狼よさらば
Death Wish
監督マイケル・ウィナー
脚本ウェンデル・メイズ
原作ブライアン・ガーフィールド
製作ハル・ランダース
ボビー・ロバーツ
製作総指揮ディノ・デ・ラウレンティス
出演者チャールズ・ブロンソン
ヴィンセント・ガーディニア
音楽ハービー・ハンコック
撮影アーサー・J・オニッツ
編集バーナード・グリブル
製作会社パラマウント映画
ディノ・デ・ラウレンティス・カンパニー
配給 パラマウント映画
コロンビア ピクチャーズ
公開 1974年7月24日
1974年11月2日
上映時間93分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
イタリア語
ドイツ語
製作費$3,000,000(概算)
興行収入 $22,000,000[1]
次作ロサンゼルス
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『狼よさらば』(おおかみよさらば、原題:Death Wish)は1974年製作のアメリカ映画。妻子が凶悪犯罪に巻き込まれた男が夜な夜な犯罪者たちを拳銃で処刑していくヴィジランテ・アクション映画。監督はマイケル・ウィナー、脚本をウェンデル・メイズ
(英語版)、主演をチャールズ・ブロンソンが務めた。本作の人気を受けて後に『ロサンゼルス』(1982年)、『スーパー・マグナム』(1985年)、『バトルガンM‐16』(1987年)、『狼よさらば 地獄のリベンジャー』(1994年)と続編が製作され、「Death Wishシリーズ」(または「狼よさらばシリーズ」)と呼ばれる。ブライアン・ガーフィールドの1972年の同名小説(原題『Death Wish』、日本語題は『狼よさらば Death Wish』)を原作としている。原作共に原題の「Death Wish」は「(自分または相手の)死を望む」の意。
公開当時は、本作は明らかに自警主義を肯定し、犯罪者に対する無制限の処罰を推奨していると批判された[2]。原作は自警主義を批判する内容だったのに対し、映画はこれを肯定したとされている。しかしながら、商業的には大成功を収め、犯罪率が上昇していた1970年代のアメリカの世論の共感を得るものであった[3]。目次 成功した建築家で、模範的な市民である中年男性ポール・カージーは最愛の妻ジョアンナとニューヨーク・マンハッタンに住み、仕事も家庭も順風満帆に過ごしていた。ある日のこと、ポールが不在の自宅にて、ジョアンナと婚家から帰省していた娘キャロルは配達員を装ってマンションに侵入した3人組の不良少年に襲われる。家には7ドルしか無かったことに腹を立てた少年たちはキャロルをレイプし、抵抗するジョアンナを激しく殴打して逃亡した。娘婿のジャックからの連絡で病院に急行したポールであったが、ジョアンナは息を引き取り、肉体的には無事であったキャロルもまた事件のショックで重度の精神障害を患う。意気消沈するポールは妻の葬儀後に警察に捜査状況を聞きに行くが、容疑者特定の目処すら立っておらず、担当刑事は凶悪事件が多発するニューヨークでは警察の手が足りていないと弁明する。 夜、自宅で窓の外を眺めたポールは不良少年らが通りの車の窓を割り騒いでる様子を目撃する。翌日、靴下と小銭で作ったブラックジャックをポケットに忍ばせたポールは夜道を歩いていたところ、自分を襲いに来た強盗を不意打ちで返り討ちにし昏倒させる。帰宅したポールはウィスキーで動揺する精神を落ち着けつつも、奇妙な高揚感を覚えていた。 やがて上司の図らいにより、ポールはアリゾナ州ツーソンへ長期出張に赴く。現地の住宅開発プロジェクトのクライアントで地元の名士であるエイムス・ジェインチルはガンマニアで、かつての西部開拓時代のように自分の家族や財産は自分たちで守るべきだと語り、ポールは感銘を受ける。その後、エイムスに誘われガン・クラブを訪れたポールは見事な射撃の腕前を披露し、彼を驚かせる。ポールは徴兵された朝鮮戦争でも良心的兵役拒否者として衛生部隊に配属されたほどの反戦平和主義者であったが、実は幼少時、猟師であった父親から銃器の扱いの訓練を受けていた。