王妃マルゴ
ジャンル歴史漫画、恋愛漫画
漫画
作者萩尾望都
出版社集英社
掲載誌YOU
Cocohana
レーベル愛蔵版コミックス
発表号YOU:2012年9月号 - 2018年11月号
Cocohana:2019年1月号 - 2020年2月号
巻数全8巻
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画
『王妃マルゴ』(おうひマルゴ)は、萩尾望都による日本の漫画。集英社の女性漫画誌『YOU』にて2012年9月号から2018年11月号まで連載され、同誌の休刊に伴い『Cocohana』(同社刊)に移籍して2019年1月号から2020年2月号まで連載された。
16世紀のフランス宮廷を舞台に、やがて王妃マルゴと呼ばれるマルグリット・ド・ヴァロワを主人公とする。マルゴの恋の本能に素直に従う性愛と、カトリックとプロテスタントの対立を軸に、その後のユグノー戦争の内乱、バルテルミーの大虐殺へいたる複雑な歴史的背景と流れの中の混乱と様々な人間群像を描く。萩尾にとって初のオリジナル歴史漫画である。目次 この作品記事はあらすじの作成が望まれています。ご協力
1 作品の特色と物語の時代背景
2 あらすじ
3 登場人物
3.1 中心人物
3.2 ヴァロワ王家の家族
3.3 王家の姻族、側室
3.4 ブルボン家・コンデ家
3.5 ギーズ家
3.6 ヌヴェール家
3.7 その他の人物
4 書誌情報
5 脚注
6 外部リンク
作品の特色と物語の時代背景
単行本第1巻後頁の資料と写真で、アレクサンドル・デュマの小説『王妃マルゴ』を(原作としてでなく)参考資料の一つに挙げている。本作はデュマの小説より古い時代、マルゴが6歳で、姉のエリザベトと叔母のマルグリットが結婚を控える1559年から始まる。
キュロットと呼ばれる半ズボンを男性貴族が着けている。これについて池田理代子は「18世紀を舞台にした『ベルサイユのばら』で、史実であってもオスカルにはついに描けず、ズボンを穿かせていたので、萩尾の勇気に感嘆した」と対談で述べている[1]。
窓にカーテンが無い。布が高額なため王宮ですら無く、ベッドも天蓋があり、周りを幕で囲むようになっている[1]。
当時の貴族は親が決めた結婚に従うように教育され、本人も周囲も疑問に思うことはなかった。王家では特に国家の重要事項であった。その中でマルゴは、自分の恋に素直で、そのために当時問題にされ、後世に「不道徳な男性遍歴」だとますますその非難は大きくなった。だが、それは自分に自然で忠実だったからだと萩尾は述べている[1]。
あらすじ
登場人物
中心人物
マルゴ
マルグリット・ド・ヴァロワ(1553年5月14日 - 1615年5月27日)、幼少より「マルゴ」と呼ばれている。アンリ2世とカトリーヌの第7子。名の通り、真珠のような美貌の持ち主。その官能性(本人は無自覚)ゆえ実兄や臣下の男達からは羨望と軽蔑の混じった感情を向けられる。直情型の性格ゆえ母のカトリーヌからは問題視され、折檻されることもしばしば。王女という極めて高い身分に生れながら、結婚するまでは領地の1つも与えられず、親の関心は王位継承者たる兄や有力者の妻である姉達に向けられてきたためか、不自由かつ軽んじられやすい立場にあった。ノストラダムスから、「敵の名はアンリ、夫の名はアンリ、恋人の名はアンリ」と予言される。
カトリーヌ・ド・メディシス
マルゴの母親。商人の家からフィレンツェ公として支配者となったメディチ家の娘で、本作中では「毒と薬に詳しい」。14歳でヴァロワ王家に嫁ぎ、10人の子供を産んだが、夫アンリ2世の寵愛は愛妾ディアーヌに独占されていた。兄弟の中ではアンリ3世を溺愛し、クロードを最も信頼している。
ギーズ公アンリ
有力貴族ギーズ公の嫡男。