牧野 信一
(まきの しんいち)
誕生牧野 信一(まきの しんいち)
1896年11月12日
日本・神奈川県足柄下郡小田原町(現・小田原市)
死没 (1936-03-24) 1936年3月24日(39歳没)
日本・神奈川県足柄下郡小田原町大字新玉
墓地神奈川県小田原市中町一丁目 清光寺
職業小説家
言語日本語
国籍 日本
最終学歴早稲田大学文学部英文学科
活動期間1919年 - 1936年
ジャンル私小説・幻想小説
主題家族と血族の因果
心象風景・夢想の開放
幻影と喪失感
代表作『父を売る子
牧野 信一(まきの しんいち、1896年〈明治29年〉11月12日 - 1936年〈昭和11年〉3月24日)は、日本の小説家。神奈川県足柄下郡小田原町(現・小田原市)出身。
自然主義的な私小説の傍流としてみなされることが多く、17年間の作家生活の中で珠玉の短編十数編を残して早逝したマイナー・ポエトといわれている[1][2]。「ギリシャ牧野」とも呼ばれた中期の幻想的な作品で新境地を拓いたが、最後は小田原の生家で悲劇的な縊死自殺を遂げた。享年39歳[1][3]。 牧野信一は、決して大作家とはいえない一詩人的な作家ではあるが、その「内発的な自我破り、想像力の開放、分裂に処するパロディの方法の発見」などは文学史的には重要な意味があると磯貝英夫は考察し[4]、その後継者的な作家として、井伏鱒二、坂口安吾、石川淳、太宰治らの名を挙げている[4]。また、「ときにデフォルメされた笑いに身をよじり、ときに救いも見えない焦燥に身をこがす」ような、一種の「動的な精神の燃焼の場」としての牧野の小説は、上記の作家の他、稲垣足穂、小島信夫、野坂昭如、後藤明生などの先駆者的なものがあると千石英世も指摘し[1]、石川淳の他、島尾敏雄、吉行淳之介、安岡章太郎、種村季弘、池内紀ら、熱心な牧野信一ファンの作家が輩出されている[5]。
概説