猿の惑星_(映画)
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この項目では、1968年の映画について説明しています。原作の小説については「猿の惑星」を、メディア・フランチャイズについては「猿の惑星シリーズ」を、その他の用法については「猿の惑星 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

猿の惑星
Planet of the Apes

監督フランクリン・J・シャフナー
脚本マイケル・ウィルソン
ロッド・サーリング
原作ピエール・ブール
製作アーサー・P・ジェイコブス
出演者チャールトン・ヘストン
ロディ・マクドウォール
キム・ハンター
モーリス・エヴァンス
ジェームズ・ホイットモア
ジェームズ・デイリー
リンダ・ハリソン
音楽ジェリー・ゴールドスミス
撮影レオン・シャムロイ
編集ヒュー・S・ファウラー
製作会社20世紀フォックス
APJACプロダクションズ
配給20世紀フォックス
公開 1968年2月8日 (Capitol Theatre)
1968年4月3日
1968年4月13日
上映時間112分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$5,800,000
興行収入 $32,589,624[1]
配給収入 2億8789万円[2]
次作続・猿の惑星
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チャールトン・ヘストンとリンダ・ハリソン

『猿の惑星』(さるのわくせい、Planet of the Apes)は、1968年アメリカ合衆国の映画ピエール・ブールによるSF小説『猿の惑星』を原作とする『猿の惑星』シリーズ全5作の第1作。
あらすじ

4人の宇宙飛行士を乗せてケネディ宇宙センターから発進した一隻の宇宙船が、およそ6か月の宇宙飛行を経て、地球への帰還を目指していた。船長のテイラー(チャールトン・ヘストン)は準光速航行が、ハスライン博士の時間の理論に従って、船内時間が1972年7月14日、地球時間が2673年3月23日であることを確認した後、睡眠薬を注射して他の3人と同じように冬眠状態に入った。

何らかのトラブルが発生し、宇宙船はとある惑星の湖上へと不時着水した。着水と同時に冬眠装置が自動的に開き、テイラー、ドッジ、ランドンの男性3人は脱出したものの、女性飛行士のスチュアートは航行中の装置故障による空気漏れで既に死亡していた。幸いにも惑星は地球と同じような環境が保たれており、生き残った3人は沈みゆく船を離れ、ゴムボートで川を遡っていく。オアシスにたどり着いた一行は水浴びをするが、途中で何者かに衣服や物資を盗まれる。その後を追いかけた一行の前に現れたのは、原始人のような人間の群れを追いかける、銃で武装し馬に跨った猿の騎兵たちであった。猿たちは逃げ惑う人間に銃撃を加えながら追い詰めて行く。ドッジは射殺、ランドンは捕まり、テイラーは首に重傷を負い、そのまま意識を失う。やがてテイラーが気が付くと、大勢の人間が飼育されている動物病院において輸血を受けているところだった。

この星における猿にとって人間は、知能も低く、文化や言葉を持たない野蛮な下等動物に過ぎなかった。しかしテイラーを治療するチンパンジーの獣医・ジーラ博士(キム・ハンター)は、猿は元々人間から進化したものと考えて、それを立証すべく、独自に研究を続けていた。その婚約者で考古学者のコーネリアス(ロディ・マクドウォール)も、ジーラの学説には少し懐疑的ではあったが、猿社会ではタブーとされている「禁断地帯」を調査して、これまで真理とされてきた考えに大きな疑問を抱いていた。ジーラは、その行動が他の人間とは全く違い、しかも言葉を発しようとするテイラーに強く興味を示していた。怪我の後遺症で喋れないテイラーは、自分は言葉が分かることを紙に書いて伝えようとする。また、ジーラが同じ檻に入れた若い女性には自ら「ノバ」と名付ける。だが、ジーラとコーネリアスの上司であるオランウータンのザイアス博士(モーリス・エヴァンス)は、そんなテイラーを危険視し、意思疎通の試みを妨害する。