しかし、猟場での事故で父が亡くなると母はポールに2度と銃を使わないと約束させ、それまで武器とは無縁の生活を送っていた。やがて開発交渉は成立し、帰途に就いたポールは空港でエイムスから餞別として包みを手渡された。 マンハッタンに戻ってきたポールであったが、到着早々ジャックからキャロルの精神障害が悪化し、精神病院に入院したことを伝えられる。帰宅したポールは失意のままエイムスからの餞別を開封すると、中にはニッケルメッキされた32口径の回転式拳銃(Colt Police Positive
1 あらすじ
2 登場人物
3 キャスト
4 製作
5 評価
5.1 受賞歴
6 影響
7 脚注
7.1 注釈
7.2 出典
8 関連項目
9 外部リンク
あらすじ
ニューヨーク市警のベテラン刑事フランク・オチョア警部[注釈 1]は、この連続殺人が復讐目的の自警主義的な犯行であるとすぐに気づく。警察は謎の処刑人を糾弾するが、メディアや市民たちは「幻の狩人」と異名し称賛した。やがてオチョアはポールに辿り着き証拠も見つけるが、検察と署長は彼の活動によって街頭犯罪が約半分にまで減っていることや警察への市民感情の悪化を怖れ、ポールの逮捕状請求を棄却し処刑行為を自主的に引退させるよう命令する。憤慨するオチョアは、匿名の電話でポールに犯行がバレていることを伝え、処刑行為を止めるよう警告するが、その程度では彼が収まらないことも予期していた。
ポールは自宅前で張り込むオチョアを出し抜き、3人組の強盗のうち2人をいつものように鮮やかに返り討ちにするも、1人には逃げられてしまう。追走の末に早撃ち勝負を挑もうとするが、失血により失神している間に強盗を取り逃がす。現場に到着したオチョアはポールと彼の拳銃を発見した若いライリー巡査に見たことをすべて忘れるよう命令し、ポールを病院へと移送する。病室でオチョアは敗北感に苛まれながらも彼の罪を見逃し、ニューヨークから去るよう命じる。「幻の狩人」が捕まったかと病院に駆けつけた報道陣にオチョアは、彼は強盗事件の被害者であると説明した。
後日、ポールは転職してニューヨークを離れ、シカゴ・ユニオン駅に到着した。新しい会社の代表者が出迎える中、ポールは駅構内で若い女性に嫌がらせをするチンピラの集団に遭遇する。女性に手をさしのべるポールを挑発するチンピラたちに、ポールは指鉄砲を向けて不気味な笑顔を投げ掛けるのだった。
登場人物
ポール・カージー
演 - チャールズ・ブロンソン大手の土地開発会社に勤める建築家。朝鮮戦争で徴兵されたことがあり医療班の士官だった。父親は猟師でそれが縁で銃に詳しく手馴れてもいる。妻と娘が強盗事件の被害者になり、意気消沈していたが諸事情から持っていた銃で無法者たちを殺害するようになり、メディアからは「幻の狩人」と呼ばれるようになる。遠くにいる人間も撃ち抜くなど射撃能力は高い。
ジョアンナ・カージー
演 - ホープ・ラングポールの妻。大きい娘がいる年齢だが年を感じさせない美女。家宅侵入した強盗たちい暴行を受けて殺害される。
フランク・オチョア
演 - ヴィンセント・ガーディニア警部。
ジャック・トビー
演 - スティーヴン・キーツポールの娘婿。ポールとの仲は悪くなかったが事件のショックを受けたキャロルの容態に関わることで関係がぎくしゃくしてしまう。
サム・クロイツェル
演 - ウィリアム・レッドフィールドポールの同僚。
キャロル・トビー
演 - キャスリーン・トーランポールとジョアンナの娘。ショッピングで居合わせた男たちに付け狙われ、家宅侵入した強盗たちに暴行を受けて重体になり心が壊れてしまう。次第に衰弱し、入院してしまう。
エイムス・ジェインチル
演 - スチュアート・マーゴリン住宅開発プロジェクトのクライアント。名士。少々、オネエが混ざっている。
ハンク
演 - ジャック・ウォレス警察関係者。
ドライヤー
演 - スティーヴン・エリオットポリスコミッショナー。
ブリッグス
演 - エドワード・グローバー警部補。
ジョウ・チャールズ
演 - エドワード・グローバー21分署の巡査。