白い砂のアクアトープ
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白い砂のアクアトープ


ジャンル青春群像劇[1]
アニメ
原作projectティンガーラ
監督篠原俊哉
シリーズ構成柿原優子
キャラクターデザインU35(原案)
秋山有希
音楽出羽良彰
アニメーション制作P.A.WORKS
製作「白い砂のアクアトープ」
製作委員会
放送局TOKYO MXほか
放送期間2021年7月9日 - 12月17日
話数全24話
漫画
原作・原案などprojectティンガーラ
作画桜木蓮
出版社KADOKAWA
掲載サイトまんが王国
レーベルブシロードコミックス
発表期間2021年8月1日 -
巻数全3巻
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ漫画
ポータルアニメ漫画

『白い砂のアクアトープ』(しろいすなのアクアトープ)は、P.A.WORKS制作による日本テレビアニメ。2021年7月から12月にかけてTOKYO MXほかにて放送された[2][3]沖縄県南城市水族館を舞台に、2人の少女の絆や葛藤、成長を描く青春群像劇[1]。『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『サクラクエスト』に続く、P.A.WORKSの「お仕事シリーズ」第4弾となる[4]
あらすじ
前半(1-12話)

宮沢風花は、アイドルグループを脱退し、故郷の盛岡に帰ろうとしていたが、一人真夏の沖縄へと旅に出る。一方、沖縄に住む女子高生の海咲野くくるは学生生活の傍ら、祖父が営む「がまがま水族館」の業務を館長代理として手伝っていた。旅中に偶然水族館を訪れた風花はそこで不思議な体験をし、出会ったくくるに対し、ここで働かせて欲しいと頼み込む。

くくるは老朽化で閉館が決まっている水族館を存続させるため、風花たちと協力して集客できるイベントを次々開いたが、閉館が避けられないとわかると水族館に籠城する。台風が直撃した水族館で停電や雨漏りを目の当たりにしたくくるは、「ここでは生き物を守れない」と実感し、閉館を受け入れる。風花にも映画主演の話が舞い込んでいた。

8月31日、がまがま水族館は閉館。くくるから「夢を追いかけて」と背中を押された風花は上京することになった。だが風花は飛行機をキャンセルし、泣いているくくるのもとに戻ると「私がくくるのお姉ちゃんになる」と宣言する。風花は映画出演を断り、次の夢を見つけるまで故郷に帰ることにした。くくるも新しくできた水族館「アクアリウム・ティンガーラ」で働くと決意する。
後半(13-24話)

高校を卒業したくくるは「アクアリウム・ティンガーラ」に就職する。だが配属されたのは飼育部ではなく営業部だった。くくるは慣れない仕事、上司で副館長の諏訪哲司の無理難題、飼育担当の南風原知夢たちとのあつれきに頭を悩ませる。風花が沖縄に移住し、ティンガーラのペンギン飼育担当になり、くくるを精神面から支える。

くくるは諏訪から与えられた水族館ウェディングのプレゼンに失敗。がまがまが解体されたことを聞いたことで心が折れ、仕事を投げ出して離島を旅する。そこでウミガメの産卵を見たことで再び自分の仕事に向き合うことを決意。くくるを追いかけてきた風花も環境汚染問題に興味を持ち、ティンガーラのハワイ研修に応募する。迷う風花にくくるは「今度は私がお姉ちゃんになる」と励ます。くくるは水族館ウェディングを成功させ、風花を送りだす。

