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「うし、牛」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「牛 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

ウシ
ホルスタイン
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:鯨偶蹄目 Cetartiodactyla
亜目:ウシ亜目(反芻亜目) Ruminantia
:ウシ科 Bovidae
亜科:ウシ亜科 Bovinae
:ウシ族 Bovini
:ウシ属 Bos
:オーロックス B. primigenius
亜種:ウシ B. p. taurus

学名
Bos taurus
英名
Cattle
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}.mw-parser-output .listen .side-box-text{line-height:1.1em}.mw-parser-output .listen-plain{border:none;background:transparent}.mw-parser-output .listen-embedded{width:100%;margin:0;border-width:1px 0 0 0;background:transparent}.mw-parser-output .listen-header{padding:2px}.mw-parser-output .listen-embedded .listen-header{padding:2px 0}.mw-parser-output .listen-file-header{padding:4px 0}.mw-parser-output .listen .description{padding-top:2px}.mw-parser-output .listen .mw-tmh-player{max-width:100%}@media(max-width:719px){.mw-parser-output .listen{clear:both}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .listen:not(.listen-noimage){width:320px}.mw-parser-output .listen-left{overflow:visible;float:left}.mw-parser-output .listen-center{float:none;margin-left:auto;margin-right:auto}}牛の鳴き声この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

ウシ(牛)は、哺乳綱鯨偶蹄目ウシ科ウシ亜科動物である。野生のオーロックスが、人類によって家畜化されて生まれた。但し、アメリカ哺乳類学会では、ウシ、オーロックス、コブウシをそれぞれ独立した種として分類している。

「ウシ」は、狭義では特に(種レベルで)家畜種のウシ(学名:Bos taurus)を指す。一方、やや広義では、ウシ属 (genus Bos) を指し、そこにはバンテンなどの野生牛が含まれる。さらに広義では、ウシ亜科 (subfamilia Bovinae) の総称である。すなわち、アフリカスイギュウ属アジアスイギュウ属ウシ属バイソン属などを指す。これらは牛と認められる共通の体形と特徴を持つ。大きな胴体、短い首と一対の角、胴体と比べて短めで前後にだけしか動けない脚、軽快さの乏しい比較的鈍重な動き、などが特徴である。ウシと比較的近縁の動物としては、同じウシ亜目(反芻亜目)にキリン類やシカ類、また、同じウシ科の仲間としてヤギヒツジレイヨウなどがあるが、これらが牛と混同されることはまずない。

以下ではこのうち、上記の狭義である「家畜ウシ」について解説する。
名称

ウシは、伝統的には牛肉食文化が存在しなかった地域においては、例えば漢字文化圏における「牛」ないし十二支の配分である「丑(うし)」のように、単一語で総称されてきた。これに対し、古くから牛肉食や酪農を目的とする家畜としての飼育文化や放牧が長く行われてきた西洋地域(例えば、主に英語圏など商業的牛肉畜産業が盛んな地域)においては、ウシの諸条件(性別、避妊・去勢の有無、食肉用、乳牛、等)によって多種多様な呼称をもつ傾向がある。

近代以降欧米由来の食文化のグローバル化が進展し、宗教的理由から牛肉食がタブーとされている地域を除いては、牛肉食文化の世界的拡散が顕著である。特に商業畜産的要因から、現代の畜産・肥育・流通現場においては世界各地で細分化された名称が用いられる傾向がある。
性別による名称
牡の牛

