熱闘甲子園
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熱闘甲子園
収録が行われている
大阪市福島区の朝日放送テレビ
ジャンルスポーツ番組/ドキュメンタリー番組
出演者古田敦也
ヒロド歩美
斎藤佑樹
歴代出演者も参照
オープニング#歴代テーマソングを参照
エンディング同上
製作
制作朝日放送テレビ(ABCテレビ)
テレビ朝日

放送
音声形式ステレオ放送(2007年 - )
放送国・地域 日本
放送期間1981年8月 - (全国高校野球選手権大会開催期間中)
放送時間放送時間の変遷を参照
放送分30分
朝日放送テレビによる公式サイト
特記事項:
雨天中止及び休養日は放送休止。
朝日放送テレビの社名は、2017年度まで「朝日放送」。
大会の開催が見送られた2020年には、放送を全面的に休止。
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『熱闘甲子園』(ねっとうこうしえん、: Nettoh Koshien)は、朝日放送テレビ(ABCテレビ)[注 1]テレビ朝日の共同制作により、テレビ朝日系列局で、1981年から(2020年を除く)毎年8月全国高校野球選手権大会期間中に放送される同大会のダイジェストドキュメンタリー番組である。2006年からはハイビジョン放送ならびに番組連動データ放送が取り入れられ、2007年からステレオ音声で放送されている。

現在の冠スポンサーコカ・コーラで、2006年までは「コカ・コーラサマースペシャル」として放送していた。2007年度から2015年度までは、同社のスポーツドリンクブランド名である「アクエリアス」名義で単独提供。2016年からは、「コカ・コーラサマースペシャル」というタイトルを復活させている。

ただし2020年には、8月に開催を予定していた第102回全国高等学校野球選手権大会新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったことから、当番組を放送しなかった[1]。その一方で、選手権大会と当番組の放送が再開された2021年からは、男子選手権の本大会と同じく阪神甲子園球場を使用する全国高等学校女子硬式野球選手権大会決勝の模様も取り上げている[2]
概要

朝日放送(ABC)が腸捻転解消のネットチェンジANNに加盟した1975年、当時の最終版全国ニュース『ANNニュースファイナル』終了後の深夜枠で20 - 30分程度のハイライト番組『高校野球ハイライト』が制作されるようになった。『ハイライト』は朝日放送を発局として日本教育テレビ(NET)→テレビ朝日などで放送されていた。「ネットチェンジ#大阪準キー局「腸捻転」の解消」および「ニュースファイル23#備考」も参照

1979年第61回大会決勝戦翌日に『水曜スペシャル』枠で「熱闘!甲子園」として単発ながらこの大会のダイジェスト番組を全国放送[注 2] したところ反響が大きかったため、1981年から大会期間中の平日は21:00、週末は23:00(その後、1982年から平日は22:00に繰り下げ[注 3])から30分枠で「熱闘甲子園・高校野球ハイライト」と銘打って連日放送されるようになり、朝日放送のスポーツ担当アナウンサーらをキャスターに据えその日の熱戦を振り返った。

1990年以降は、平日については大会の前半は『ニュースステーション(Nステ)』がフルスペックで放送された後の23:18→23:20から、後半は23:00から放送を開始した。詳細は「ニュースステーション#スポーツ番組による特例編成」を参照

1989年まで、地上波未放送(試合延長により18時以後も継続されていた試合、及び1984年までの3回戦までで、定時番組放送枠確保のため中断していた昼休みの時間帯)は、事実上当番組で放送するための映像資料素材用の収録だった。


1993年からキャスターを廃し、この頃より大物選手への密着、試合に関わるすべての人間への特集(いわゆる「企画もの」「感動もの」)などに軸足を置いた番組になった(後述のとおりかつての番組ファンはこの点に批判的である)。1996年と1997年には日替わりで出演者を代えて番組を進行していた(1996年は各界の高校野球ファン、1997年は女性アイドルタレントが日替わり出演した)。この流れで、2000年代にもタレントがナレーターを務めた(#ナレーター参照)。

1998年からは長島三奈(テレビ朝日スポーツ局記者→同社嘱託)が進行を担当するようになる。ただし、2000年は長島がテレビ朝日を一旦退社・充電中だったため、元フィギュアスケート日本代表選手の八木沼純子が担当した。また、2000年からは『Nステ』が21:54スタートになったことで、大会後半の繰上げスタートが無くなり、平日は23:09スタートになる(2002年から23:10スタートに変更)。

2006年には、土・日曜の放送でスタジオにゲストを招いた。そして同年より藤崎健一郎(朝日放送〈当時〉アナウンサー)が、ナレーションを長きに渡って担当するようになる。

