生徒諸君!_最終章・旅立ち
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生徒諸君!最終章・旅立ち
漫画
作者
庄司陽子
出版社講談社
掲載誌BE・LOVE
レーベルBE LOVE KC
発表号2011年8号 - 2019年4月号
巻数全30巻
関連作品


生徒諸君!

生徒諸君!教師編

テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『生徒諸君!最終章・旅立ち』(せいとしょくん さいしゅうしょう たびだち)は、庄司陽子による日本漫画。『生徒諸君!教師編』の続編にあたり、講談社のヤングレディース誌『BE・LOVE』にて2011年8号より連載を開始。庄司の指の手術による休載を挟みつつ[1][2]、2019年4月号をもって完結した[3]
あらすじ

御園中学校3年3組を卒業まで導いたナッキーこと北城尚子は、日本での教育に限界を感じ辞職する。フィンランドでの5年間の研修を終えたナッキーは、故郷の若幸田村で自分の理想の教育の場「北城学園」を開校する。その一方で、悪たれ団の仲間である舞子と遼一の結婚式で友人代表のスピーチという形で岩崎祝との別離を宣言、一方的に別れてフィンランドに旅立ってしまう。やがて2人の想いばかりか亡き沖田の想いも「男と女の愛情」ではなく「友愛」であることに気づかないまま今日まで来てしまったことをナッキーが先に気づき、あえて捨てる形でけじめをつけたことがわかる。
登場人物
主人公とその家族
北城尚子(きたしろ なおこ)
シリーズを通しての主人公。6月3日生まれ。故郷・旧若幸田村の将来を憂い、統廃合で廃校になった中学校の校舎を買い取り、北城学園を開校する。真の教育を学ぶべく
フィンランドで研修に励み、それを日本で実行して故郷のために尽くそうと帰郷した。しかし、土地にしがみつく老人の心情に対する理解が浅く、またフィンランドかぶれであることは否定できずに先走って失敗することもある。多くの男性から想いを寄せられるが、両親に対して「マールのために、あたしを捨てた人たち」という認識に囚われており、自身が愛する男性は不幸になると思い込んで三十路に入っても独身のままである。後ろ髪を伸ばして三つ編みにしていたが、フィンランド行き前に捨てた恋人・祝が真に結ばれるべき愛する女性と結婚し幸せになったのを見届けて髪を切る。中学時代から逃避していた沖田に対する恋を認めまいとして祝の心を利用してしまい、祝とは友人以上恋人未満なのに無理矢理にそれを恋愛感情だと捻じ曲げてしまったと金田に語るが、実は祝とだけではなく沖田とも恋愛感情だと見誤るほどに強い友愛で結ばれていた。同窓会を前に祝と2人だけで再会し、そのことを確認して改めて受け入れる。また、娘に裏切られたという思いを抱く祖父の影響もあり、姉・真理子の死を機に和解したはずの両親に対して未だに「捨てられた」という思いが拭えずに心の深い部分を凍てつかせて距離を作ってしまっていたが、母・未知子が倒れた際、自身が過去に拘っていたせいで母を苦しめたということを真の意味で気づき、ようやく心から両親と和解することが出来た。自身と真理子が生を受ける前、2度の流産により兄か姉が生まれるはずだったのを失われたことを知る。その「捨てられた」という思いが強すぎたため、御園中学時代から父兄の子供に対する支配的とも取れる態度に反発し「子供の人生は子供のモノではないの?」と不満を抱いていた。酒は好きだが弱くすぐつぶれてしまう。実家が裕福だということで父兄に壁を抱かせ、祝と交際していた頃も僻んだ彼の両親に身分が違うという感情を抱かれてしまう。北城グループの財力を背景に北城学園を中心とした若幸田村での理想実現を果たしつつあると言われるが、それもまた事実である。
北城誠士(きたしろ せいじ)
ナッキーの父。ナッキーの夢の実現のため、北城グループを挙げて協力する。学長と呼ばれてみたかったという願望があり、北城学園理事長に就任した。マリナの日本留学を支援する。
