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生体CPU(せいたいシーピーユー)とは、『機動戦士ガンダムSEED』などのコズミック・イラ作品に登場する空想上の兵器。強化人間の一種。 『機動戦士ガンダムSEED』に登場[注 1]。 地球連合軍がコーディネイターとの戦争遂行にあたり、実験的に投薬、特殊訓練、心理操作により兵士としてコーディネイター以上の身体能力を持たせたナチュラルであり、好戦的で一般的なナチュラルのモビルスーツ (MS) パイロットをはるかに上回る自らの身体能力の数々、そして搭乗機の高機能性を制御可能である[2]。地球連合軍の上層部にはMSの部品の1つ「生体CPU」と見なされており、過去の経歴はすべて抹消されている[3]。 外科手術で脳内や分泌腺内にマイクロ・インプラントを埋め込んだうえ、人工的に調剤された物質である「γ-グリフェプタン」を投与されている[4]。これにより、生体CPUは耐久力や反射速度が極限まで向上[2]されており、ナチュラルでありながらコーディネイターのMSに匹敵する性能を持つ専用MSの操縦に必要な能力を獲得している[2]。また、訓練中の心理コントロール(一種の洗脳)により、MSに搭乗した際には戦闘に対して恐怖心を持たず、敵に対して凶暴性を増すような条件づけもされている[2]。 反面、γ-グリフェプタンは凄まじい禁断症状を引き起こすため、定期的な投与ができる環境がなければ戦力として扱えず、作戦中に突発的な発作を起こして作戦継続が困難になる場合があるなど、兵士として運用する上では致命的な問題点も抱えている。ただし、この点は地球連合軍にとってブーステッドマンの脱走や裏切りなどを防ぐ効果が期待でき[2]、実際に薬物投与を受けられず禁断症状に苦しむことを恐れ、嫌々ながらも命令に従う姿が劇中で描かれている[5]。 専用MSのパイロットとしてオルガ・サブナック、シャニ・アンドラス、クロト・ブエルの3名が戦闘に参加しており、劇中では、半ばムルタ・アズラエルの私兵として扱われている。3人のデータをナタル・バジルールが参照した際には、「オルガ・サブナック:強化インプラントStage2、クロト・ブエル:Stage3、シャニ・アンドラス:Stage4」と記述されている。 尚、「ブーステッドマン」という呼称は『ガンダムSEED ASTRAY』にて登場したものとなる[6]。
ブーステッドマン
γ-グリフェプタン
カテコールアミンをベースとした物質で、人体に投与されるとドーパミンやノルアドレナリンに類似する脳内伝達物質を生成する。この物質はストレスホルモンの一種であり、脳内麻薬として作用することで、人間に「火事場の馬鹿力」を出し続けさせるとともに多幸感を発生させ、屈折した破壊衝動をもたらす。一方でこの物質は人体で生成できないため、γ-グリフェプタンが投与されなくなった人間は他者との接触を拒み自分の世界に引き籠るようになり、消耗すると思考力が低下。最終的には廃人となって絶命する[7]。なお『機動戦士ガンダムSEED RGB ILLUSTRATIONS』におけるイラストストーリーに登場する老齢のカズイ・バスカークは、「散歩も億劫」な状態であるために似た名称の「グリフェプタンD」を常飲している[8]。