8月6日: 星野仙一阪神タイガースオーナー付シニアディレクター)

8月12日: スキマスイッチ

8月19日: 北村晴男弁護士

2009年の放送では、元プロ野球選手から初めて、栗山英樹を司会者に起用(詳細は後述)。以下のように、番組構成の一部を変更している。

放送日に実施された試合のダイジェストVTRが明けるたびに、その試合のランニングスコア、出場したバッテリー(投手・捕手名)、本塁打を放った選手名、対戦校の記録に関する情報を表示した画面を挿入。ナレーションも付けているが、勝利投手・敗戦投手は表示されない。

栗山による解説コーナーとして、『栗山英樹の「今日の熱闘」』を新設。放送日に実施された全試合から、栗山自身が注目した1つのプレーや選手を掘り下げて紹介する。

VTR取材コーナーとして、『夏跡(なつあと)』を新設。放送日に実施された試合で敗れた出場校のうち、1校の選手や関係者の奮闘ぶりを取り上げる[注 4]。なお、準決勝の8月23日は、前日まで取り上げられた選手たちが甲子園への想いを綴った手紙が紹介された。

2010年には放送開始30周年を記念して、番組タイトルを『熱闘甲子園30th』として放送。番組構成は、上記2009年の内容の下2つが継続された。

2012年は栗山が北海道日本ハムファイターズ一軍監督就任のため、工藤公康を司会者に起用。また前年10月の番組改編[注 5] に伴い、日曜日の放送時間が通常23:15スタートに変更した。

2013年には、長島・工藤に加えて竹内由恵(当時テレビ朝日アナウンサー)を司会(進行役)に起用する一方で、土・日曜日の放送時間を23:15 - 23:45に統一[注 6]。初日(8月8日)の放送に松井秀喜をゲストに迎えたほか、スポットCMには松井・藤浪晋太郎大谷翔平が「甲子園のスーパースター」として登場した。なお、最終日(8月22日)の放送には、同年の朝日放送での高校野球テーマソング「ダイヤモンド」の作詞・作曲・歌唱を手掛けたコブクロをゲストに招いている。

2014年には、1月末でテレビ朝日との嘱託契約が終了した長島と、竹内が司会を降板。高校野球の経験者である三上大樹と、2人の実兄が経験者という新人アナウンサーの山本雪乃(共にテレビ朝日アナウンサー)が、工藤と共に司会を務める。ちなみに、長島は当番組へ通算15年間出演。その一方で、新人アナウンサーの起用は番組史上初めてである[3]。また、8月17日(日曜日)の放送には、葛西紀明スキージャンプ選手、ソチオリンピックラージヒル個人銀メダリスト)をゲストに迎えている。

番組開始35周年に当たる2015年は、工藤が福岡ソフトバンクホークスの一軍監督へ就任したため、古田敦也を司会者に起用。前年から続投した山本とのコンビで、取材・進行を担当した。また、高校野球全国大会の開催が(前身である全国中等学校野球大会の第1回大会からの通算で)100年目に当たることを記念して、「高校野球100年 ことだま」という特集コーナーを編成。過去の大会を湧かせた著名な元・高校球児(松井や斎藤佑樹など)や監督経験者が事前収録で語った現在の球児へのメッセージを、連日放送している。

放送期間がリオデジャネイロオリンピックと重なった2016年には、前年までキャスターを務めていたテレビ朝日のアナウンサーに代わって、朝日放送〈当時〉アナウンサーのヒロド歩美が古田とのコンビで進行。ただし、大会初日(8月7日・日曜日)の20:58から翌8日6:00までの時間帯をオリンピック競技中継(テレビ朝日担当分・全国ネット)に充てたため、当番組の放送を大会2日目(8日)から開始した。このため、7日の23:20 - 23:50には、「バーチャル高校野球」(朝日新聞と朝日放送が共同で運営する大会関連のポータルサイト)から、放送と同じ構成で当日の試合のダイジェストなどを収録した動画『高校野球開幕 熱闘甲子園スペシャル』のライブ配信を実施した(詳細後述)。また、オリンピック中継との兼ね合いで、テレビ朝日からはナレーション担当のアナウンサーも派遣されなかった。このため、朝日放送・テレビ朝日両局のアナウンサーではない関西在住のナレーター・有田洋之を、初めてナレーターに起用している。

2017年の土・日曜日には、テレビ朝日系列の4月改編で21 - 23時台前半の特別番組枠(『土曜プライム』『日曜エンタ』)が撤廃されたことに伴って、当番組の放送時間を変更(土曜日は23:05 - 23:35、日曜日は月 - 金曜と同じ23:10 - 23:40)。2014年のサブ司会だった三上がテレビ中継の実況担当へ復帰するとともに、テレビ朝日のアナウンサーとしては2年振りにナレーターを務めた。

