのセカンドロゴやマスコット・キャラクターには、チーム名とは関係のない「白い象」が起用されている。これは1902年、ニューヨーク・ジャイアンツ(現在のサンフランシスコ・ジャイアンツ)の監督となったジョン・マグローが、新興チームのフィラデルフィア・アスレチックス(当時の名称)を蔑んで「白い象」と形容したことに由来する[4][注釈 1]。 マグロー発言以降、「白い象」という表現はアスレチックス自身やファンによって意趣返しのスローガンとして使われるようになった。
「白い象」はなぜ厄介か?
オークランド・アスレチックスと白い象