犯罪捜査官_ネイビーファイル
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スタジオを訪問した海軍法務部長ドナルド・グーター海軍少将と出演者たち、2001年2月。左からエリオット、グーター少将、ベル、ジャクソン

『犯罪捜査官ネイビーファイル』(はんざいそうさかんネイビーファイル、原題: JAG)は、アメリカのパラマウント・ピクチャーズ(正確には、同社のテレビ番組製作・配給部門であるパラマウント・テレビジョン)製作により、1995年から2005年までCBSネットワーク(第1シーズンのみNBCで放送。後述)で放送された連続テレビドラマである。
概要

物語は、アメリカ海軍法務部(w:Judge Advocate General's Corps. 法務部は三軍全てにある兵科の一つ)に所属する主人公たちが、世界各地で展開するアメリカ海軍や同海兵隊内で起こった犯罪・事件の捜査や弁護活動、あるいは検察活動などに、法務官として活躍するものである。

軍事法典(軍法)により軍隊内の事件を裁く軍法会議のため、一般の民事裁判とは手続きや進行などはやや異なるが、陪審や証言宣誓などアメリカ法独特の制度を忠実に描写している法廷劇(裁判ドラマ)となっている。

また、ドラマ放映の1990年代?2000年代当時のアメリカの世相・国際関係を反映し、一部の国名・組織名およびその指導者名が具体的に登場する[1]

日本に関するところでは、沖縄米兵少女暴行事件により対米感情が悪化した様子が描写された回[2]もある。ただし映像は必ずしも正確でなく、韓国のデモ活動の映像が沖縄のものとして扱われている。その後第4シーズン「横須賀の悪夢」において、この事件をモデルとしたエピソードが制作された。

他、現役軍人としてベトナム戦争経験者も多く登場する。
あらすじ

主人公のハーモン・ラブ・ジュニア大尉(シリーズ途中で昇進、最終的に大佐)は、戦況の激しい地中海に展開する空母「シーホーク」[3]をはじめ、アメリカ全土・世界各地を舞台に、知性と誠実さで、様々な事件・陰謀の真実を暴き出す。
登場人物

階級は最終シーズンまでの最終階級
メインキャスト
“ハーム”ハーモン・ラブ・ジュニア(Harmon "Harm" Rabb, Jr.

演 - デビッド・ジェームズ・エリオット(英語版)、日本語版:宮本充海軍大尉(のち、第1シーズンで少佐、シリーズ中盤で中佐、10シーズンで大佐に昇進)。幼い頃にベトナム戦争において戦闘任務飛行中に行方不明となった海軍のF-4戦闘機パイロットであった父“ハンマー”の志を継いでアメリカ海軍に入隊し、F-14トムキャット戦闘機のパイロットを務めていた。しかし夜盲症が原因で、悪天候下の夜間に空母「シーホーク」への着艦を試みた際に事故を起こしたために航空部隊を離れて法務部へ異動し、法務士官として活躍する。操縦士の資格を保有したまま法務士官を務めているため、以降のシリーズ中でも、しばしば、彼がF-14に搭乗するエピソードが製作・放送され、短期間だが法務部から空母乗り組みに転じてもいる。第1シーズンでは、イベリア航空の客室乗務員のマリアというガールフレンドがいた。第2シーズン以降のパートナーであるマックは、ハーモンにとって妹のような存在だった[4]ダイアンにそっくりであり、初対面時には戸惑う。その後は、マックとの微妙な関係が続く。1963年10月25日生まれ、認識番号は「989548301」[5]
“マック”サラ・マッケンジー(Sarah "Mac" MacKenzie)
演 - キャサリン・ベル、日本語版:田中敦子海兵隊中佐。第2シーズン以降のハーモンのパートナー。幹部候補生学校(OCS)の出身である。少女時代、アルコール依存症に陥り、自分を立ち直らせてくれた叔父に深い感謝と恩義を感じている[6]
“メグ”ミーガン・オースティン(Megan "Meg" Austin)
演 - トレーシー・ニーダム、日本語版:佐々木優子海軍中尉。第1シーズンにおける、ハーモンのパートナー。第3・9シーズンにも登場する。コンピューター犯罪の専門家だが、閉所恐怖症である。たびたび、敵の男性に言い寄られたり拘束されるなどして窮地に陥る反面、「潜入!女性海兵部隊」においては新兵として部隊に潜入し、新兵訓練を乗り切る心身のタフさを併せ持つ。テキサス州牧場出身[7]。第2シーズンでは転属となり、その際にバドを推薦していった[6]。ハーモンに対してはパートナーとして以上の好意を抱き、クレニックに対し嫉妬していた[5]
“バド”バドリック・ロバーツ・ジュニア(Budrick J. "Bud" Roberts Jr.)
演 - パトリック・ラビオートー(英語版)、日本語版:古田信幸海軍大尉。空母「シーホーク」広報担当士官から法務部に転属してロースクールに通い、法務士官となる。
“A・J”アルバート・ジェスロ・チェグウィデン(Albert Jethro "A.J." Chegwidden)
演 - ジョン・M・ジャクソン、日本語版:有本欽隆海軍少将。特殊部隊「シールズ」出身の法務部長で、ハーモンの上司。ベトナム戦争ではフェニックス作戦にも関与し、第2シーズン「狙われた少将」ではその因縁から自身の生命を狙われ、交際相手を失うという悲劇にも見舞われる。第9シーズンで退役する。
“スタージス”ピーター・ユリシーズ・ターナー(Peter Ulysses "Sturgis" Turner)
演 - スコット・ローレンス、日本語版:竹田雅則海軍中佐。ハーモンと海軍兵学校同期で潜水艦乗組員出身の法務士官。
“ジェン”ジェニファー・コーツ(Jennifer "Jen" Coates)
演 - ゾー・マクラーレン(英語版)、日本語版:斉藤梨絵海軍准尉。タイナーの後任の事務係下士官。
サブキャスト
“ケイト”ケイトリン・パイク("Kate" Pike

