生体認証
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生体認証(せいたいにんしょう)とは、バイオメトリック(biometric)認証あるいはバイオメトリクス(biometrics)認証とも呼ばれ、人間の身体的特徴(生体器官)や行動的特徴(癖)の情報を用いて行う個人認証の技術やプロセスである[注 1]
概要.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。 (2007年5月)

生体認証では、通常「テンプレート」と呼ばれる情報を事前に採取登録し、認証時にセンサで取得した情報と比較することで認証を行う。単に画像の比較によって認証とする方式から、生体反応を検出する方式まで様々なレベルがある。

暗証番号パスワードや物による認証では、忘却や紛失によって本人でも認証できなくなったり、漏洩や盗難、総当り等の攻撃によって他人が認証される虞れがある。生体情報の場合はそれらの危険性が低いと一般には考えられている事から、手軽な認証手段(キー入力や物の携帯が不要)、あるいは本人以外の第三者が(本人と共謀した場合でも)認証されることを防止できる手段として、建物などの入口、キャッシュカードパスポート(入出国時)などの認証手段に採用されている。

しかし、広く一般に使用されるためには、怪我・病気・先天性欠損などによって生体認証ができない人々への対応も必要になる。また、経年変化によって認証ができなくなったり、複製によって破られたりする可能性がある。生体情報はパスワードのように任意に更新することができないため、一度複製により突破されてしまうと、同一の認証基盤ではもはや安全性を回復できなくなる、致命的な問題を持っている。現時点では実際に生体情報の複製や偽装に対する安全性が疑問視されている製品もある(後述のセキュリティの項を参照)。
実用例指紋を用いたノートパソコンのユーザ認証

現在、利用件数が多いものには指紋、瞳の中の虹彩が挙げられる。金融機関ATMに採用したことで、指、手のひら、手の甲などの血管の形を読み取る静脈認証も利用件数が増えつつある。また、携帯電話スマートフォン)にも採用されている。他にも、声紋、顔形、筆跡などによる認証が実用化されている。

認証の際には専用の読み取り機を用いて生体情報を機械に読み取らせることで、本人確認を行う。生体認証単独で用いられるだけでなく、カードパスワード暗証番号と組み合わせることも多い。

電算機(コンピュータ)などの利用時、あるいは電子制御された出入口に、あらかじめ登録された本人を確認する目的でなされる。

パーソナルコンピュータログイン時に、専用デバイスを用いて指紋認証を行う。

携帯電話スマートフォンを使用する際に、携帯電話の一部分に指を押し当てたり、虹彩認識を行って、ロック解除や決済の認証をするものがある。簡易な顔認証、音声認証は標準装備されているものがある。

銀行のATM暗証番号と共に指ないし手のひらの静脈の形を読み取って本人確認を行う。

国や企業で、個人情報や極秘情報を取り扱う部屋に入るために網膜認証を利用している。

奈良市では、環境局において、勤務中の中抜けや勤務時間の不正申告などを防止するため、出退勤時のチェックに静脈認証を導入することを決めている。これに対し、職員の間からは「犯罪者扱いだ」などの反発の声もある[2]

日本赤十字では、献血者の本人確認のため、指静脈認証を(2014年5月14日、北海道から順次)採用している[3]

日本の法務省では、指紋を用いた出入国管理システム「J-BIS」を日本の空港に導入している。

「インド固有識別番号庁」(UIDAI)は2010年、国民一人一人の指紋虹彩による生体認証と組み合わせた12桁のアドハー(Aadhaar)番号の付与を開始した(国民総背番号制を参照)。全人口の9割以上をカバーしており、出生届など身分を証明する書類が不備な貧困層も社会保障など行政サービスを利用でき、不正防止や手続き効率化の効果を上げている[4]

日本の銀行ATMの動向

日本の銀行では2000年代に生体認証機能を持つキャッシュカードとATMの導入が広がったが、2020年代に入り、それを廃止、さらには代替手段へ変更する動きがある。

三菱UFJ銀行

2004年10月12日 - 東京三菱銀行(当時)が、手のひら静脈認証機能を備えたキャッシュカードおよびATMを導入[5]

2023年5月13日 - 手のひら静脈認証サービスの取り扱いを停止[6][7]


ゆうちょ銀行

2006年10月2日 - 日本郵政公社(当時)が、指静脈認証に対応した「郵便貯金ICキャッシュカード」サービスを開始[8][9]

2023年5月14日 - 指静脈認証サービスを停止[10]

2023年5月15日 - スマートフォンの生体認証と連動させたATM生体認証サービスを開始[11]


イオン銀行

2017年11月27日 - 国内初の「指紋+静脈」による2要素生体認証サービスを開始[12]

2020年4月28日 - 上掲の2要素生体認証サービスを終了[13]


地方銀行等

池田泉州銀行 - 2018年9月28日、指静脈(生体認証)新規登録終了[14]。手のひら静脈認証は継続

スルガ銀行 - 2020年5月24日、生体認証ICキャッシュカードの発行停止[15]

山陰合同銀行 - 2020年10月30日、生体情報登録サービスの取扱終了[16]

沖縄銀行 - 2021年1月20日、ICカードにおける生体認証機能の新規登録中止[17]

北都銀行 - 2021年2月28日、生体認証サービスの取り扱い終了[18][19]

秋田銀行 - 2021年3月31日、キャッシュカードの生体認証機能取扱終了[20]

みちのく銀行 - 2021年7月30日、生体認証情報の新規登録・再登録取り扱い終了[21]

百五銀行 - 2021年9月30日、生体認証サービス終了[22]

伊予銀行 - 2022年1月20日、生体認証の新規登録・変更を終[23][24]

大分銀行 - 2022年6月30日、キャッシュカードへの生体情報登録の取扱い終了[25]

佐賀銀行 - 2022年12月30日、生体認証情報登録終了[26]

荘内銀行 - 2022年12月31日、生体認証サービスを終了[27]

三十三銀行 - 2023年2月28日、指静脈認証機能の新規登録の受付を終了[28]


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