牧会書簡
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西暦200年頃の『テトスへの手紙』の断片(パピルス32(英語版)/ P {\displaystyle {\mathfrak {P}}} 32)

牧会書簡(ぼっかいしょかん、英語 : Pastoral epistles)は新約聖書正典に収録された使徒パウロが記したとされる手紙、いわゆるパウロ書簡のうち、テモテへの手紙一(以下、第一・第二テモテ書)、テトスへの手紙(テトス書)の3つの書簡の総称である。基本的に牧会、すなわち教会の組織化や信徒の導き方に関心が寄せられていることからその名がある。カトリック教会では「司牧書簡」(しぼくしょかん)と呼ばれる[1][2]

18世紀以降、この名称でひとまとめにすることが慣例化した。真正パウロ書簡と見る場合、パウロの最晩年の著作と見なされるが[3]、より後の時代にパウロの名で作成された擬似パウロ書簡と見なす者が多くいる[4]。擬似パウロ書簡は、擬似性や偽名性への直言を避けて「第二パウロ書簡」と呼ばれることもあるが、牧会書簡は擬似パウロ書簡の中でも語彙などの面で真正書簡からの隔たりが大きいということから、特に「第三パウロ書簡」と呼ばれることがある[5]

日本聖書協会発行の新共同訳聖書スタディ版にも、両論が併記されている[6]。折衷的な説として、別人の執筆ではあるが部分的にパウロの覚書が取り込まれているという説もあり、フランシスコ会訳聖書ではその3説が併記されている[7]

なお、前記のスタディ版にも明記されているように、古代においては優れた先人の思想を継承する者がその名を借用して文書を執筆することは珍しいことではなく、その先人に敬意を表することをも意味した[6]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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