片羽絞
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片羽絞の基本形のイラスト。

片羽絞(かたはじめ)は柔道固技絞技12本のうちの1つである。講道館国際柔道連盟 (IJF) での正式名。IJF略号KHJ。別名襟責め(えりぜめ)[1]
概要

片腕を抱えた時に、片方の翼(羽)を広げた様に見える事からこの名が付いた。

レスリングでいうハーフネルソンから首を絞める技で、一瞬にして勝利を得られる絞め技である[2]。片方の手(腕)は羽交い締めで相手の腕を抱え、もう片方の手(腕)で絞める複合絞技である。

基本形は右手で相手の首を絞める場合、まず、背後から左手で相手左腋の下から手を差し入れ相手左襟を下へ引き、襟の弛みをなくす。次に右手を首に回し弛みをなくした左襟をなるべく深く握る。最後に左手を相手の首の後ろに回し首を前に押し出すようにしながら、右手を引いて頸動脈を絞める。

送襟絞の基本形と途中まで同じであるが、左手の使い方が首を後ろから固定するように使う点が異なる。
試合での実例


グランドスラム・デュッセルドルフ2019 男子73 kg級準決勝戦
×ムサ・モグシコフロシア) (1:52 片羽絞 (IJF)[3]送襟締ママ〕(全柔連[4]) 海老沼匡日本)〇 IJFサイト映像[3]全柔連は「送襟締」としてるが実際は片羽絞である[3]

基本形のように相手の背後から仕掛け始め、相手の正面に回って極める方法もある[5]
試合での実例


グランドスラム・デュッセルドルフ2019女子70 kg級準々決勝戦
サリー・コンウェイイギリス) (0:36 送襟絞 (IJF)[6]) マリア・ベルナベウスペイン)× IJFサイト映像[6]IJFは送襟絞としているが実際は片羽絞である[6]
返絞

返絞(かえしじめ)[7]がぶりの体勢から相手もろとも横に回って絞める片羽絞。左腕で相手の右腕を抱え自らの襟を持ち、右手で相手の右前襟を持つ。相手を半回転、自らは一回転し正対して自らが上で崩上四方固ないしは崩袈裟固の体勢で絞める[8]。横転しないでがぶりの体勢のまま極めることもある[9]
柔道を題材にした小説『姿三四郎』に登場する片羽絞は背の上から相手の右腕を抱えて右腕を相手の首に回して絞める[10]。これはこの返絞と一致する形である。
逆返絞

逆返絞(ぎゃくがえしじめ)[11]がぶりの体勢から相手もろとも横に回って絞める片羽絞。右手で受の右横襟を取り、右肩ないしは右上腕部で受の左側頭部を抑える。左腕で受の右腕を抱え、受を半回転、取は一回転し正対して自らが上で崩袈裟固などの体勢で絞める。
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この節の加筆が望まれています。
主に: 神田久太郎の腋固絞は羽交絞なのかどうか (2019年12月)

羽交絞(はがいじめ)は崩袈裟固を掛けながらの片羽絞。相手の右側からの崩袈裟固。相手の右腕を左腋で抱え、左手で相手の左襟を逆手で掴んで片閂をつくり、右手で相手の右襟を順手で掴んで絞める。片十字絞にも似ている。柔道の試合で阿武教子が極めたことがある。映像作品『日本の古武道ビデオシリーズ 高専柔道?寝技の真髄?』(高専柔道技術研究会)で紹介されている。フルネルソンのことを羽交い締め、「羽交絞」というが、それとは異なる技である。
ヘリコプター・チョーク

ヘリコプター・チョークは片羽絞に包含される。うつ伏せ四つんばい、腹ばいの相手の左から左手で相手の右襟を持ち、相手の左側頭部に右腿を掛ける。相手の右側に後転または側転しながら右腕で相手の右腋を通して右腕を制する。相手を右に横転させ、右手または右前腕部で相手の後頭部を押して絞める[12]柏崎克彦は特に腹ばいの相手に試みるとよいとしている[13]


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