牡(オス)の牛。日本語では、牡牛/雄牛(おうし、おすうし、古
:『をうじ』とも)[1]、牡牛(ぼぎゅう)[1]という。「雄牛(ゆうぎゅう)」という読みも考えられるが、用例は確認できず、しかし種雄牛(しゅゆうぎゅう、雄の種牛〈しゅぎゅう、たねうし〉)[2]という語形に限ってはよく用いられている。古語としては「男牛(おうし、古訓:をうじ、をうじ)」もあるものの、現代語として見ることは無い。英語では、"bull"、"ox"、方言で "nowt"という。ラテン語では "taurus"(タウルス)といい、"bos"と同じく性別の問わない「牛」の意もある。
牝の牛
牝(メス)の牛。日本語では、牝牛/雌牛(めうし、めすうし、古訓:めうじ、をなめ、をんなめ
[3]、うなめ等)[4][3]、牝牛(ひんぎゅう)[3]という。「雌牛(しぎゅう)」という読みも考えられるが、用例は確認できず、雄と違って種雌牛も「しゅしぎゅう」ではなく「たねめすうし」と訓読みする[5]。古語としては「女牛[6]」「?牛[4]」の表記もあるものの、現代語として見ることは無い。英語では "cow"、ラテン語では "vacca"という。

なお、牡、牝はウマにも用いられる特殊な字である。
年齢による名称

日本語における年齢を基準とした呼び分けは牛においても一般的用法と変わりなく、つまり、人間や他の動植物と同じく[年少:幼牛─若牛─成牛─老牛:年長]という呼び分けがあるが、体系的に用いられるわけではない。一方、畜養・医療・加工・流通・管理・研究等々諸分野の専門用語として、通用語と全く異なる語が用いられていることもある。また、親牛・仔牛という本来は親と子の関係を表していた名称は、一般・専門ともによく用いられる。
未成熟な牛

成熟していない牛全般は、未成熟牛という。生まれたての牛も成熟間近の牛も該当する。
幼い牛

幼牛(ようぎゅう)。成熟に程遠い年齢の未成熟牛、あるいは未成熟牛全般をいう。専門的には、生後およそ120日以内から360日以内までの牛を指すことが多い。先述のとおり、子供(※動物に当てる用字としては『仔
』であるが、常用漢字の縛りの下では『子』で代用する)の牛という意味から発した仔牛/子牛(こうし)は、幼牛より定義の緩い語ながらむしろ多く用いられる。英語では "calf"が同義といえ、日本語でもこれが外来語化した「カーフ」がある。なお、これらの語は未成熟牛もしくは幼牛の生体を指し、屠殺後の食品とは別義である。肉牛の場合、この段階から業者が品質を高め始めることになるため、ベーシックな状態の牛という意味合いで素牛(もとうし)、育て上げる牛という意味で育成牛(いくせいぎゅう)という[7]。素牛は繁殖用育成と肥育(出荷するために肉質を高めつつ肉量を増やす飼育)のいずれかに回すことになり[8]、行く末が決まり次第、それぞれに繁殖素牛・肥育素牛(ひいく-)という。幼い牛の肉は特に区別されていて、月齢によって「ヴィール」「カーフ」と呼び分ける。生後6か月以内の仔牛の皮革(原皮となめし革)は[9][10]、「カーフ」の名で呼ばれるほか[11]、その原皮を「カーフスキン (calfskin)」[9]、その皮革を一般に「カーフレザー (calf leather)」[10]と呼び、前者は原義を離れて「仔牛の革」の意でも用いられる[12]。後者は牛革の中でも最高級とされ[10]、よく馴染むしなやかさが特徴で、鞄・手帳・財布・靴など多様な革製品に好んで用いられる。
若い牛
若牛(わかうし)。成熟が近い未成熟牛をいう。ただしあくまで古来の日本語において通用する語であって、各専門分野の用語としては、確認し得る限り、「仔牛(幼牛)」の段階を過ぎた牛は「成牛」である。
成熟した牛

成牛(せいぎゅう)という。
老いた牛

老牛(ろうぎゅう)という。現代都市文明社会においては、年老いて利用価値が低下した牛は、市場価値が極めて低く、ほぼ全ての老齢個体は廃用牛(はいようぎゅう)として処分される。例えば
乳牛は、自然界では到底あり得ない頻度で生涯に亘って搾乳され続けるため、採算が取れないほど乳の出が悪くなった頃には、体が極度に不健康な状態になっている。


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