この項目では、一般的な用語について説明しています。
1968年の日本映画については「狙撃 (映画)」をご覧ください。
Vシネマについては「狙撃 THE SHOOTIST」をご覧ください。
2016年の日本のテレビドラマについては「狙撃 地下捜査官」をご覧ください。
対人狙撃銃による狙撃訓練を行う自衛官
狙撃(そげき、英: sniping)は、目標を狙って撃つことを指す。「sniping」の語源はタシギ(snipe)猟からきていると言われている。 現在では、狙撃手などによる遠距離からの精密射撃を指して狙撃と呼ぶことが一般的である。しかし狙撃という言葉自体は純粋に「狙って撃つ」という意味合いであることから、近距離からの銃撃でも一個人を特定して狙った場合、特に暗殺目的のものは狙撃という言葉が使われることも多い。本項では、主に遠距離からの狙撃について解説する。 小銃(特に狙撃銃)を使って遠距離の目標を狙い撃つことを狙撃とする。機関銃、自動小銃・アサルトライフル・短機関銃を用いた制圧射撃や近接戦闘と対になる概念。狙撃を専門とする者を狙撃手と呼び、軍隊や警察に存在する。第二次世界大戦時代の軍隊では小銃手の中でも射撃技術が優れる者が狙撃の役割を担っていた。しかし現代の先進国の軍隊では狙撃手は専門の教育課程を経て養成され、一般的な歩兵部隊とは独立して行動することも多い。アメリカ陸軍やロシア陸軍などでは歩兵部隊に配属されて遠距離の射撃を行う兵士は選抜射手と呼ばれ、狙撃手と区別されている。 狙撃は特定の目標に対して致命的な攻撃を行うことができる。敵の人員のうち特に指揮官、通信兵、機関銃手など重要目標を狙い撃ち、敵の戦闘力を削ぐ。同時に敵全体にプレッシャーを与え、行動を制限すると共に士気を低下させる。 弾薬最大有効射程 一般的な小銃の有効射程が600メートル程度であるのに対し、狙撃銃は1キロメートルを超える射程を有するものが多い。アフガニスタン紛争では、オーストラリア軍の狙撃手が2815メートルにも達する狙撃を成功させており、2015年7月時点ではこれが世界最長の狙撃距離となっている[1]。 2017年6月23日、カナダ軍特殊部隊は、狙撃兵が3540メートル離れた距離から、マクミランのライフル銃「TAC-50」を使用し、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の戦闘員を狙撃することに成功したと発表した。狙撃成功は世界最高記録となる[2]。 軍隊以外でも、特に警察の特殊部隊においては人質救出時に犯人を狙撃して無力化することにより、突入後に銃撃戦を行って人質を傷つける危険性を減らすことができるため、狙撃手を養成している部隊もある。 また内戦や地域紛争においては、交通の要衝や生活の拠点(井戸など)を狙えるポイントに狙撃手を秘密裏に配置し、その地点を利用する一般住民を無差別に標的とした狙撃作戦が実行される事例(ユーゴスラビア紛争・ISIL)もある。 狙撃は極めて専門的かつ高度な技術であるが、ここではその概略に限り述べる。さらに詳しくは外部リンクを参照。
概説
軍隊や警察での狙撃
狙撃戦術
7.62x39mm350m
5.56x45mm550m
7.62x51mm800m
7.62x54mm R800m
.30-06 スプリングフィールド800m
7mm レミントン マグナム900~1,100m
.300 ウィンチェスター マグナム900~1,200m
.338 ラプア マグナム1,200~1,500m
.50 BMG (12.7x99mm NATO)
12.7x108mm (ロシア)1,500~2,000m
14.5x114mm1,800~2,300m
.408 チェイタック2,300m
狙撃技術
姿勢制御
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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