獣医ドリトル
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獣医ドリトル
ジャンル
青年漫画
漫画
原作・原案など夏緑(原作)
作画ちくやまきよし
出版社小学館
掲載誌ビッグコミックビッグコミック増刊号
レーベルビッグコミックス
発表号(増刊)2001年3月17日号 - 2011年4月17日号
(本誌)2001年19号 - 2014年19号
発表期間2001年 - 2014年
巻数全20巻
話数165話
小説
著者夏緑
イラストちくやまきよし
出版社小学館
発売日2010年12月24日
巻数全1巻
その他ジュニアノベル版
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『獣医ドリトル』(じゅういドリトル)は、夏緑原作・ちくやまきよし作画による漫画。また、これを原作とするテレビドラマ。英語のタイトルは"VETERINARIAN DOLITTLE"。

漫画は『ビッグコミック増刊号』および『ビッグコミック』(小学館)で、以下のように連載された。

ビッグコミック増刊号 - 2001年3月17日号から断続的に連載、2005年10月17日号から2011年4月17日号までほぼ毎号連載

ビッグコミック - 2001年19号から不定期で掲載、2010年20号から2014年19号まで毎号連載

TBSでテレビドラマ化され、2010年に放送された。

原作者の夏緑による小説も書かれている。
概要

本作品は基本的に、1話完結(増刊掲載分はすべてこれ)から数話完結のシナリオ(カルテ何話目?)によるものである。『ビッグコミック』本誌での毎号連載開始以降は、主人公を含む個々のレギュラー登場人物に焦点を当てた、より長いスパンのエピソードも多くなっている。

物語は鳥取動物病院の獣医ドリトルを中心に患畜の病気の治癒、また飼い主が患畜に病気をもたらした原因をつきとめ、場合によっては飼い主の心の治療ももたらすことにより、進行されるものである。時には野生生物を救うために環境問題等に立ち向かうこともある。初期のシナリオでは最後にナレーションが付いていた(カルテ2「キレるペット」?カルテ18「不良品」)。最初の数話はサブタイトルに動物の学名が付けられていた。
登場人物

※鳥取健一、多島、富沢教授はカルテ1「獣医はビジネス!?」より登場。
鳥取動物病院
鳥取健一(とっとり けんいち)
鳥取動物病院の院長で、通称
ドリトル(鳥取⇒鳥取る⇒ドリトル、動物の言葉を理解できることからその意味でも渾名されている)。しかし、本人はそう呼ばれるのを嫌がっている。関東獣医大学の卒業生で、富沢教授の教え子。金持ちや飼い主には厳しいが患畜に優しい。口が悪く(相手が議員であっても)金に汚いが腕は一流。体が大きく、50kgもの大型犬や体の大きな男を軽々と持ち上げる。キックを得意とし、苦学生だった頃、流川と出会う直前にチンピラ相手に蹴りをかましている[1]吹き矢メス投げの技を持つ。口癖は「獣医はビジネスだ、ボランティアではない。」と「阿呆ゥ」。字は綺麗な方だが、似顔絵を描かせるとピカソを思わせる芸術的な絵になってしまう。普段の病院の業務が忙しいせいかグルメに関心はなく、通常の食事はインスタントラーメン菓子パン、あるいは謎丼(ドリトルが病院の業務で忙しい合間に適当な材料をかき集めて一気にかっこむ料理。カルテ10『永久不変』では多島が準備していたクリスマスのケーキやスープ・チキンなどのご馳走で作った)等で済ますことが多い。2歳年上の兄・秀一がおり、性格も全く反対である。少年時代は腕白坊主で、フロリダにいる友達と仲良く遊んでいた。ドッグレースが趣味でいつも本命の「スピーディ」に賭けていた。そのスピーディが疲労骨折に罹ると、自分で手当てをしながら父の診療を見ているうちに、獣医のノウハウを徐々に身につけることになった。ただで動物を診ることを父の理想として、ドリトルもそれに共感したが、病院が破綻したことにより、獣医をボランティアではなくビジネスとして成立させることの重要性を認識する。前述の経緯から獣医としてはリアリズムを徹底する姿勢があり、安易な飼育や保護(いわゆる『善意の誘拐』)に対しても否定的。ただし根底には少年時代と同様に「目の前の患畜を救いたい」というシンプルな望みがあるらしく、それが理由で診療代を踏み倒されかけたこともある。
多島あすか(たじま あすか)
田舎から上京するものの、就職活動が上手くいかず、立ち寄った競馬場で開催されたレースに出走した自分と同じ名前のアスカミライという馬に感銘を受ける。レース中に骨折したアスカミライの安楽死を阻止し、富沢教授に紹介され、ドリトルに治療を依頼するが、大金を要求され、その治療費を払うために鳥取動物病院で動物看護士(AHT)として働いている。アスカミライは治療後、馬原(うまのはら)にある北関東農大の実習農場に引き取られ、多島も時々アスカミライに会いに行っている。動物が大好き。ドリトルの体調を心配していて、徹夜をしているときには夜食のおにぎりを作ってあげている。海外への出張の際もお守りを忍ばせている。バレンタインデーの時、チョコレート中毒で患畜が相次いで担ぎ込まれた際には、トリアージを行って診療の優先順位を率先して決めている。作中では男性陣の相当数(花菱(優)、土門(勇蔵)、白野、鳩山、餌指(風斗))から好意を寄せられているのだが、基本的に相手に対する分け隔てが乏しいためほとんど気づかずにいる。親からアスカミライの治療代を支払ってもらう目的で、外資系の企業に勤める男性との縁談を持ち掛けられたこともある。名前の由来は「ドリトル先生シリーズ」に登場する、ポリネシアというオウム(ポリネシア⇒「多」「島」、オウム⇒鳥⇒「飛鳥」⇒「あすか」)。
鳥取家および関連人物
鳥取純一(とっとり じゅんいち)


