病室で念仏を唱えないでください
[Wikipedia|▼Menu]

病室で念仏を唱えないでください
ジャンル
青年漫画医療漫画
漫画
作者こやす珠世
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック増刊号
ビッグコミック
レーベルビッグコミックス
発表号増刊:2012年8月17日号 - 2020年10月17日号
本誌:2013年1 - 4、8、9号、2020年2号 - 6号
巻数全7巻
話数全50話
ドラマ
原作こやす珠世
脚本吉澤智子
演出平野俊一、岡本伸吾、泉正英
制作TBSテレビ
放送局TBSテレビ
放送期間2020年1月17日 - 3月20日
話数全10話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画テレビドラマ
ポータル漫画ドラマ

『病室で念仏を唱えないでください』(びょうしつでねんぶつをとなえないでください)は、こやす珠世による日本漫画。通称『念唱』[1][2][3]小学館の『ビッグコミック増刊号』に2012年8月17日号から2020年10月17日号まで連載された。また、『ビッグコミック』(同社刊)本誌にも出張掲載された(2012年 - 2013年、2020年に短期連載)。

僧侶でありながら救急医としても働く「僧医」松本照円を主人公とした医療漫画である[4]
登場人物
あおば台病院
松本照円(まつもと しょうえん)
主人公。救命救急センターで働く救急医。僧侶でもあり、入院患者への説法や死亡した患者への
枕経も行うが、病棟内や救急の現場にも僧衣で現れるため、患者や家族は面食らうことが多い。このこともあって救急関係では「あおば台寺」とも呼ばれている。本人は、僧侶というのは生き方で、仕事はあくまで医師と称している。僧侶とはいえ悟りすました人格者にはほど遠く、聴診器と数珠をうっかり取り間違えたり、しょっちゅう遅刻したり、身勝手な患者や家族、あるいは同僚医師の言動に腹を立てて時には逆上して手を上げたり、幼馴染と同僚医師の2人の女性との間で気持ちに整理がつかなかったり、救急医としての悩みを含めて煩悩に振り回される日々を過ごしている。俗名は照之(てるゆき)。小学5年生のある日、同級生の宮寺哉が目の前で溺死したことから高校卒業後に得度して仏門に入る。その後、哉の母がガンで亡くなったことをきっかけに医学部へ入学し、救命救急医となる。子供のころから坊主頭にしており、「一休」「和尚」と呼ばれていた。故郷に両親と兄夫婦、兄夫婦の子供2人がいる。
三宅涼子(みやけ りょうこ)
救命救急センターで働く救急医。女性ながら救急医らしい豪快な性格で、冷静な判断力と鋭い観察眼の持ち主。松本は「救急のハシビロコウ」と呼んでいる。整理整頓が苦手らしく自分のデスクは散らかっており、下着を置きっぱなしにしていることがある。家で熱帯魚(ナマズ)を飼っている。
吉田太郎(よしだ たろう)
救命救急センターで働く救急医。三宅とは逆に少々気弱なところがあり、症状が思わしくないテンパった患者に圧倒されてしまうことが多い。
田中玲一(たなか れいいち)
救命救急センターの研修医。千葉の有名私立総合病院の御曹司。理屈をこねたり無責任な言動で上級医の心証を悪くし、患者の家族を動揺させたりもするが、次第に患者を熱心に診るようになる。研修最後の日、松本に2年後必ず戻ってくると挨拶して病院を去る(第2巻:第9話 - 第10話)。
永野
救命救急センターの研修医。他科へのコンサルト(診療依頼)の際に受け入れを断わられたり罵倒されたりして、つらさのあまり泣きながら松本に辞めたいとこぼすが、松本がキャバクラへ連れて行くなどして立ち直らせる(第4巻:第29話 - 第5巻:第31話)。
玉井潤一郎(たまい じゅんいちろう)
救命救急センター部長。
藍田一平(あいだ いっぺい)
整形外科医。文句を言いながらも、松本からのAVのDVDやキャバクラの誘いに乗って恩着せがましく救急に融通を利かせる、極めて俗物な性格だが、外科医としては優秀な部類。逆に見返りとして松本を合コンの数合わせにつきあわせたりもしている。理屈が多くナルシストでもあり、ずれた言動や突拍子もない行動も多く、そのせいで怪我を負って自ら病院へかつぎ込まれたこともある。
濱田達哉(はまだ たつや)
