使役犬(しえきけん、working dog)は、人間のために利用される犬である。使役動物の一種。特定用途のために訓練・開発されることもある。しばしば、「働く犬」「職業犬」と呼ばれることもある。 現在、犬の多くはペットとして利用されているが、特定の用途のために訓練されている犬もいる。 名称(日本語)名称(英語)用途 探知犬(たんちけん 英:en:Detection dog 麻薬探知犬(まやくたんちけん)とは、犬の優れた嗅覚を利用して麻薬を探知する訓練が行われた犬である。 日本では、税関が用いる。国内に麻薬を持ち込ませないために活躍している。麻薬探知犬は主に、アクティブドッグ(日本ではアグレッシブドッグ)とパッシブドッグの2種類がある。アクティブドッグは、手荷物 銃器探知犬(じゅうきたんちけん)とは、嗅覚で銃器の発見する能力を身につけた使役犬である。 日本では、税関が用いる。2009年4月より、銃器の密輸を水際で食い止めるため、オーストラリアで特別に訓練された銃器探知犬が成田空港で利用されるようになった。 爆発物探知犬(ばくはつぶつたんちけん、英:Explosive detection dog / Bomb detection dog)とは、嗅覚で爆発物を探知する訓練が行われた犬である。爆発物探知のみがその役割であることは少なく、大抵は警察犬や麻薬探知犬を爆発物マーカーを嗅ぎ分けて発見するように訓練した犬である。爆薬そのものは法規制が厳しく犬の訓練に使うことが難しいが、爆発物マーカーそのものは第一種指定物質であることを除けば入手や取扱いが比較的容易であるため民間でも訓練を行うことが出来る。民間警備会社での導入配備も期待されており、実際に欧米では民間の爆発物探知犬も数多く活躍している。 爆発物探知機と同様の誤認問題はあるものの、移動の利便性や臭いを追跡して場所を特定する能力に関しては爆発物探知機を上回る利便性がある。 日本では、警察が警察犬を爆発物捜査犬(爆捜犬)として、財務省の税関が麻薬探知犬を爆発物探知犬として訓練して配備している。 実務に耐えられない若しくは定年を迎えた使役犬は、その功に報いて引退生活を歩むことになる。長い時を共にし情を感じる関係者や引退犬飼育ボランティアに引き取られ、ペットとして引き取られた先の家族として生きて行く犬もいる。もしくは訓練所の引退施設でノンビリと引退生活を送る犬もいる。 ⇒盲導犬の里 富士ハーネスによれば、本施設に引退犬専用棟があるという。 日本では、厳しい試験・訓練・実務に耐えてくれた使役犬を弔うため、各管理者が慰霊碑を設け、関係者により慰霊祭が行われている。 ウィキメディア・コモンズには、使役犬 カテゴリ:
目次
1 犬の仕事(Jobs performed by dogs)
2 探知犬(Detection dog)
2.1 麻薬探知犬(Drug)
2.2 銃器探知犬(Firearm)
2.3 爆発物探知犬(Explosive)
3 日本
3.1 法律
3.2 教育訓練施設(Training center)
3.3 健康管理(Health care)
3.4 引退と余生
3.5 慰霊
4 脚注
5 関連項目
犬の仕事(Jobs performed by dogs)
猟犬(りょうけん)en:Hunting dog
そり犬(そりいぬ)en:Sled dog---
牧羊犬(ぼくようけん)en:Herding dog---
軍用犬(ぐんようけん)en:Dogs in warfare軍務のために調練した犬。 海上自衛隊では警備犬(けいびけん)、航空自衛隊では歩哨犬(ほしょうけん)
探知犬:犬の嗅覚を利用し、特定用途に活用する。
地雷探知犬(じらいたんちけん)en:Detection dog / en:sniffer dog---
爆発物探知犬(ばくはつぶつたんちけん)---
麻薬探知犬(まやくたんちけん)麻薬を探知する。
銃器探知犬(じゅうきたんちけん)銃器を探知する。
検疫探知犬(けんえきたんちけん)動物検疫の検査を必要とする肉製品等を嗅ぎ分けて発見する[1]
DVD探知犬海賊版ソフトの密輸を防ぐために、 光ディスクのにおいを嗅ぎ分けて発見する。
がん探知犬がん患者の早期発見につながる可能性があると言われる。実証中。
災害救助犬(さいがいきゅうじょけん)en:Search and rescue dog捜索救難活動に参加し、被災者の捜索・救助を支援する。
警察犬(けいさつけん)en:Police dog---
警備犬(けいびけん)en:Guard dog---
人間の生活を支援する
身体障害者補助犬en:assistance dog---
盲導犬(もうどうけん)en:Guide dog / en:Seeing-eye dog---
聴導犬(ちょうどうけん)en:Hearing dog / en:Signal dog---
介助犬(かいじょけん)en:Service dog---
セラピードッグen:Therapy dog---
探知犬(Detection dog)
麻薬探知犬(Drug)
パッシブドッグは、旅客や手荷物などから麻薬のにおいがすると、その場でお座りをして知らせる。
銃器探知犬(Firearm)
爆発物探知犬(Explosive)A detection dog getting ready to search a car for explosives.Detection dog at the Canadian/American border
日本
法律
身体障害者補助犬法・・身体障害者補助犬を使う身体障害者が自立と社会参加することが促進されるための法律。
動物の愛護及び管理に関する法律・・動物の虐待等の防止について定めた法律。
教育訓練施設(Training center)
警察犬訓練所
介助犬訓練所
盲導犬訓練所
東京税関監視部麻薬探知犬訓練センター・・麻薬探知犬等を訓練する日本唯一の訓練センター
健康管理(Health care)
税関では、嗅覚を酷使し激務である探知犬の健康診断を、「心身ともに健康で、探知業務ができるように」毎年春と秋に実施している。[2]
引退と余生
慰霊
警察犬慰霊碑
警視庁警察犬慰霊碑・・東京都の動物霊園「東京家畜博愛院」に建立されている。警視庁で活躍した警察犬や警備犬が埋葬されている。春と秋の彼岸に関係者とともに現役の警察犬が参加して慰霊祭が行われている。
その他の道府県の直轄警察犬訓練所内にも設置され、その警察ごとに慰霊祭が行われている。
犬魂碑・・東京税関監視部麻薬探知犬訓練センター内に建立されている。毎年11月に慰霊祭が行われている。
盲導犬慰霊碑・・各地の盲導犬訓練施設などに慰霊施設を設けられてる。
脚注^ ⇒検疫探知犬について動物検疫所のサイトより
^ ⇒「ぼくらも体が資本です!」 成田の麻薬探知犬が健診産経新聞ネット版 2009.4.24
関連項目
動物兵器
実験動物
動物タレント
使役動物
家畜
犬の用途
更新日時:2011年7月11日(月)07:47(日時は
取得日時:2011/11/12 23:22
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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