初登場:カルテ157「鳥取健一・1」
鳥取秀一・健一の父で、ドリトルと同じ開業医。母の沙羅(さら)は大学の同僚で、健一を出産後に急死。祖父の創一郎は医師になることを望んだが、獣医を志して帝都大学獣医学部に入ったために勘当される。大学卒業後は、健一たちとアメリカへ渡り、フロリダ獣医大学病院で獣医の勉強をしながら、ボランティアとして患畜の手当てをした。帰国して開業医となる。腕がよく、たまに無料で患畜を診るほど大評判となったが、それが裏目に出て不当な飼い主に自分のペットと偽って慰謝料をゆすられたり、裁判を抱えたりと病院の経営を圧迫し、ドリトルが高1の時に過労死した。葬儀には国内外の関係者が参列して盛大に行われたが、ドリトルは父の病院の残された患畜に付きっ切りで出席しなかった。
鳥取秀一(とっとり しゅういち)


初登場:カルテ157「鳥取健一・1」
ドリトルの兄。少年時代はドリトルとは逆に生真面目な根が暗い性格だった。血を見るのが苦手
[2]。様々な体験をして次第に成長していくドリトルを常に妬んでいた。ドリトルと共に父の病院を手伝ったが、前述のトラブルで高校へ進学する学費のあてがなくなると、父の元を離れ、祖父に就いて弁護士への道を歩み、バード総合医療センター法務部に所属。祖父に頼まれ、ドリトルに病院を廃業して理事長の後継者になってもらおうと企てる。
鳥取創一郎(とっとり そういちろう)


初登場:カルテ159「鳥取健一・3」
鳥取秀一・健一の祖父で、マンモス病院のバード総合医療センターの理事長。息子の純一に医師になってもらおうと願ったが、獣医を志した純一を勘当。父の病院を離れた秀一を引き取り、弁護士に育て上げた。ドリトルには父の葬儀に立ち会わないかと告げたが、葬儀に出席しないばかりか、祖父に暴言を吐いた。その後末期がんで余命幾ばくもなくなった自分はドリトルに理事長の座を譲るつもりだったが、ドリトルは過去に暴言を吐いたことを詫びた上で鳥取動物病院に残り、理事長を兄に任せることにした。
流川波水人(るかわ はみと)


