異世界迷宮でハーレムを
ジャンル異世界転移、なろう系[1]、ハーレム
小説
著者蘇我捨恥
『異世界迷宮でハーレムを』(いせかいめいきゅうでハーレムを)は、蘇我捨恥による日本のオンライン小説およびライトノベル。文庫版はヒーロー文庫(当初は主婦の友社刊、現在は主婦の友インフォス刊)より2012年12月から刊行され、イラストは四季童子。
当初は小説投稿サイト「小説家になろう」にて『異世界迷宮で奴隷ハーレムを』(いせかいめいきゅうでどれいハーレムを)というタイトルで2011年4月より投稿されていたが、書籍化の際に変更された。原作第10巻発売時点でシリーズ累計発行部数は180万部を突破している[2]。
氷樹一世によるコミカライズ作品が『月刊少年エース』(KADOKAWA)2017年5月号にプロローグが掲載、翌6月号より本格連載されている[3][4]。2022年7月よりアニメ放送中[5]。 高校生の加賀道夫(ミチオ)は、インターネットの怪しげなゲームサイトで初期設定を完了させた途端、異世界の村に転移していた。強力なボーナス装備で村を襲った盗賊たちを撃退、村近郊の魔物を退治し、この世界で戦っていける目途がつく。 ベイルの町に移ったミチオは迷宮に潜るなら奴隷を所有してパーティーを組むのがよいと奴隷商人から勧められ、狼人族のロクサーヌを紹介される。迷宮での稼ぎだけでは期限に間に合わず、賞金首の盗賊を倒して金を作りロクサーヌを購入する。迷宮都市クーラタルに家を借り引っ越して、迷宮の探索をしながらロクサーヌと甘々な生活を送る。 2人での迷宮探索が厳しくなったこと、スキル結晶を取得し武器融合に興味をもったため、2人目の奴隷としてドワーフのセリーを購入する。2人に鏡を買うことを思いつき、遠方のペルマスクで生産が行われていることを知ったが貴族の委任状なしには買えなかった。ハルツ公爵が贈り物を探していることを知り、鏡の購入を勧めて代理で交易をおこない、稼いだ金で猫人族のミリア、そしてオークションで竜人族のベスタを奴隷として購入する。 ハルツ公爵に気に入られたミチオは帝国解放会への入会を推薦され、さらにエルフ一族のセルマー伯爵失脚のクーデターにも巻き込まれる。ハルツ公爵はセルマー伯爵の長女ルティナの継承権を失わせるために奴隷に落とし、ミチオに預ける。エルフ一族の長老、カッサンドラに呼び出されたミチオは、中継点を魔物に蹂躙されて連絡が取れなくなったグリニアの探索を依頼される。 声の項はテレビアニメ版の声優。
あらすじ
登場人物
主要人物
ミチオ / 加賀 道夫(かが みちお)
声 - 八代拓[6]主人公。17歳。地球では自殺を考える厭世的な高校生。ネットゲームの初期設定らしきものを終えた途端に異世界に転移した。最初は良くできたゲームだと思っていたため、盗賊などを倒して殺してしまっても動揺していなかったが、これが現実だと理解してからは慎重な行動をとるようになる。異世界の倫理観に戸惑いはあるものの、彼なりの矜持をもって奴隷たちに接しており、結果的に彼の奴隷は他でのそれに比べると厚遇されている。年齢相応に性欲旺盛で、ロクサーヌを購入してからは毎日のように肌を重ねている。セリー購入後は「色魔」のジョブを得たためさらに絶倫となる。迷宮攻略では、異世界に転移する前に割り振ったパラメーターでのボーナス装備で魔物を圧倒する。しかし異世界転移当初からボーナス装備を失った場合のリスクに気づいており、これに頼った戦闘スタイルからの脱却を目指している。魔法が使えるようになってからは前衛をロクサーヌに任せ、後方から魔法での攻撃を行いつつ必要に応じてボーナス装備を使用するようにしている。新しいジョブやスキルを手に入れると、実験や検証を行い性質を把握することを心掛けている。「メニュー」スキルで自分やパーティーメンバーのステータスを見たり、ジョブを自在に入れ替えることができる。通常はジョブを1つしか持てないが、ボーナスポイントを振ることで複数のジョブにつける。小説12巻時点で主なジョブは「冒険者」「英雄」「遊び人」「魔法使い」「魔導士」「僧侶」など。チート能力を持つ転移者ではあるが、最強主人公タイプではなく計画性があり努力を怠らないタイプの主人公として描かれている[7]。作者は何でもありの最強主人公にしてしまうと物語の幅が広がらないと考え、そうならないために「少ないチートをどう活用するか」を意識しているという[7]。