球詠
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球詠

アニメ版のロゴ
ジャンル女子野球百合[1]美少女[注 1]
漫画
作者マウンテンプクイチ
出版社芳文社
掲載誌まんがタイムきららフォワード
レーベルまんがタイムKRコミックス
フォワードシリーズ

発表号2016年6月号 -
発表期間2016年4月23日 -
巻数既刊15巻(2024年4月現在)
アニメ
原作マウンテンプクイチ
監督福島利規
シリーズ構成待田堂子
脚本待田堂子、末永光代日暮茶坊
キャラクターデザイン菊田幸一
音楽ビジュアルアーツ
アニメーション制作studio A-CAT
製作新越谷高校女子野球部
放送局AT-Xほか
放送期間2020年4月1日 - 6月17日
話数全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『球詠』(たまよみ)は、マウンテンプクイチによる日本漫画。『まんがタイムきららフォワード』(芳文社)にて、2016年6月号より連載中[4]。話数カウントは「第○球」。

2020年4月から6月までAT-Xほかにてテレビアニメが放送された。
あらすじ

舞台は埼玉県越谷市。鋭い変化球を得意とする武田詠深は、中学時代は変化球に対応できる捕手に恵まれなかったために積み重ねた特訓の成果を発揮することができず、中学を卒業する際には女子野球の道をいったん諦める。しかし「制服が可愛い」という理由で選んだ進学先の新越谷高校で、幼いころから野球で遊ぶ間柄だった山崎珠姫と再会したことをきっかけに、女子野球部でバッテリーを組むことになる。珠姫は強豪チームで捕手としての実力を磨いており、「魔球」とも言われる詠深の変化球を捕逸せずに捕ることができた。

新越谷高校はかつて女子高校野球の強豪校であったが、野球部は過去の不祥事による活動謹慎期間中にほとんどの部員が退部しており、彼女らは1年生の部員を中心に、ほとんどゼロからチームを作っていくことになる。未練あって活動停止中の野球部に残っていた先輩、中学野球の経験者、初心者だが才能ある者など、経験も実力もばらばらな女子高校生たちは、練習試合を重ね、友情を育みながらチームをまとめ上げ、全国大会の地区予選に出場する。

初戦・2回戦の影森高校を8-1のコールドで下すことで詠深を温存することに成功した新越谷は、3回戦で優勝候補の梁幽館高校と対戦し、詠深の好投と希のホームランもあり5-3で勝利する。続く4回戦の馬宮高校を8-2で破り、ベスト16入りする。さらに5回戦の熊谷実業を7-6で破って、準々決勝に駒を進めるが、柳川大附属川越高校に1-3で敗れベスト8という結果に終わる。

夏の予選後、2年生の野球経験者で、即戦力の川原光を新たな部員として迎え11名となった新越谷は、新人戦に向けて合宿を行い、春のセンバツにつながる秋季大会に挑む。
作品の特徴

女子野球(女子硬式野球)が女性らしいメジャーなスポーツとして認知されているという設定になっている現代日本を舞台に、埼玉県越谷市から全国高校野球大会への出場を目指す美少女たちの青春を描く。著者が得意としている百合漫画の要素が作風に反映され、中心人物となる投手・詠深と捕手・珠姫のバッテリーとしての信頼関係を同性の恋愛関係であるかのように描くなどして、少女たちの可愛らしさと野球漫画としての骨太さを融合させた作風が構築されている[1]

試合は9回制ではなく現実の女子野球に準じ7回制で行われている。このため、単行本第8巻の裏表紙に夏大会の個人成績が掲載された際には防御率を通常の「防御率 = 自責点 × 9 ÷ 投球回」ではなく「防御率 = 自責点 × 7 ÷ 投球回」で算出している。他にも5回9点差、6回6点差でコールドゲームが成立する[5][6]。など7回制独自のルールが存在する。

高校野球に主眼は置かれているが、作中にはプロメジャーの存在が度々言及されている。
登場人物

声の項はテレビアニメ版の声優。演の項は舞台版の俳優。
新越谷高校

詠深や珠姫など主要登場人物が通う女子高校。モデルは叡明高等学校[注 2][7]
野球部の人々

野球部はかつては7年か8年前に1度全国大会に出場した強豪校であったものの、[8][9]成果が出ない状態が何年か続く中で先輩後輩の上下関係やしごきが理不尽なまでにエスカレートし、物語開始の前年には練習中の「暴力沙汰」に発展して対外試合禁止および活動自粛の停部処分を受けていた[10][8][11]。物語開始時点では停部は解除されており、不祥事を起こした当事者も野球部を去っているが[8][12]、他校の生徒からはダーティーなイメージを持たれている[13][12]。停部中にほとんどの部員が去り、廃部にならないよう怜、理沙のみが名義を残していた中、詠深、珠姫、川口姉妹の4人がキャッチボール[14][15]として活動を再開し、その後思いがけず実力や素質のある部員が集まり、向上心の強い希の参加を機に全国大会出場を目指すことになる。単行本第14巻第80話で初期の1年生7人と2年生3人が進級し、単行本第14巻第81話で新1年生が6人入部した。

チーム内では通常、互いを先輩後輩の隔てなく名で呼び合っているが、教師や他校の生徒からは姓で呼ばれる。
武田 詠深(たけだ よみ)
声 - 前田佳織里[16] / 演 - 大森莉緒[17][18]本作の主人公。背番号1番[19]投手エース)/一塁手/三塁手。1年生→2年生。右投げ右打ち[20]。6月4日生まれ。身長は160cm[21]。ロングヘアの両脇をツーサイドアップにしている。変化球が得意で、ビーンボール(頭部死球)になるコースから首を切り落とすように鋭く曲がってストライクゾーンへと落ちる「魔球[注 3]を切り札とする。子供のころに幼馴染の珠姫と遊んだキャッチボールから着想を得て、中学時代に特訓や試行錯誤を重ねてこの変化球を会得したものの[10]、この「魔球」を捕ることができる捕手がおらず、封印を余儀なくされていた。新越谷高校への進学も「制服で選んだようなもの」であり野球からは離れるつもりであったが、珠姫と高校で再会したことで活躍の機会を得る[10]。幼馴染で、自分の「魔球」を捕球できる珠姫に対しては、公私にわたって全幅の信頼を寄せている。球種はストレート、強ストレート、「あの球」、ツーシームカットボールの5種類。夏の大会後、光のチェンジアップを見て自身も習得しようとしたが、練習試合で1球投げた際に力んで暴投になってしまい、向いていなかった。珠姫からは「ライバル心を持つことはいいことだけど、詠深には詠深の長所があり、急に新しいことをする必要はない」と諭された[23]。野球に対してはあくまで楽しむものであるというスタンスで、その上で皆との野球を1戦でも長く続けたいから全国大会を目指したいという立場を取る[14]。なお、打撃については練習好きの割に上達が遅く[5]、練習試合での通算打率は.050だった[24]。チームメートからも打撃はほとんど期待されておらず、詠深が打つ気満々で打席に向かう前になると、他の選手たちがベンチで(詠深が凡退した後や次の回の)作戦を話し合い始めるというのが、半ばお約束の展開となっている。漫画のふきだし内では通常「ヨミ」とカタカナ表記で呼ばれている。泣き虫で感激屋。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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