初登場:カルテ156「鳥取動物病院の秘密」
『坂東大学外科』で教授の座を鳥取創一郎と争っていたが、敗北して大学を追われ、藪田竹之助という偽名を使い『藪田医院(後の藪田総合病院)』を開業。助教授(准教授)時代に純一と親しんだ縁で、純一の病院にいたドリトルの世話をする。ドリトルにメス投げの技を伝授し、自分の使っていた医院の建物をドリトルが開業する際に譲った。土門勇蔵はかねてからドリトルを憎んでいた父に、鳥取動物病院を潰すために開業以前の建物の排水設備の調査を頼まれたが、勇蔵は様々な事情から鳥取を貶める心算にならなくなり、たまたま聞きつけた花菱と意気投合する。二人は富沢教授が聞いた生前の流川本人の証言から、ドリトルの過去を知ることになった。
花菱アニマルホスピタル他
花菱優(はなびし まさる)


初登場:カルテ3「カリスマ獣医の素顔」
花菱アニマルホスピタルの院長。テレビで人気のカリスマ獣医で、ドリトルとは大学の同期でライバル関係。ドリトルの「獣医はビジネス」に対し、「医術は仁術」の信念で対立する。ドリトルに比べ腕は劣るが、心優しく、幼少の頃からそのままの動物の命を助けたい一心で日々活動をしている。その優しさに付け込まれ、猫の骨折の治療を安い値段で行ったことから不当廉売の疑いで
公正取引委員会の査察を受けたこともあった(結局立件は見送られた)。学生時代は成績が悪く、不器用でオペができず、ドリトルに頼ってばかりでいる。そのため、開業後もドリトルに足元を見られているせいか、よく借金をしている(確定申告の時にはドリトルから多数の明細書が送られている)。看板番組『ペット119』でどんな病でも治すとアピールしつつ、ドリトルに次の回までに預かった患畜を治してもらうことも多い。ある時、出演させたコツメカワウソがオンエア中に急病にかかった時に、たまたま他の楽屋にいた土門勇蔵にアドバイスを受けた際には、カリスマ獣医の化けの皮をはがされて院長室に一時引きこもっていたものの、ドリトルの荒療治により、番組への復帰を果たした。祖父は優に甘く、病院設立のために潤沢な資金を提供し、高級な外車を買ってあげている。前述の通り獣医としての技術は未熟といっていいレベルだが、創意やプロデュース力については非凡なものがありドリトルもその点は認めている。動物を最期まで面倒を見る『花菱アニマルホスピス』構想を立ち上げ、土門勇蔵やドリトル達にも支援を乞う。
花菱哲(はなびし さとる)


初登場:カルテ41「ゴッドハンズ」
花菱優の父で、「花菱動物病院」の院長。夫婦で病院を運営している。優とは違い、義父の財力を借りずに自分の力で病院を設立した。ゴッドハンドと呼ばれる優秀な腕を持っており、彼を頼って遠方からも治療を頼みに来る飼い主もいる。長谷川もエンペラー動物病院から花菱アニマルホスピタルを経て彼の動物病院へ移籍するが、最初のうちはゴッドハンドの考え方についていけずに苦労するものの、ドリトルの知恵で長谷川に根気よく教え込むことにより、理解してくれるようになった。長谷川を連れて海外の学会にも出席している。
不動ルミ(ふどう ルミ)


初登場:カルテ23「トリマー」
花菱アニマルホスピタル内の『サロン・ド・ルミ』でカリスマトリマーとして働き、花菱の番組にも出る。奇抜なヘアスタイルをしており、ファッションには事欠かない。腕はトリマーとして一流だが、性格はエキセントリック。プードルの「レディ」を店のウィンドウで飼っている。身長の高さや学歴、ルックスからドリトルに憧れているが、金に汚く、仕事中でも寝癖がついていることや着こなしのセンスの悪さを欠点とみなしている。


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