2年後、飼育にも実務にも熟知し、ティンガーラの幹部候補と目されるようになったくくるのもとに、風花が留学を終え帰ってくる。ふたりは「生き物のことを考え続けること」との決意を新たにする。
登場人物
主要人物
海咲野 くくる(みさきの くくる)
- 伊藤美来[5]本作の主人公。生年月日は2003年7月7日[6]。沖縄にある「がまがま水族館」で館長代理(夏休み期間中のみ)として働く女子高生。両親を亡くしており、祖父母と暮らす。毎朝、道沿いのキジムナーをまつるに魚の頭を供え「まくとぅそーけー、なんくるないさー」と唱えるのが日課。学校には小型二輪車で通学をしている。両親が残した自分の母子手帳の他に、名前の無いもう一冊の母子手帳があることを気に掛けているが、祖父母には聞けていない。風花から頼まれたことで彼女を従業員として雇う。老朽化で閉館が予定されている水族館を存続させるため、この夏が最後の勝負だと、夏休みに集客して補修費300万円を捻出しようとしている。仕事への矜持や責任感は強く、がまがま水族館は自身の夢そのものであり、大切な場所だとして、素性を話してくれた風花を「私の夢を手伝って」と改めて迎え入れる。体がこらない体質で[注 1]、本人は大真面目だが、力を入れすぎたり、水族館の閉館を防ぐという気持ちが先走って大人から諭されるといったようなことも多い。また肩書こそ館長代理だが、細かい経営などは館長のおじいが行っている。閉館に反発した末[7]、水族館内に一人立てこもるが、台風で設備の老朽化を改めて実感し、風花から激励もされたことで、ついに現実を受け入れる。がまがま閉館の後におばあへ自分が見た幻の話を語り、実は双子の姉がいたという事実を教えられる。今後の進路を決めかねていたが、「アクアリウム・ティンガーラ」の館長から誘いを受け、風花との別れの際のやり取りもあり、ティンガーラへの就職を決意する。第2クールでは、高校卒業後にティンガーラへ入社し家を出て一人暮らしを始める。同期の櫂や瑛士と違い、営業部の企画広報担当に配属され、慣れない仕事や人間関係に苦悩する。だが、風花と再会して彼女もティンガーラへ入社したことが励みとなる。不仲であった知夢とは、彼女が子持ちという事情を知ってからは、多少なりとも関係を改善させる。後に諏訪から新たにオープンする新エリアの担当者を任すという話を振られ、仕事に根を詰めるようになり、解体前のがまがまを見ることも出来ず、精神的な疲労からティンガーラを無断欠勤し、一人で離島を訪れる。だが、そこでの出来事で気持ちを入れ替え、営業の仕事でも生き物のためになるように頑張ってみると奮起して職場に復帰。諏訪に謝罪し、自分が担当していたプレゼンを成功させた。そして自分の仕事は飼育員よりも営業にあると心を決め、風花に頼らずとも自立できるよう、プロジェクト「USTD」の海外研修に行くことを悩む風花に対して、今度は私がお姉ちゃんになると告げ、待ってるから向こうで勉強してきなさいと彼女を送り出した。2年後は髪を少し伸ばしており、企画以外に「USTD」の仕事も任されるなど営業としての成長を遂げる。2年間の研修から風花が帰ってきた際は、喜び勇んで彼女の元へ駆けつけ、仲良く語り合いながら歩く二人の姿で物語の幕は閉じる。くくるの台詞の方言は、伊藤が沖縄出身の儀武から指導を受けている[8]
宮沢 風花(みやざわ ふうか)
声 - 逢田梨香子[5]本作のもう一人の主人公。元アイドルの少女。2003年5月17日生まれ[9]盛岡出身。中学時に上京し、アイドルグループ「YONA PRO」のメンバーとしてデビュー。新曲のセンターポジションに指名されたが、センターを熱望する後輩のルカにセンターを譲る。それを契機に事務所から冷遇され、高校卒業を控えた夏に解雇されて芸能界を引退した。帰郷しようとしたが、地元が歓迎会を予定していると聞いて嫌気がさし、あてもなく沖縄へ旅立つ。「がまがま水族館」を訪れた際にくくるへアルバイトとして雇って欲しいと懇願し、自分の素性を話して「誰かの夢を応援することはできるから」と、くくるの夢を手伝うことを伝えた。以降はくくるの家に居候としてやっかいになっている。母親から働くことへの了承も得たため、職員としての頑張りも軌道に乗り、海の生物に関する知識も上達し、くくるとの仲も次第に関係を深めていく。しかし、段々と閉館の期限が近づき、ルカから映画の主演の誘いの電話を貰った件もあり、悩みを抱えてしまう。そしてがまがま閉館の翌日、くくるからは今度は私が風花の夢を応援するからと映画に出演するよう背中を押されるが、空港での別れの時に足を翻してくくるの所へ戻り、自分よりもくくるの方が大事であり、私がくくるの姉になると述べ、気持ちに整理を付けて映画の話を断ることを決め、実家へと戻った。第2クールでは、再び沖縄に移り、おじいの紹介でティンガーラへ飼育部の海獣ペンギン)担当として就職する。潜水士の免許を取り、ペンギンの名前を全て覚えるなど努力家であり、くくるが住むアパートの隣室に入居し[10]、営業部の仕事に悩む彼女を元気付けている。後にティンガーラをTV局の番組撮影スタッフと「YONA PRO」のルカが訪れた際は、一度は断ろうとした番組への出演を決め、悩むルカを励まして支え、やはり自分は今の水族館の仕事が好きなのだと実感する。くくるが無断欠勤した時は彼女を追って離島の「屋米琉名島」を訪れ、出会った岬の話を聞いて環境汚染問題に興味を持つようになる。そして星野館長が発表したプロジェクト「USTD」の内容に心引かれて海外研修のクルーに応募、二次審査では海岸で泳ぐバンドウイルカを前に子供達に語りかけ、役員審査の末にその座を射止める。くくると離ればなれになることには葛藤していたが、彼女から背中を押され、気を取り直してくくるにファーストペンギンになって戻ってくると告げ、研修に向かう。2年後に薫と共に帰国し、自らを出迎えに来たくくると再会を果たす。
くくるの友人
照屋 月美(てるや つきみ)
声 -
和氣あず未[5]くくるのクラスメイトで、小学校の頃からの友人。実家は定食屋「カメー(かめぇ)」[注 2]を営む。愛称は名前の「つきみ」にかけて「うどんちゃん」[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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