演 - アンドレア・パーカー(英語版)、日本語版:土井美加斎藤恵理米海軍の法務士官で、第1シーズン「女性パイロット失踪事件」におけるハーモンのパートナー。空母への乗艦は、この事件の捜査が初めて。海軍兵学校及びハーバード大学出身。大尉に昇任後、沖縄に転属し、沖縄でのパートナーだったブロックマン中佐と一時交際していた[2]。第6シーズンにも再登場する。
ハリエット・シムズ(Harriett Sims)
演 - カリー・ターナー(英語版)、日本語版:小林さやか相楽恵美加藤優子ロバーツの後任として空母「シーホーク」広報担当士官となった後、法務部職員に転属。ロバーツと結婚する。
ジェイソン・タイナー(Jason Tiner)
演 - チャック・キャリントン(英語版)、日本語版:谷川俊平川大輔土田大チェグウィデン法務部長の事務係下士官。
ヴィクター・ガリンデス(Victor Galindez)
演 - ランディ・ヴァスケス(英語版)、日本語版:室園丈裕
ローレン・シンガー(Loren Singer)
演 - ナンシー・チェンバース(英語版)、日本語版:吉田陽子
クレイトン・ウェッブ(CIA Special Agent Clayton Webb)
演 - スティーヴン・カルプ、日本語版:大滝進矢CIA工作員。第2シーズン「消えた独立宣言書」でハーモンに弱みを握られて以来、時には嫌々ながらも何かと協力する。重度のマザーコンプレックス
“ボビー”ロバータ・レイサム(Congresswoman Roberta "Bobbi" Latham)
演 - アン・マリー・ジョンソン(英語版)、日本語版:唐沢潤下院議員。下院国家安全保障小委員会委員長。
“ビフ”ゴードン・M・クレスウェル(Gordon M. "Biff" Cresswell)
演 - デイヴィッド・アンドルーズ(英語版)海兵隊少将。チェグウィデンの後任法務部長。
アリソン・クレニック(Alison Krennick)
演 - アンドレア・トンプソン(英語版)米海軍の法務士官で法務部の次席(第1シーズンのみ)。「正当防衛の条件」で初登場時は、ブーンの射撃をめぐる検察役を務めたが、その後はハーモンの先輩としてたびたび彼をからかい誘惑する。冷静沈着な性格で「暗殺者“ヘムロック”」でメグが銃撃されたうえ自身が狙われた際も、犯人の顔を覚えスケッチで再現した。第9シーズンで再登場。第10シーズンでは登場はしないが大佐になっており、チェグウィデンの後任法務部長候補の一人に上げられている。
その他
“キャグ”トーマス・ブーン(Thomas "CAG" Boone)
演 -
テリー・オクィン、日本語版:池田勝米海軍のベテランパイロットで、「シーホーク」の飛行隊長(Commander, Air Group. 略称CAG)。飛行時間は1万時間を超え、うち900時間超は戦闘による[8]


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