円卓の騎士物語 燃えろアーサー
燃えろアーサー 白馬の王子
アニメ
原作トーマス・マロリー(翻案:御厨さと美)
監督明比正行
キャラクターデザイン野田卓雄
音楽田辺信一
アニメーション制作東映動画
製作東映、旭通信社
放送局フジテレビ系列
放送期間1979年9月9日 - 1980年3月30日(円卓の騎士物語)
1980年4月6日 - 1980年9月21日(白馬の王子)
話数全30話(円卓の騎士物語)
全22話(白馬の王子)
テンプレート - ノート
『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』(えんたくのきしものがたり もえろアーサー)は、『アーサー王物語』を基にしたテレビアニメである。本稿では、続編の『燃えろアーサー 白馬の王子』(もえろアーサー はくばのおうじ)についても、あわせてここで扱う。
概要
円卓の騎士物語 燃えろアーサー
1979年9月9日から1980年3月30日まで放映。全30話。原作である『アーサー王物語』をベースとし円卓の騎士の活躍を描く。聖剣「エクスカリバー」も登場。魔女・メデッサという敵ボスも用意された。イギリスの伝説的王であるアーサー王と円卓の騎士の物語『アーサー王物語』を下敷きにしたアニメとして東映動画で製作され、ともにフジテレビ系列(一部地域を除く)で毎週日曜19:00 - 19:30に放映された。この枠でずっと続いて来たSF路線を転換し、日本人には馴染みのない中世ヨーロッパを舞台に剣と魔法のファンタジーを描く野心的な企画である。企画の根底にはフランスでヒットした『UFOロボ グレンダイザー』の存在があり、同作と同じく輸出市場を狙ったものである[1]。しかし日本での人気は奮わず『円卓の騎士物語』は1年間の予定が短縮され、全30話で放映を終了した。
燃えろアーサー 白馬の王子
1980年4月6日から9月21日まで放映。全22話。アーサーが身分を隠し、ブリターニュから来た流れの剣士と称して、人生を「ぶっとく生きる」と公言する無頼漢・ボスマンの仲間となって諸国を漫遊。各地に出没する空賊「ザイキング」を退治をする物語。戦う時は鎧を装備して「白馬の王子」を名乗り、ボスマン達にも正体を隠している(最終回近くでは明らかにする)。終盤、トリスタン、ランスロットなどもゲストという形でアーサーの加勢に登場している。正体を隠したアーサーが旅をしつつ、空飛ぶザイキングシップで各地を蹂躙する「北の魔王ザイキング」の軍勢と戦う『白馬の王子』へとリニューアルされた続編。櫂とプロペラによる人力で飛行するザイキングシップや、ガトリング式の連射弓など奇想天外なウェポンや、甲冑や剣など騎士装備一式を背負ったまま、アーサーに随伴する白馬ペガサス(普段は姿を見せないが口笛で呼ぶと何処からとも無く現れる)など、前作に比較するとかなり荒唐無稽な描写が目立つ。プロデューサーの勝田稔男も同作の路線変更について、「本当、あれは苦しかったですよ。どんな方向がいいか、自分でも試行錯誤しながらやっていた、と言う感じです」と語る[1]。新シリーズでは普段はお調子者を演じているアーサーが、ボスマン他、仲間が危機に陥ると甲冑に身を包み兜で顔を隠した「白馬の王子」として現れる変身ヒーロー的な勧善懲悪ストーリーになったものの視聴率は回復に至らず、本シリーズをもって1972年の『マジンガーZ』以来続いたフジテレビ日曜19:00枠での東映動画制作アニメ枠は『Gu-Guガンモ』の開始まで4年間の休止となる。
『円卓の騎士物語』は若桜木虔により単巻でノベライズされ、文化出版局より1980年12月10日にポケットメイツ文庫として刊行されている。
あらすじ
円卓の騎士物語 燃えろアーサー
ログレス七王国の国王ユーゼルとラビックはともにログレス統一を目指していたが、その目的は異なっており、そのことでラビックは不満を抱いていた。そんなある夜、ラビックの元を魔女メデッサが訪れ、魔力で取り寄せたバン王の剣を使ってユーゼルとその子アーサーを殺害し、その罪をバン王になすりつけるよう唆した。ラビックは言われるままに黒騎士団とともにキャメロット城を襲い、ユーゼルと王妃イグレインを殺害したが、アーサーは予言者マーリンによって助け出され、元騎士エクターの元に預けられた。12年後、アーサーは聖なる剣を引き抜いたことで王子としてキャメロット城に戻る。そして宿敵ラビックとの戦いに身を投じていくことになる。
燃えろアーサー 白馬の王子
ログレス七王国に平和はもたらされたが、海の向こうではザイキングによって人々が苦しめられていた。それを知ったアーサー王子はザイキングを退治することを決意する。だが力を貸してくれるはずのグック船長はザイキングによって殺害されていた。その場に居合わせたボスマンとピートは、グック船長の残した宝を探す旅に出ることにする。アーサーは身分を隠してボスマンたちと手を組み、時に白馬の王子となって敵と戦いながら旅を続けていくことになった。
声の出演
アーサー王子 - 神谷明
湖の騎士 ランスロット - 玄田哲章
竪琴の騎士 トリスタン - 井上真樹夫
ガラハッド王子 - 喜多道枝
パーシバル - 長堀芳夫
ギネビア姫 - 潘恵子
ケイ - 田中秀幸
エクター - 永井一郎
マリーネ - 横沢啓子
フィーネ - 間嶋里美
エレイン - 山口奈々
ユーゼル王 - 柴田秀勝
イグレイン王妃 - 坪井章子
マーリン / 緑の騎士 - 久松保夫
ラビック王 - 田中崇[2]
レオグランス王 - 伊武雅之
ペリノア - 古川登志夫
ガスター - 内海賢二
キラーセン - 広瀬正志
大司教、ナーシアンス - 宮内幸平
魔女メデッサ - 弥永和子
魔女メディア - 小山茉美
『燃えろアーサー 白馬の王子』から登場 同じ放送枠で『UFOロボ グレンダイザー』以来ずっと音楽を担当していた菊池俊輔が続けて主題歌を作曲したが、編曲も担当したのは第1作のOPのみで、BGMは田辺信一に任せることになった。 主題歌・挿入歌の編曲で参加している武市昌久(別名「いちひさし」「市久」)は当時、様々なアニメや特撮作品で多彩な作品で編曲をこなし、『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』では一部のBGM(シンセサイザー使用曲)の作曲も担当した。 歌唱はささきいさお、水木一郎、堀江美都子、大杉久美子という、いわゆるアニソン四天王が各1曲、担当した。
ボスマン - 大塚周夫
ピート - 山本圭子
サンデー - 田の中勇
バロン - 戸谷公次
北の魔王 - 田中崇
スタッフ
企画 - 別所孝治[3](フジテレビ)、春日東(旭通信社)
プロデューサー - 勝田稔男[4](東映動画)
製作担当 - 佐伯雅久
原作 - トーマス・マロリーより 御厨さと美
音楽 - 田辺信一
キャラクターデザイン - 野田卓雄
美術デザイナー → チーフデザイナー - 辻忠直(『円卓の騎士物語』) → 内川文広(『白馬の王子』)
チーフディレクター - 明比正行(『円卓の騎士物語』)
編集 - 田中修
効果 - 森賢一
選曲 - 宮下滋
記録 - 原芳子
現像 - 東映化学
製作 - 東映、旭通信社
音楽