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競走馬の血統(きょうそうばのけっとう)においては、競走馬の血統に関する記述を行う。
「競馬はブラッドスポーツである」という言葉があるように、競走馬の血統と能力は密接な関連を有していると考えられてきた。近年の研究によれば、競走馬のレースタイムに及ぼす両親からの遺伝の影響(遺伝率)は10-20%程度に過ぎず[1]、残りは妊娠中の母体内の影響や生後の子馬を取り巻く環境によるとされるが、それでもなお競走馬の能力に血統が一定の大きな割合で寄与している事実がある。
生産者が血統を意識して交配を行い、馬主が血統を意識して競走馬を購入することはもちろん、一般の競馬ファンが予想を行う際にも、しばしば競走馬の血統をその要因に含める。従来、競走馬の血統という際には父側に大きなウエイトをかけて語られることが多かったが、アメリカやイギリスの研究によれば、競走馬の遺伝的な素質は母馬から55?60%を、父馬から40?45%を受け継ぐと報告されている[2]。
競走馬については、いかなる血統構成をしているかが競走生活において、そして引退後の余生において、大きく影響する。とくに余生については、競走成績に見るべきものがない馬であっても、競走成績や繁殖の実績に優れた馬の近親であるというだけで種牡馬や繁殖牝馬として遇されることが多々ある。また、そのような馬が実際に優れた繁殖成績を挙げることもしばしばである。 競走馬の血縁関係に関しては、専門的な言い回しが多く用いられ、また一般的な用語であっても人間の場合とは異なる意味が用いられる場合(兄弟姉妹など)も多い。以下詳述する。 総合すると、直接の祖先・子孫の関係を除き、競走馬Aから競走馬Bへ、牝馬の親子関係(ファミリーライン)のみを経由して辿る(具体的には一方の競走馬から2頭の共通の(牝馬の)祖先へと遡り、そこからもう一方へ下る)ことができなければ、AとBとが血縁関係、近親関係にあるとはされない。 ただし、この場合の近親関係・血縁関係は、遺伝学上の近親関係とは別の概念である(近親関係にないウマ同士を交配したとしても近親交配にはなりうる)。
競走馬の血統における基本的な用語・概念
用語集
繁殖馬 - 種牡馬・繁殖牝馬をまとめて指す用語。
種牡馬
繁殖牝馬
ブルードメアサイアー(母の父)
○○系 - 特定の馬の直系。
メールライン、サイアーライン、父系
ファミリーライン、母系、牝系
ファミリーナンバー - 基礎牝系
血量 - ある馬の血統中で、特定の先祖馬が占める割合を数値化したもの。概念上、両親をそれぞれ50%、祖父母をそれぞれ25%、曽祖父母を12.5%、四代前を6.25%、五代前を3.125%…と、代を遡る毎に2分の1とし、特定の先祖馬の血量の総和を、AのB血量はn%などと表現する。
インブリード、クロス - 近親交配のこと。
アウトブリード - 雑種交配、異系交配。インブリードではないということ。
ラインブリード - 系統交配、系統繁殖、累進交配。近親交配のうち、それぞれの直系に同一の先祖を有する馬同士の交配。
ニックス - 相性が良いとされる、父系と母の父系の組み合わせ。
競走馬の血縁関係
総論
各論(具体的な血縁関係について)
親子関係
父として登録された馬を父、母を母と表現する。
産駒として登録された子については産駒、もしくは仔と表現する。
兄弟・姉妹の関係
ある競走馬にとって、母を同じくする競走馬は兄弟・姉妹と呼ぶが、父のみを同じくする競走馬は兄弟・姉妹と呼ばない。母のみが同じである兄弟・姉妹をそれぞれ半兄・半弟・半姉・半妹、母と父を同じくする兄弟・姉妹をそれぞれ全兄・全弟・全姉・全妹という。
祖父母の関係
ある競走馬にとって父の父・母の母は祖父・祖母という[注釈 1]。
母の父は、ブルードメアサイアーとしての関係があるため祖父として扱われる場合もある。
父の母は祖母とは扱われない。
おじ・おばの関係
ある競走馬にとって、母の兄弟姉妹はおじ・おばと呼ぶが、父の兄弟姉妹はおじ・おばとは呼ばない。
いとこの関係
ある競走馬にとって、母の姉妹の産駒はいとこと呼ぶが、父の兄弟姉妹の産駒、および母の兄弟の産駒はいとことは呼ばない。