大会が100回を迎えた2018年からは、朝日放送グループの再編に伴ってラジオ・テレビ兼営局だったABCからテレビ放送事業を承継した朝日放送テレビ(ABCテレビ)が、ABCに代わって当番組の制作に関与している。同年には、「高校野球100年記念スペシャルナビゲーター」に起用された相葉雅紀)が、『速報!甲子園への道』と共に出演。当番組では、「相言葉」(あいことば)というロケコーナーで取材とナレーションを担当する一方で、スタジオへの出演を大会の序盤(1日目および2日目)・終盤(準決勝以降)および中盤の週末に限っていた。放送時間については、土曜日のみ、『サタデーステーション』の枠拡大および『陸海空 地球征服するなんて』の枠移動・縮小の影響で、前年より10分繰り下げて23:15 - 23:45に放送した(他曜日については従前通り)。さらに、一部の放送日では、以下のようにスペシャルゲストを迎えていた。

8月5日(日曜日):松井秀喜

当日が大会の初日で、開会式中継や「レジェンド始球式」(準決勝までの第1試合、準決勝、決勝戦で毎日実施される大会100回記念企画)に登場したことから、スペシャルゲストとして出演。


8月13日(月曜日):栗山英樹・長島三奈

両者とも2011年以来7年振りの出演で、1日限りの「スペシャルキャスター」として本編を進行。長嶋は、高知代表として出場した高知商業の取材も担当した。

出演時点で北海道日本ハムの監督を務めていた栗山は、出演の前日(8月12日)まで、福岡ヤフオク!ドームで工藤率いるソフトバンクとの3連戦へ臨んでいた。翌13日に甲子園球場で第1試合(大阪桐蔭沖学園戦)を観戦した後に、現役のプロ野球関係者としては初めて、当番組のスタジオに登場した[4]

2019年には、月 - 木曜分の放送時間を23:15 - 23:45に変更した。前年の10月改編から『報道ステーション』(報ステ)の放送枠を従前より5分拡大していることに伴う措置で、金 - 日曜分は従前通り。地上波で放送済みの本編動画については、TVerで放送終了後から1週間限定で無料配信。放送の翌日からは、AbemaTVのオンデマンドサービスでも配信している[5]。また、8月14日(水曜日)放送分には、長島が出演。スタジオには前年と違ってゲスト扱いで登場したが、当日の開催カードが2回戦の3試合だけだったことから、キャスター時代に担当していた出場校選手への取材企画を1日限定で本編に復活させた[6]

2020年には、日本高等学校野球連盟(日本高野連)が第102回全国高等学校野球選手権本大会および全地方大会の中止を5月20日に決めたため、選手権本大会のダイジェスト番組としては放送しなかった。日本高野連では、本大会の開催を予定していた期間に甲子園球場で「2020年甲子園高校野球交流試合」(新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止された第92回選抜高等学校野球大会への出場32校による招待試合)を開催したため、朝日放送グループのテレビ・ラジオやテレビ朝日グループのBS朝日では全16試合を中継(スカイAでは中継映像の録画を放送)[7]。地上波の朝日放送テレビでは、当番組を放送しない代わりに、交流試合の模様や出場選手の様子を30分で伝える関西ローカル番組『2020高校野球 僕らの夏』を初日(8月10日)から8日間にわたって放送した(前年までの『熱闘甲子園』に続いて古田とヒロドがMCを担当)[8]。朝日放送テレビ社長の山本晋也は、この編成を発表した7月8日の定例記者会見で、「『熱闘甲子園』は(あくまでも選手権)本大会のダイジェスト(番組)で、交流試合のダイジェスト(番組)を『熱闘甲子園』の名で放送することはない。例年『熱闘甲子園』を放送している時間帯(23時台)には、(関西)ローカルだけど、交流試合にかける球児の思いを詰め込んだ番組を通じて、交流戦の模様や高校生のさまざまなことを伝えたい」と説明している[9]

これとは別で、大会後の8月23日21時から22時54分に『高校野球特番2020 君だけの甲子園』を、テレビ朝日単独主管製作にて放送されたが、上記関西ローカルのハイライトと同じ形で、古田、ヒロド、長嶋がナビゲーターを務めたほか、朝日放送テレビも試合中継の映像素材を提供する協力局として制作に関わった。

2021年も新型コロナウイルスへの感染拡大に歯止めが掛かっていないが、朝日放送テレビでは第103回全国高等学校野球選手権大会が8月9日以降に開催された場合に、古田・ヒロドのMCで当番組の放送を2年振りに再開することを4月4日に発表[10]


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