犬王_(アニメ映画)
[Wikipedia|▼Menu]

犬王
INU-OH
監督
湯浅政明
脚本野木亜紀子
原作古川日出男『平家物語 犬王の巻』
出演者アヴちゃん(女王蜂
森山未來
柄本佑
津田健次郎
松重豊
音楽大友良英
撮影関谷能弘
編集廣瀬清志
制作会社サイエンスSARU
製作会社“INU-OH” Film Partners
配給アニプレックス
アスミック・エース
公開 2022年5月28日
上映時間97分
製作国 日本
言語日本語
興行収入3億5000万円[1]
テンプレートを表示

『犬王』(いぬおう)は、湯浅政明監督による日本の長編アニメーション映画[2]南北朝から室町期に活躍した能楽師犬王に題材をとった古川日出男の2017年の小説『平家物語 犬王の巻』を原作としたミュージカルアニメで、サイエンスSARUが制作を務めた[2][3]能楽を題材に、湯浅政明が室町時代に人々を魅了した実在の能楽師・犬王を、ポップスターとして描いた作品で、湯浅にとっては初の時代劇となる[2][4][5][6]

当初は2021年に公開する予定だったが、2022年初夏に延期され[7]、5月28日に公開された[8]。海外では日本公開前の2020年から各国の映画祭などで上映され、日本では2021年11月3日開催の東京国際映画祭のジャパニーズ・アニメーション部門で初公開された。
あらすじ

乗用車が行きかう現代の交差点で、琵琶を弾き語る不気味な風体の男がいる。

その演奏と共に時がさかのぼり、三代将軍足利義満南北朝の統一(北朝による一統化)を目指していた室町時代初期。京の都の猿楽の一座(比叡座)に生まれた子、犬王はその異形の姿から周囲に疎まれ、顔を瓢箪の面によって隠されて育つ。父に忌み嫌われる犬王は、芸の修業からは外されていたが、自ら舞や唄を身に付け、その才能は兄たちを上回っていた。一方、壇ノ浦に生まれた漁師の息子・友魚(ともな)の父の元に京から侍が訪れ、源平の合戦で海に沈んだ天叢雲剣を引き揚げるよう代価を見せて依頼する。友魚は引き揚げ作業に同行するが、鞘から剣が引き抜かれたその瞬間、父は剣の呪いを受けて体が真っ二つに裂け死亡し、友魚も盲目となった。大黒柱を突然失い、跡取りである息子も失明したことから友魚の家は没落し、母親もまた衝撃で正気を失う。

恨みを抱えて亡霊となった父の声に従い、友魚は父の仇となった剣引き上げの依頼主を探すべく京へと赴くが、その道中、宮島で知り合った琵琶法師・谷一に弟子入りし、2年以上にわたり、ともに諸国を遊行する。その間に成長して琵琶法師となった友魚は、平家の隠れ里へ赴いてまだ語られていない物語を知り、新たな平曲を産み出すという夢を抱くようになっていた。しかし旅の途中で、京では独自の平曲を語る琵琶法師が相次いで殺されていると耳にする。上京した友魚は谷一の所属する「覚一座」に入り、「友一(ともいち)」の名を与えられた。

ある夜、自分の異形の姿で人々を驚かし楽しんでいた犬王は、盲目のため彼の異形に気づかない友魚と出会い、舞と演奏を共演した二人は意気投合する。犬王と友一は成仏できないでいる平家の魂たちと接することができ[9]、犬王は彼らの声に従って誰も語ったことのない『平家物語』を奇想天外な仕掛けとともに舞い踊り、友一は犬王の身の上をやはり既存の琵琶語りとは大きく異なる演奏で紹介した。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:82 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef