王になろうとした男
The Man Who Would Be King
1888年初版のアンソロジー集の表紙
作者ラドヤード・キプリング
国 イギリス、 イギリス領インド帝国
言語英語
ジャンル短編小説、冒険小説
発表形態アンソロジー
刊本情報
収録『The Phantom 'Rickshaw and other Eerie Tales
『王になろうとした男』(おうになろうとしたおとこ、英: The Man Who Would Be King)は、ラドヤード・キプリングによる小説。1888年にアンソロジー集『The Phantom 'Rickshaw and other Eerie Tales』の中の一編として出版された。 「王になろうとした男」(1888)は、ラドヤード・キプリングによる短編小説である。アフガニスタンの僻地にあるといわれる「カーフィリスターン
概要
この短編小説は、『The Phantom 'Rickshaw and other Eerie Tales』の一編として出版された。この本は、印度鉄道図書の第五巻として出版されている[2]。また、『Wee Willie Winkie』に掲載されたほか、他の本にも掲載されている。
また、ラジオ小説として1947年7月7日、「エスケープ」ショウで放送され、1948年8月1日にも再放送されている。 この話の語り手は、インドにいるイギリス人ジャーナリスト、キプリングである。キプリングはインドを旅行中に二人のだらしない冒険家ダニエル・ドレイヴォットと、ピーチ・カーネハンに会い、好意を持った。キプリングはこの二人があるラージャを脅迫するのをやめさせた。数ヶ月後、ふたりはラホールにあるキプリングのオフィスを訪ねて、自らの計画を語った。彼らは、「兵士、水夫、植字工、写真家、鉄道技師、些細な請負業者」などをやっていたが、インドは彼らには狭すぎると考えるようになっていたのであった。翌日、彼らは、王になるためにカフィリスタンへ旅立った。ドレイヴォットは現地人になりきり、20丁のマルティニ・ヘンリー銃を持っていくつもりであったが、これは当時としては世界最高の銃であった。彼らは、王か首長に会い、彼が敵を倒すのを手伝い、その上で、その地位を乗っ取ることを計画した。彼らは語り手に、その地域に関する書籍や地図を調べてくれるよう頼んだ。語り手はふたり同様フリーメーソンのメンバーであり、また、語り手が恐喝の計画を差し止めたからである。 二年後、灼熱の夏の暑い夜にカーネハンが語り手のオフィスに入ってきた。彼は失意の身でぼろをまとう乞食になっていが、驚くべき物語を話した。ドレイヴォットとカーネハンは王になることに成功していた。まずはカフィールの人々と出会い、この人々が白人であることがわかった。軍隊を整え、村々を占領し、統一国家を作ることを夢見た。カフィールの人々はイスラム教徒ではなかった。ドレイヴォットをアレキサンダー大王の生まれ変わりか子孫であると認め、神として崇めた。カフィールの人々はフリーメーソンの儀式を行っており、ドレイヴォットが上位のメンバーだけが知っているフリーメーソンの秘密を知っていたため、ドレイヴォットの評価は上がった。 ドレイヴォットがカフィールの少女と結婚することを決めた時、この計画は崩れた。
あらすじ