牧場の少女カトリ
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世界名作劇場
通番題名放映期間
第9作アルプス物語
わたしのアンネット
1983年1月
- 1983年12月
第10作牧場の少女カトリ1984年1月
- 1984年12月
第11作小公女セーラ1985年1月
- 1985年12月

牧場の少女カトリ
アニメ
原作アウニ・ヌオリワーラ
監督斎藤博
脚本宮崎晃
キャラクターデザイン高野登
音楽冬木透
アニメーション制作フジテレビ日本アニメーション
放送局フジテレビ系列
放送期間1984年1月8日 - 12月23日
話数全49話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『牧場の少女カトリ』(まきばのしょうじょカトリ) は、1984年1月8日から12月23日まで、フジテレビ系列で毎週日曜19:30 - 20:00(JST)に全49話が放送された、日本アニメーション制作のテレビアニメ。『世界名作劇場』の第10作目に当たる。
概要

原作はアウニ・ヌオリワーラ (フィンランド語版)(: Auni Elisabeth Nuolivaara)の『牧場の少女』(: Paimen, piika ja emanta)。作者であるヌオリワーラが自身の祖母の少女時代をモデルに書いたもので[1]、20世紀初頭のフィンランドを舞台に、母と離れて祖父母と暮らす少女が牧場の家畜番として屋敷で働き始める姿を描く。日本では森本ヤス子1952年に紹介したのが最初で、当時の少年少女向けの文学全集などに収録されたが、本作品が放映された1980年代の日本では、その知名度は非常に低いものだった。

本作品では原作より時代設定が65年ほど後にずらされており、クウセラ屋敷以降のエピソードや『カレワラ』(作中では「カレヴァラ」と呼称)など作中に登場する多くの書物を含め、独自の設定・展開も多数散見される。作中、カトリはよく働いていたため、新聞のテレビ欄や雑誌などでは前年の1983年に放送された「おしん」の“名作アニメ版”“西洋版”として紹介されることもあった[2]松土隆二プロデューサーは「(本作が)企画された後におしんの異常人気が起こった。いわば“西洋版おしん”のようなアニメだが、あれほど涙涙じゃなくてカラッとした話」と本作について話している[2]

第38話 - 第39話のエンディングは、視聴者から募集したキャラクターの似顔絵を紹介した特別なヴァージョンになっていた。フィルムで直に放送していた時代では再放送でも視聴できたが、放送用のビデオテープ素材での放送になった際に原版から通常のエンディングに差し替えられたため、後年リリースされたレーザーディスクやDVDにも収録されておらず、現在では視聴できなくなっている。
舞台設定

本作品では、1915年の春[3]から1918年[4]7月までのフィンランドを舞台に描かれている。

本作品における簡単な時系列は、1912年にサラがカトリと別れて3年間の予定で出稼ぎに行くが、残り1年となった頃(1914年)に第一次世界大戦が始まり手紙が届かなくなる。サラの帰国予定の1915年を迎えるが母の消息がつかめないまま、春頃に家計を助けるためカトリは自らの意思でライッコラ屋敷に奉公に出る。その後もカトリは1916年の春からクウセラ屋敷で暮らした後、さらに1917年の春にトゥルクで暮らし始める、という流れになっている。
あらすじ

1915年[5]の南フィンランドの農村(パルキ村)。3年前のカトリが6歳の時、母がドイツへ出稼ぎに行ったが、1年前からヨーロッパで第一次世界大戦が始まってしまい音信不通となった。預けられていた祖父母の家は貧しく母からの送金も途絶え、9歳のカトリは家計を支えるため飼い犬のアベルと共に農場に働きに行くことにした。

ライッコラ屋敷の家畜番として働き始めたカトリは、ある日知り合った大学生から一冊の本をもらい、読書を通じて学ぶことの楽しさを知る。また、カトリは様々な人との出会いと別れ、再会を通じて子供ながらに人生や将来の夢についても考えるようになる。その後クウセラ屋敷やトゥルクの屋敷と働く場所を変えながらも、勤勉で働き者で誰からも好かれるカトリは多くの人々の支えを受けて成長し、最後は母と再会する。
登場人物
カトリ・ウコンネミ
- 及川ひとみ本作品の主人公である少女。誕生日は秋頃[6]。家庭の事情で9歳にして奉公に出る。真面目で責任感が強く心優しい性格で働き者だが、ちょっぴり頑固なのが玉にキズ[7]。持ち前の頑固さは祖父であるユリスに似ている部分がある。普段はしっかり者だが時々母のことを思い出して泣いてしまうことがある[8]。学校に行っていないが勉強好き[9]で利口で[10]働きながらほぼ独学で勉強を続け、終盤には学校の特待生になる。第34話でカトリの出生が明かされている。それによれば、「カトリはタンペレで生まれ、3歳の時に父が亡くなり、母サラが働かなければならなかったので、タンペレから汽車に乗ってパルキ村の祖父ユリスに預けられた」とされている。エミリアやソフィアのを見て看護師や医者を志すが、成長後は作家になる。
アベル
声 - 龍田直樹[11]全話に登場。ダックスフント。アベルという名前が付けられた理由は、カトリ曰く「何となく頭に浮かんだ」ため[12]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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