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この項目では、身体に現れる反応について説明しています。材料力学の現象については「疲労 (材料)」をご覧ください。
疲労
別称消耗、気だるさ、だるさ、けん怠感
長時間働くあるいは徹夜しなければならない状況は疲労感につながる可能性がある。
概要
診療科精神医学
分類および外部参照情報
ICD-10R53
疲労(ひろう、英: Fatigue)は、無力(英語版)とは異なる主観的感覚であり、徐々に始まる。無力とは異なり、疲労は休息(睡眠)によって軽減することができる。 疲労には身体的原因と精神的原因がある。 身体的疲労は最適な身体能力を維持するための筋肉の一時的な能力の低下であり、強い身体運動によってよりひどくなる[1][2][3]。精神的疲労
概要
医学的には、疲労は非特異的症状(英語版)である。これは、多くの考えられる原因があり、多くの異なる状態を伴うことを意味する。疲労は徴候よりはむしろ症状と見なされている。これは、疲労が他者によって観察できる客観的なものではなく、患者によって報告される主観的感覚であるためである。疲労と「疲労感」はしばしば混同される[5]。
疲労は疼痛、発熱と並んで生体の3大危険信号と言われ、身体にとって生命と健康を維持する上で重要な信号のひとつである。健常者における生理的疲労は、精神あるいは身体に負荷を与えた際に作業効率(パフォーマンス)が一過性に低下した状態と定義できる。通常、休息を求める欲求と不快感(いわゆる倦怠感)を伴うことが多い。病者における疲労(病的疲労)では、悪性腫瘍や糖尿病、慢性疲労症候群、多発性硬化症のように、負荷の少ない状態でも慢性的な作業効率の低下や倦怠感を認めることもある。 疲労は、末梢性疲労と中枢性疲労に分類される。末梢性疲労とは、脳以外の身体(末梢)、すなわち筋肉などに由来する疲労感覚を感じる状態である。中枢性疲労とは、脳が主体となって疲労を感じている状態である。 また、病的かどうかにより分類すると、生理的疲労と病的疲労に区別される。生理的疲労とは、基礎疾患のないもので、自然の状態で回復が可能な範囲で、活動量が休養のレベルを上回る場合に現れるものである。病的疲労とは、癌、AIDS等の身体疾患やうつ病、統合失調症、睡眠障害等の精神疾患が存在する場合や、慢性疲労症候群、線維筋痛症等持続的な疲労を特徴とする疾患による疲労のことである。病的疲労には発熱、リンパ節の腫れ、記憶障害などの他覚症状を伴うこともある。鉄欠乏性貧血でも、息切れや疲れやすさを呈する。 筋肉の運動量(走行時間等)等の客観的指標で評価した疲労度と、自覚的に感じる疲労の感覚(疲労感)は、乖離することが多い。精神的な要因に大きく影響され、個人差も大きい。例えば、気分が高揚しているような場合は、通常では疲労を感じるような仕事量でも、疲労を感じないことがある。このことは、疲労についての客観的な判定基準が作りにくい原因にもなっている。又精神的な疲れから、自我を保てない(俗に言うイライラ)になってしまい人間関係が崩れてしまうことがある。 疲労が生じるメカニズムとして、次のようなものが考えられている。
疲労の生理学
疲労の分類
他覚的疲労と自覚的疲労感
疲労のメカニズム
エネルギー源(食事)の不足:食事により十分なエネルギーの摂取が行われないと、疲労が起こりやすくなる。
エネルギー供給が十分でも、強度あるいは長時間の負荷により疲労は惹起される。骨格筋細胞や神経細胞に負荷が加わった際、過剰なフリーラジカルにより酸化ストレスの状態に晒されることで、細胞機能の低下やミトコンドリアにおけるATP産生能の低下を引き起こす。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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