この項目には性的な表現や記述が含まれます。免責事項もお読みください。
艶本『恋のやつふぢ』(南総里見八犬伝のパロディ)挿絵。歌川国貞画
獣姦(じゅうかん)とは、人間が人間以外の動物と行う性行為のことである。
人間が他の種類の動物に対して性的魅力を感じる性的倒錯を動物性愛、ズーフィリア(英語: Zoophilia、ギリシャ語のζ?ον zoon「動物」+ φ?λειν philein 「愛する」、ゾーフィリアとも)と呼ぶ。 世界保健機関(WHO)の『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』(ICD)では以前は「性嗜好障害」という言葉を用いていたが、2019年の「ICD-11」からは「性嗜好障害」という言葉を使わずに「パラフィリア症群」という言葉を用い、動物への性的興奮の症状は「同意しない者を対象とする他のパラフィリア症群」として下位に分類されている[1]。 この「パラフィリア症群」は以下の内容で特徴づけられる[1]。 獣姦は歴史的に宗教的戒律から禁じられてきた。しかしながら同性愛などのタブーなどが解禁されている現代においては、後述のように動物虐待といった観点以外これを禁ずる社会的規範を当てはめることはできない[2]。 アメリカのワシントン州では、2005年に雄馬と性行為をした男が大腸穿孔により死亡した事件があり(イーナムクロー馬姦事件)、後に同州では動物との性交および撮影が法律により禁止された[3]。 ドイツでは刑法175条によって男性間の同性愛とともに獣姦が禁止されていた。この条文はドイツ帝国の時代に制定され、ナチスドイツ、東西ドイツ分裂を経て、ドイツ再統一後に廃止された。 類人猿に限らず幼少時から人間に育てられた動物が人間に求愛行動をすることはコンラート・ローレンツによって報告されている[4]。アラビアンナイトには人間の女性を襲うヒヒが登場するが、そのように学習したヒヒならこれはあながち荒唐無稽な話とは言い切れない[5]。また、獣姦は動物虐待とみなされることもある[6]。なお、実際に人間の男性が動物のメスに膣内射精しても、反対に人間の女性が動物のオスに膣内射精されても、遺伝子構造の違い等の要因で受精しないか、万が一受精しても子宮での着床までには至らず排出されて妊娠しないことから、一般的には人間と動物の交雑種がどちらからも誕生することはないといわれている[要出典]。ネット上にも人間と動物の交雑種といわれる画像や記事を見付けることはあるが、いずれも信憑性は低い。とはいえ、後述の「衛生上の問題」や以下のイヌやウマのように何らかのリスクが存在することから、性欲発散の目的で安易に動物と性交することは大きな危険がある。 など 異類婚姻譚も参照のこと。 獣姦は芸術、文学にしばしば登場し、中でもギリシャ神話がよく知られている。 白鳥に変じたゼウスとレダが性交して後にトロイ戦争の火種となるヘレネーが誕生する話をはじめ、ミノス王の妃パーシパエー(パシファエ)が牛と性交して後に牛頭人身のミノタウロスを産んだ話などはとくに有名である。 日本では、農家の飼いウマとその家の娘が性交して夫婦になった遠野のオシラサマ伝説などがある。 古代日本では、延喜式の『天つ罪・国つ罪』に獣姦を罪とする『畜犯せる罪』が記されており、『古事記』の仲哀天皇段には「馬婚(うまたわけ)」「牛婚(うしたわけ)」「鶏婚(とりたわけ)」「犬婚(いぬたわけ)」と動物ごとに細分化されている。 江戸時代に入ると、浮世絵の春画にエイを犯す漁師や、非現実的ではあるがタコに犯される海女(蛸と海女)が描かれている。 明治時代末、白瀬矗陸軍中尉率いる南極探検隊がペンギンを相手に獣姦を行っていたことが指摘されている[7]。
精神医学における定義
持続的かつ強烈な非典型的性的興奮パターンを有する。
そのパターンは、同意能力のないあるいは同意を拒む者を対象とする。
もしくは、そのパターンは、自身に著しい苦痛をあたえる。ただし、それはその興奮パターン自体によるものであり、単にその興奮パターンが他者から拒絶されること、または他者から拒絶されるのを恐れることによる二次的なものではない。
もしくは、そのパターンは、たとえ相手の同意があったとしても自身か相手に傷害・死亡に至る重大なリスクを生じさせる。
歴史
『出エジプト記』22章18節には「全て獣と寝る者は必ず死刑に処される」とある。これはモーゼが神から授かった十戒に次ぐ契約の書として書かれている。
古代インカでは、酪農家は家畜に餌を食ませるためかなり遠い地域まで草を求めて遠征したが、この仕事は男性の仕事とされ、何週間も家族とも人間の社会とも離れて生活するため、孤独を癒すために家畜のヤギやリャマで発散したと言われている。
相手となる動物ヤギと男(エドゥアール=アンリ・アヴリル作)
イヌ
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}陰茎のサイズが人間に近い。陰茎にはコブがついており一度いれてしまうと20分から30分膣から抜けない。何回にも分けて射精する。イヌだけではなく、イヌ科の動物もコブがついている。精子の味も人間とは違う。[要出典]
ヤギ・ヒツジ
体の大きさ的に運動しやすくおとなしい。[要出典]
ウマ
精液の放出量が非常に多いので、フェラチオにより射精に導き、北欧やブラジルでは精液を飲むポルノ作品に使われることがある。ウマの陰茎は最大で成人男性の腕以上にもなるため、危険性が高く死亡例も多く報告されている。ポルノ映画においては作り物の陰茎を用いていることも多い。[要出典]
ロバ
ブタ
ニワトリ
イルカ
エイ
神話・伝説上の獣姦白鳥に変身したゼウスとレーダー
日本における獣姦葛飾北齋《蛸と海女》