心臓外科医。関西弁で話す腕利きのエリートで、独善的な自信家。眉目秀麗でもてる。自身の腕を売りにして心臓外科の予定手術数を増やし、病院ともども自身の名を上げようとしているが、実績に響くという理由で手遅れな患者は診ようとしない。救急救命センターを、面倒事を押し付け自身や病院の足を引っ張る存在と見なし、さらに児嶋の移籍の件もあって目の敵にしており、松本とはたびたび対立する。手の施しようがない患者を見捨てるのもプライドが傷つくと言い、一方で自身のプライドを刺激して達成感を与えるような難しい症例ならば文句を垂れつつも転科を引き受けることがあり、松本に内心「アマノジャクだな」と思われる。救急に担ぎ込まれて脳死に至った患者が出ると「新鮮なうちに移植ドナーとするかどうかの確認を(遺族に)とれ」と言い放ち、仏教でいう「お布施」なんだから良いことじゃないかとうそぶくなど、医師同士の(松本との)間では損得勘定むき出しで人の情を欠くとも露悪的ともいえる発言が多い。自ら摘出した心臓をあおば台病院から不正に略取し、自分の息子(留学前に交際していた女性が、自身の出国後に産んだため、認知はしていない)に移植する事件を起こして姿を消す。最終巻に描かれたカットでは海外の病院に移籍したようで、バリバリ手術をこなしいる模様。
児嶋眞白(こじま ましろ)
心臓外科医。大学の医局から出向で来ている若い女性医師。ストレス解消にバッティングセンターへ通っていて、たまたまそこで松本らと顔を合わせたのがきっかけで救急と縁ができた。濱田の前立ち(第1助手)をした際にミスをして役立たず扱いされるが、それは左利き(外科手術には不利)なのに右手で補佐していたからで腕自体は悪くない。その後も執刀より病床業務を多く回されるが、実績よりも自身の求める医療に関わりたいと救命救急部への異動を決める。松本に思いを寄せる。あやの元へ向かおうとする松本に縋りつくが失恋し、自分なりのケジメと前へ進むことを考えて大学へ戻る。
山城隆太(やましろ りゅうた)
脳神経外科医。救急には比較的協力的。オペラアリアを歌うのが趣味で、合コンでは松本が中座した場つなぎに披露して女性たちをドン引きさせたり、また自身が出演するアマチュアコンサートに松本らを誘ったりしている。
小山内(おさない)
病棟クラーク(医師事務作業補助者)。院内の同僚・林からの交際の申し込みを断ったことで嫌がらせを受け、松本に相談をする。休憩中に同僚数名と人事不省に陥り、松本共々林のことを疑うが、原因は小山内が実家から送られてきた自家製のハチミツで作った菓子だった(第1巻:第3話)。
おばちゃん
あおば台病院で働く清掃員。
理事長
松本を病院付き僧侶としても採用した張本人。年配の男性医師。自分のあり方に悩む松本に声をかけ、直接的ではないが助言をする。
宮寺家
宮寺哉(みやでら はじめ)
松本の小学校時代の同級生。小学5年生のある日、松本に誘われ2人で川へ出て魚釣りをしていたところ誤って転落、松本が救出に向かうも命を落としてしまう。この出来事をきっかけに松本は高校卒業後に出家、やがて救命救急医の道へ進む。
宮寺憲次(みやでら けんじ)
哉の父。松本の故郷で暮らす。息子と妻を早くに失いながらも、松本のことを気づかい続けてきた。肺ガンを患っているが、治療を拒否して緩和ケアに留めている。症状からして治療の余地はまだ残っており、松本は治療を受けるようたびたび説得を続けている。
宮寺あや
哉の妹で、松本の幼馴染。松本は憲次の病のことで相談に乗っており、妹のように思い、見守っていたが、憲次の病状悪化に苦しむさまを見た松本に告白される。最終巻描き下ろしカットではめでたく松本と結婚した。
その他
植木 洋(うえき ひろし)
あおば台病院の近くにある区立神保町小学校の男性教員。子供思いで熱心な教師であり、生徒たちからも非常に慕われている。児童が急患となるエピソードでたびたび登場し、松本とも顔見知りになっている。第43話(第6巻)では通り魔から児童をかばって刃物で刺され、自らが救命救急センターに搬送される。脾臓を摘出するほどの怪我だったが、最終巻では退院。変わらず教師を続けている。
お師僧
松本の故郷の僧侶で、松本が得度した時以来の師。謹慎になったり悩みに陥った松本がその都度に寺を訪れ、
滝行を行ったりしている。
通り魔
あおば台病院の近辺に出没し、通行人を刃物で殺傷している凶悪犯。上述の植木の前にも、病院に出入りしていたMR(医薬情報担当者)の稲村すばるが刺されて救命救急センターに搬送されるが、手術の甲斐無く死亡する(第5巻:第37話)。植木が入院しているさなか、被疑者として警察にマークされていた22歳の青年・高木カネノブが自殺未遂で救命救急センターに搬送される。懸命の処置にもかかわらず脳死となり、両親の意思で臓器提供が行われるが、それが濱田の暴走を引き起こす。
書誌情報

こやす珠世『病室で念仏を唱えないでください』小学館ビッグコミックス〉、全7巻
2013年04月30日発売[小 1]、.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-09-185210-6

2014年07月30日発売[小 2]ISBN 978-4-09-186348-5


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:76 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef