登記名義人表示変更登記
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。

登記名義人表示変更登記(とうきめいぎにんひょうじへんこうとうき)は、日本における不動産登記の態様の1つであり、登記記録に記録又は登記簿に記載された、権利に関する登記の現在の名義人の氏名・名称・住所について変更があった場合になされる登記である(不動産登記法64条1項)。

本稿では、登記名義人の表示を更正する登記についても述べる。登記名義人の表示に関する変更登記と更正登記は類似点が多く、特に更正登記と区別する旨の記載がなければ、変更登記に関する記述であっても更正登記を含む。
略語について

説明の便宜上、次のとおり略語を用いる。

不動産登記法(平成16年6月18日法律第123号)

不動産登記令(平成16年12月1日政令第379号)
規則
不動産登記規則(平成17年2月18日法務省令第18号)
記録例
不動産登記記録例(2009年(平成21年)2月20日民二500号通達)
概要
趣旨

不動産登記の目的は、不動産の現況と権利を公示して取引の安全を保護することにある(法1条参照)から、登記名義人の表示が現実と一致しないことは好ましくない。現実と公示を一致させる手続きが登記名義人表示変更登記である。

一方、登記名義人そのものを変更する場合、移転登記をするべきであり、登記名義人表示変更登記をすることはできない。登記名義人そのものに誤りがある場合、更正登記によるか、抹消登記の後に設定登記・所有権保存登記所有権移転登記のいずれかをする方法によるべきである(1955年(昭和30年)8月5日民甲1652号回答参照)。また、担保物権の債務者は登記名義人ではなく登記事項である(法83条1項2号)から、その表示に変更又は更正が生じた場合は担保物権の変更登記又は更正登記をするべきである。

登記名義人表示変更登記は現状の公示に重点がおかれ、権利変動の過程を公示することは重視されていないから、一定の場合において中間省略登記・登記名義人表示変更登記そのものの省略・同一の申請情報による申請(以下「一括申請」という)が認められている。

なお、変更と更正の違いは、表示と現実の不一致が、現在の登記名義人が登記名義を得ることとなった登記の前後どちらで発生したかによる。登記後に不一致が生じていれば変更登記で、登記前に不一致が生じていれば更正登記による。
中間省略登記

例えば、登記記録(登記簿を含む。以下同じ。)上の住所がA地である場合において、住所をA地からB地、B地からC地へ移転した場合、住所をA地からC地に変更する登記を申請することができる(1957年(昭和32年)3月22日民甲423号通達第3・第4)。ただし、住所をB地に変更する登記をすることはできない(登記研究440-81頁)。登記申請情報の記載及び添付情報については後述。いわゆる中間省略登記が実務において認められている例の1つである。

一方、不動産の登記記録上の所有者がDである場合において、所有権がDからE、EからFへと移転した場合、DからFへの所有権移転登記をすることはできない(1900年(明治33年)11月14日民刑電報回答)。ただし、確定判決によるときはすることができる場合がある(1960年(昭和35年)7月12日民甲1580号回答)。

なお、数回住所を移転した結果登記記録上の住所に戻った場合、登記名義人表示変更登記を申請する必要はない(登記研究379-91頁)。また、同姓の者と婚姻をして相手方の氏を称することとした場合(登記研究392-108頁)や、婚氏続称(登記研究459-99頁)により、登記記録上の表示と現実に差異を生じないときは、登記名義人表示変更登記を申請する必要はない。
登記の省略

所有権以外の権利の抹消登記を申請する場合において、当該権利の登記名義人(登記義務者)の表示に変更が生じているときは、その変更を証する情報を添付すれば、表示変更の登記を省略して、直ちに抹消登記を申請することができる(1956年(昭和31年)10月17日民甲2370号通達)。この場合において、所有権に関する仮登記は所有権以外の権利に関する登記とする扱いである(1957年(昭和32年)6月28日民甲1249号回答)。所有権を目的とする買戻権についても同様である(登記研究460-105頁)。

また、相続登記を申請するときで、被相続人の表示に変更が生じているときは、その変更を証する情報を添付すれば、表示変更の登記を省略して、直ちに相続登記を申請することができる(登記研究133-46頁)。更に、地役権設定登記を申請するときで、要役地の所有権の登記名義人の表示に変更が生じているときは、その変更を証する情報を添付すれば、表示変更の登記を省略して、直ちに地役権設定登記を申請することができる(登記研究393-86頁)。

従って、以下のときには省略は認められない。

移転登記を申請する場合において、登記義務者の表示に変更が生じているとき(1968年(昭和43年)5月7日民甲1260号回答、登記研究611-171頁)

所有権移転登記を抹消する登記(所有権抹消登記)を申請する場合において、登記義務者の表示に変更が生じているとき(登記研究546-152頁参照)

抹消登記を申請する場合において、登記権利者の表示に変更が生じている場合(登記研究355-90頁参照)

仮登記に基づく本登記を申請する場合において、登記義務者の表示に変更が生じているとき(1963年(昭和38年)12月27日民甲3315号通達)

所有権以外の権利の抹消登記を申請する場合において、登記義務者に相続又は合併が生じた後に当該権利が消滅したとき(1957年(昭和32年)12月27日民甲2440号回答参照)

抵当権順位変更登記を申請する場合において、登記名義人たる会社の表示に変更が生じているとき(登記研究670-199頁)

判決に新旧住所が併記されているときは、名変をしないで、登記簿上の住所を記載すれば足りる。


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