傷が回復したテイラーは脱走を試みるが、公衆の面前で捕まった時にとうとう言葉を発し、周囲の猿たちを大いに驚かせる。テイラーは裁判にかけられるが、法廷の真の目的は、何故テイラーが言葉を発するのかという議論ではなく、猿社会で当然の真理とされてきた思想に公然と刃向うジーラとコーネリアスの異端的言動を断罪する事にあった。裁判官たちはテイラーの主張を単なる戯言としか受け止められず、テイラーはジーラたちの陰謀によって生み出されたものと見なしていた。テイラーは離れ離れになった仲間との面会を求めるものの、捕えられていたランドンはザイアス達の手で脳外科手術が施されており、廃人と化していた。閉廷後、テイラーは一人ザイアスの執務室に呼びだされる。ザイアスはテイラーを、猿たちの「聖典」で禁足地とされている「禁断地帯」からやって来たミュータントだと考え、その通りに自供しなければ去勢と脳手術を施すと脅す。テイラーはザイアスが一体何を恐れているのかが分からなかった。

6時間の猶予を与えられて牢に戻されたテイラーだが、ジーラの甥のルシアスが助けにやってくる。審理の結果、重い処分を下されたジーラとコーネリアスは自ら「禁断地帯」へと向かい、自説の正しさと異端の無実を証明しようと決意したのだ。ノバを伴い、海岸に到着した彼らは、後を追って来たザイアスを釈明の為に岸壁の洞窟へと連れ込んだ。コーネリアスが以前に洞窟で発掘した出土品からは、約1200年前に書かれた「聖典」とは全く矛盾する、高度な技術が使われた遺物がいくつも発見されていたが、ザイアスは「聖典」が覆る事を恐れ、それを認めようとしない。その時、ザイアスの部下が攻撃を仕掛けてくるが、テイラーはザイアスを人質にとり、自分とノバのための武器と馬を要求する。

窮地に立たされたザイアスは、とうとう実は自身も密かに、現在の猿の文明は過去の人類文明の遺産であると考えていたことを白状する。彼は「聖典」と矛盾する事実をずっと隠蔽し続けていたのだ。テイラーはジーラたちに別れを告げると、ノバと馬に跨り、共に長い海岸線を辿って行った。一方のザイアスは、テイラーは捨て置くものの、部下に命じて洞窟をただちに爆破させた上で、ジーラとコーネリアスを改めて裁くことを宣言する。ジーラはテイラーたちが禁断地帯の先で何を見つけるのか案ずるが、ザイアスは「人間の運命だ」と静かに言った。

そしてテイラーが海岸で見たものは衝撃的な「人間の運命」であった。
キャスト詳細は「猿の惑星シリーズの登場人物」を参照

役名俳優日本語吹替
TBSフジテレビLD
ジョージ・テイラー大佐チャールトン・ヘストン納谷悟朗
コーネリアスロディ・マクドウォール山田康雄近石真介富山敬
ジーラ博士キム・ハンター中村メイ子楠トシエ平井道子
ザイアス博士モーリス・エヴァンス熊倉一雄大塚周夫熊倉一雄
議長ジェームズ・ホイットモア久米明久松保夫槐柳二
オノリアスジェームズ・デイリー小林昭二大木民夫村松康雄
ノバリンダ・ハリソン酒井環
ルシアスルー・ワグナー納谷六朗富山敬鈴置洋孝
マクシマスウッドロー・パーフレイ北村弘一八奈見乗児杉田俊也
ジョン・ランドン中尉ロバート・ガンナー富田耕生木村幌仲村秀生
トーマス・ドッジ中尉ジェフ・バートン小林清志田中信夫飯塚昭三
 マリアン・スチュアート中尉ダイアン・スタンレー
ジュリアスバック・カータリアン渡部猛相模太郎池水通洋
騎兵隊長ノーマン・バートン石井敏郎宮内幸平峰恵研


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