白い恐怖
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白い恐怖
Spellbound
ポスター(1945)
監督アルフレッド・ヒッチコック
脚本ベン・ヘクト
アンガス・マクファイル(英語版)
原作フランシス・ビーディング(英語版)[注 1]
『The House of Dr. Edwardes』
製作デヴィッド・O・セルズニック
出演者イングリッド・バーグマン
グレゴリー・ペック
音楽ミクロス・ローザ
撮影ジョージ・バーンズ
編集ハル・C・カーン
製作会社セルズニック映画(英語版)
ヴァンガード・フィルムズ(英語版)
配給 ユナイテッド・アーティスツ
SRO/東宝洋画部
公開 1945年12月28日
1951年11月2日
上映時間111分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費約1,696,000ドル
興行収入7,000,000ドル(北米興収)
4,970,500ドル(北米配収)
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グレゴリー・ペック(左)とイングリッド・バーグマン予告編

『白い恐怖』(しろいきょうふ、Spellbound)は、1945年アメリカ合衆国のサイコスリラー映画(英語版)。監督はアルフレッド・ヒッチコック、出演はイングリッド・バーグマングレゴリー・ペックなど。原作はフランシス・ビーディング(英語版)[注 1]1927年の小説『The House of Dr. Edwardes』。記憶喪失を題材にした作品で、主人公が垣間見る印象的な幻想シーンにはサルバドール・ダリが協力している。原題の『Spellbound』には「魔法にかかった」「魅了された」「うっとりした」などの意味がある。

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}バーグマンの絶頂期の作品と言われ、美貌と演技力がともに発揮されている。[要出典]
ストーリー

バーモント州のグリーンマナー精神科医院の新しい病院長に就任したエドワーズ博士は、白地に縞のある模様を見ると発作を起こす奇妙な病癖を持っていた。やがて彼はエドワーズ博士とは別人であることが発覚する。本物のエドワーズ博士はどこにいるのかわからぬまま、疑いの目は「彼」に向けられるが、病院の勤務医で、「彼」と愛し合うようになっていたコンスタンスは「彼」の無罪を信じ、2人は協力して発作の原因である「彼」の記憶をたどっていく。警察に追われる身となった2人はコンスタンスの恩師であるブルロフ博士を訪ねる。ブルロフ博士は事情を知ると「彼」の記憶をたどる手伝いをする。その結果、エドワーズ博士がスキー場で亡くなったことがわかると、コンスタンスと「彼」は現場となったスキー場に向かい、そこで「彼」はエドワーズ博士が崖から転落して亡くなったこと、そして自分が「ジョン・バランタイン」であり、事故現場を目撃していたことを思い出す。こうして事件は解決したと思われたが、警察がエドワーズ博士の遺体を確認したところ、事故死ではなく、背後から銃で撃たれていたことが判明し、ジョンはエドワーズ博士殺害の容疑で逮捕され、有罪判決を受ける。それでもジョンの無罪を信じ続けるコンスタンスは、エドワーズ博士とは会ったことがないと明言していたマーチソン院長が実はエドワーズ博士と面識があるともらしたことから、院長が怪しいと睨み、彼と対峙する。追い詰められた院長はコンスタンスを銃で撃とうとするが、エドワーズ博士の殺害は神経衰弱で責任能力なしとされる可能性があるのに対し、今ここでコンスタンスを殺害すれば計画殺人として確実に死刑となるとのコンスタンスの言葉に、結局、その銃で自らを撃つ。こうして無罪放免となったジョンはコンスタンスと結婚し、新婚旅行に向かう。
キャスト

役名俳優日本語吹替
NETPD
コンスタンス・ピーターソンイングリッド・バーグマン水城蘭子日野由利加
ジョン・バランタイン「彼」グレゴリー・ペック城達也咲野俊介
アレックス・ブルロフ博士(コンスタンスの師)マイケル・チェーホフ槐柳二鈴木貴征
マーチソン院長レオ・G・キャロル真木恭介赤城進
メアリー・カーマイケル(患者)ロンダ・フレミング稲葉まつ子水上さや香
フルーロ医師ジョン・エメリー(英語版)穂積隆信
ガームズ(患者)ノーマン・ロイド
ホテル専属の探偵ビル・グッドウィン(英語版)
グラフ医師スティーヴン・ジェレイ(英語版)
ハリー(病院スタッフ)ドナルド・カーティス(英語版)
ホテルロビーの男ウォーレス・フォード(英語版)
クーリー警部補アート・ベイカー(英語版)
ガレスピー巡査部長レジス・トゥーミイ(英語版)
ハニシュ医師ポール・ハーヴェイ(英語版)辻村真人
不明
その他N/A梓欣造
石井敏郎
日本語スタッフ
演出山田悦司田島荘三
翻訳山中誠人浅野倫子
効果赤塚不二夫
調整山田太平
制作グロービジョン
解説淀川長治
初回放送1970年7月26日
日曜洋画劇場

ヒッチコックのカメオ出演

バイオリンケースを右手に持ち、左手でタバコを吸いながらエレベーターから出てくる。「アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧」も参照
作品の評価
映画批評家によるレビュー

Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『白い恐怖』の潜在意識の探究はもっと分析した方が良かったかもしれないが、アルフレッド・ヒッチコックのサイケデリックに飾り立てた演出は、イングリッド・バーグマンとグレゴリー・ペックのスターパワーとともに、この酔わせるようなスリラーを高めている。」であり、40件の評論のうち高評価は85%にあたる34件で、10点満点中7.20点となっている[1]
受賞歴

賞部門対象者結果
第18回アカデミー賞作品賞デヴィッド・O・セルズニックノミネート
監督賞アルフレッド・ヒッチコック
助演男優賞マイケル・チェーホフ
ドラマ・コメディ音楽賞ミクロス・ローザ受賞
撮影賞(白黒)ジョージ・バーンズノミネート
特殊効果賞ジャック・コスグローヴ(英語版)

脚注
注釈^ a b ヒラリー・セイント・ジョージ・サウンダーズ(英語版)とジョン・パルマー(英語版)の共同ペンネーム。

出典^ “Spellbound (1945)” (英語). Rotten Tomatoes. 2021年1月8日閲覧。

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、白い恐怖に関連するカテゴリがあります。


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