町村組合(ちょうそんくみあい)は、町村制において、町村がその一部を共同処理するために設けることができた法人である。明治21年制定の町村制では第6章、明治44年制定の町村制では第7章に規定されていた。また、明治44年制定の市制には、市町村組合(しちょうそんくみあい)の規定があった。 町村組合が設立されるのは次の2つの場合がある。 解散には監督官庁の許可が必要である。 町村組合および市町村組合は、現行の地方自治制度における地方公共団体の組合に相当する。昭和の大合併以前は町村の規模が小さかったため、現在は存在しない全部事務組合や役場事務組合に相当するような町村組合もあった。
概要
複数の町村が共同で事務を行う場合は、協議を行い、監督官庁の許可を得て設立することができる。
資力が乏しく、法で定められた町村の義務的事務を行うことができない町村は、合併の協議がまとまらないか、あるいは合併すると不便になる場合は、郡参事会が議決することで設立させることができる。
町村組合の実施例
北海道
浦河町外3ヶ村組合(浦河町・西舎村・杵臼村・荻伏村、1902年?1910年)
→浦河町外2ヶ村組合(1910年?1915年) - 荻伏村の町村組合離脱による改組
南富良野村・占冠村組合(1919年?1932年) - 共同で組合役場を設置。
弁辺村・虻田村組合(1902年?1909年) - 共同で組合役場を設置。
岩手県
大迫町外二箇所組合(大迫町・内川目村・外川目村、1889年?1892年)
→内川目・外川目組合村(1892年?1946年) - 大迫町の町村組合離脱による改組
雫石・西山・御明神組合村(1889年?1897年)
岩泉・安家・有芸組合村(1889年?1922年)
→岩泉町外二箇所組合(岩泉町・安家村・有芸村、1922年?1928年) - 岩泉村の町制施行による改組
姉帯・田部組合村(1889年?1947年)
玉山・藪川組合村(1889年?1954年)
川井・門馬組合村(1889年?1955年)
福島県
津島・葛尾組合村(1889年?1923年)
飯曽・石橋組合村(1889年?1942年)
新舘・大須組合村(1889年?1942年)
猪苗代町外二ヶ村組合(猪苗代町・磐保村・磐瀬村、1889年?1941年)[1]
北山・大塩・檜原組合村(1889年?1954年)[1]
姥堂・塩川組合村(1889年?1909年)[1]
→塩川町・姥堂村組合(1909年?1954年) - 塩川村の町制施行による改組
山都・木幡・山郷・小川組合村(1889年?1950年)[1]
相川・朝倉・一ノ木・早稲谷組合村(1889年?1954年)[1]
柳津村外二ヶ村組合(柳津村・倉戸村・飯谷村、1889年?1921年)[2]
塔寺村外四ヶ村組合(塔寺村・気多宮村・坂本村・新舘村・船杉村、1889年?1923年)[2]
高寺村外二ヶ村組合(高寺村・束松村・片門村、1889年?1954年)[2]
野沢村外二ヶ村組合(野沢村・正中村・芹草越村、1889年?1907年)[2]
→野沢町外二ヶ村組合(野沢町・正中村・芹草越村、1907年?1921年) - 野沢村の町制施行による改組
尾野本村外三ヶ村組合(尾野本村・登世島村・睦合村・下谷村、1889年?1954年)[2]
群岡村外二ヶ村組合(群岡村・上野尻村・宝坂村、1889年?1954年)[2]
尾岐・東尾岐組合村(1889年?1955年)[1]
中ノ川・東川組合村(1889年?1940年)[1]
高田・田川組合村(1889年?1896年)[1]
→高田町田川村組合(1896年?1927年) - 高田村の町制施行による改組
川口・本名組合村(1889年?1955年)[1]
横田・大滝組合村(1889年?1940年)[1]
新郷村外一ヶ村組合(新郷村・千咲村、1889年?1955年)[2]
小梁・八幡・布沢組合村(1889年?1940年)[1]
長江・二川組合村(1889年?1928年)[1]
伊南・大川・檜枝岐組合村(1889年?1955年)[1]
氷玉岡・川路組合村(1889年?1925年)[1]
西川村外二ヶ村組合(西川村・原谷村・三谷村、1889年?1942年)[1]
近津・山岡組合村(1889年?1955年)
上小川・下小川組合村(1889年?1955年)
田人・石住・貝泊・荷路夫組合村(1889年?1941年)
永戸・箕輪組合村(1889年?1955年)
沢渡・三阪組合村(1889年?1955年)
滑津・吉子川組合村(1889年?1955年)