異教徒
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異教徒(いきょうと、古代ギリシア語: ?θνο?、ラテン語: paganus、英語: pagan)とは、自己の奉ずる宗教とは異なる宗教を信じる人。ユダヤ教原始キリスト教の書物(それぞれユダヤ教聖書旧約聖書新約聖書)の日本語訳では「異邦人」(ヘブライ語ゴイギリシャ語エトネーラテン語: gentilis、英語: Gentile = ジェンタイル、中国語: 外邦人)としている。 [1] [2]キリスト教が広まるにつれてキリスト教以外の宗教を信じる人となり、しばしば無神論者を指すこともある。日本では仏教または神道以外の宗教を信じる人を外道邪教邪宗門としていたことがある。
ユダヤ教「諸国民の中の正義の人」も参照

ヘブライ語聖書を正典とするユダヤ教においては、選民としてのユダヤ人とそれ以外の異邦人に分割している[3]

ゲル・トシャフ(居住外国人)とは、古代イスラエルの地に住む異邦人(非ユダヤ人)で、ユダヤ教に改宗することを望まず、バビロニア・タルムードに規定されたノアの七つの法則に従うことを受け入れた人々のことを指す[4][5][6][7][8]。ゲル・トシャフは3人のラビ法廷で7つのノアハイド法を受け入れることで認められる[6][9][10][11]。彼らは共同体から一定の法的保護と特権を受け、ユダヤ人と異邦人の関係に関する規則は変更され、必要なときに彼らを援助する義務がある。安息日に異邦人がユダヤ人のために仕事をすることへの制限も、異邦人がゲル・トシャフである場合には厳しくなる[9]。ゲル・トシャフは一般的に「正義の異邦人」と呼ばれ、タルムードによると、神が「ノアの息子たち」、つまり全人類を拘束する普遍的な道徳律として与えた一連の命令に従い[12][13][14][9][10][11]、来るべき世界(Olam Ha-Ba)での地位を保証している[12][14][10][11]

ユダヤの哲学者・教授であるメナケム・ケルナーのマイモニデスのテキストに関する研究(1991年)によれば、ゲル・トシャフは「正義の外国人」(ヘブライ語: ?? ???, ger tzedek、ゲル・ツェデク)、すなわちユダヤ教への完全な改宗者になるための過渡的な段階である可能性があるとされている[15]。マイモニデスによれば、完全なゲル・ツェデクだけがメシアの時代に発見されるだろうとケルナーは推測している[15]
キリスト教「高潔な異教徒」および「スブリミス・デウス」も参照

聖書では、使徒パウロが「異教徒は(ユダヤ・キリスト教の神の)律法を持っていなくても、心(良心)に律法が刻まれていることがあり、イエスは心にあるものによって人を裁く(ローマの信徒への手紙 2:12-16)」と教えている(Romans 2:12-16)[16]。2:10 善を行うすべての人には、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、光栄とほまれと平安とが与えられる。2:11 なぜなら、神には、かたより見ることがないからである。 2:12そのわけは、律法なしに罪を犯した者は、また律法なしに滅び、律法のもとで罪を犯した者は、律法によってさばかれる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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