北城未知子(きたしろ みちこ)
ナッキーの母。ナッキーを2度も捨てたとされることをずっと悔いていた。実父の看病にあたっていたが心労で倒れる。実は心臓が弱く、ナッキーたちを身籠る前に2度流産していた。ようやくトビオという人生のパートナーを得たナッキーに子育ては引き受けるから孫を作って欲しいと告げるが、夫婦になるべき相手はいないと思い定めて自身1人で歩むべき道だと教育に対する情熱と覚悟、母や祖父でも他者の手に我が子を渡したくないと母性に溺れる恐怖を訴えられて孫のことは諦めた。その代わり、2人の新居を怒涛の勢いで建てて夫婦らしい生活だけでもとナッキーに承知させた。墜落したヘリにトビオが乗っていたかもしれないとナッキーが激しく動揺した際、その覚悟も無しに彼のパートナーの資格はないと叱責した。
宮島徳一郎(みやじま とくいちろう)
ナッキーの祖父。北城学園開校式の日に脳内出血で倒れるが、ナッキーと未知子の看病で回復する。地元の誰かと結婚させて未知子をずっとそばに置きたいと考えていたため、誠士と結婚して東京に旅立った娘に捨てられたという思いが強く、娘同然の孫・尚子のことも未知子らは捨てたと2人を蔑み暴言を浴びせたりした。しかし、自身の介護で倒れた未知子を見て娘が決して健康ではないと知っていたことを失念し、過労死という言葉もあるほど介護する側の負担は大きいことをその時になって悟り、意識を回復した未知子と和解した。未知子を母親失格と罵りもしたが、自身も未知子がナッキーの母親である前にナッキーの祖父母たる自分達の子供であることを見失っていて父親失格だった。妻の分もナッキーを応援していたが、ついに帰らぬ人となる。
宮島里(みやじま さと)
ナッキーの祖母。ナッキーがフィンランドへ渡ってしばらくして亡くなったが、誰がナッキーの考えに反対したり敵になっても彼女の味方でいて欲しいと夫に言い遺していた。
ナッキーを取り巻く人々
野口トビオ(のぐち トビオ)
御園中時代のナッキーの教え子。11歳年下。当時自分が中学だったころ、担任で岩崎と付き合っていたころのナッキーに対して好意をいだき、度々「尚子は俺の女」と公言する。写真専門学校を卒業後は世界各地で子どもの笑顔を撮りつづけていたが、父と同じ戦場カメラマンの道を選ぶ。休暇で帰国するたび若幸田のナッキーの家の2階で居候している。かなり嫉妬深い。初めての戦場で恐怖したあまり、癒しを求めて下宿先の娘・マリナに手を出し肉体関係を結んでしまう。その際、言葉がわからないのに適当に頷いてマリナに愛し合う恋人同士で結婚するという誤解を植えつけてしまうが、逃げるように日本に帰ってきたため、ナッキーの平手をくらう。「尚子とマリナ2人を命かけて守る」と誓い、けじめとして髪を切った。紆余曲折の末に、12年の時を経てナッキーと結ばれる。結婚や子供を望む心は当然ながらあったのだが、教育にすべてを捧げたいという思いと子供が生まれればその子に溺れて自身すら見失うとのナッキーの心情を汲んでパートナーとして事実婚の立場を受け入れる。女性編集者に肉体関係を結ぶよう脅迫されたり、サイン会で女性ファンにパートナー(尚子)と別れてからでいいから交際して欲しいと迫られることもある。フィンランドまでナッキーを追っかけたり、そこで彼女に迫ったり、ナッキー帰国後はナッキーの田舎に居候として追いかけたり、かなり強引で積極的である。
ヨアキム
北城学園の英語教師を務める
フィンランド人の男性。ナッキーが教師修業中に友人になった。フィンランド語のほか英語ドイツ語ロシア語も操るマルチリンガルである。ナッキーの教育理念に賛同し来日、北城学園の英語教師となる。担当は中等部だが、金田兄妹と準の英語授業も請け負っている。ナッキーの家の2階に下宿している。料理が上手でナッキーの家の台所は彼が担っている。トビオともなんだかんだ言って打ちとける。故国ではアーチェリーのオリンピック強化選手だった。


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