熱核爆弾
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原子爆弾」あるいは「水素爆発」とは異なります。
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出典検索?: "水素爆弾" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2011年3月)
1952年11月1日、人類初の水爆実験であるアイビー作戦

水素爆弾(すいそばくだん、(: hydrogen bomb)または熱核兵器(ねつかくへいき、(: thermonuclear weapon)あるいは水爆(すいばく)とは、重水素および三重水素(トリチウム)の熱核反応を利用した核兵器をいう。

なお、ここでいう「水素」とは普通の水素軽水素)のことではなく、水素の同位体である重水素三重水素を示している。また、21世紀においても核融合反応のみを用いた純粋水爆は開発されておらず、核分裂反応を併用している。
概要

原子爆弾(核分裂兵器)は強力な兵器であるが、核分裂反応の性質上、ウラン235(235U)やプルトニウム239(239Pu)をどんなに増やしても、最大でも広島長崎級原爆[注釈 1]の10倍程度に留まる爆発エネルギーしか得られない[2]

核分裂兵器の多くは爆縮レンズと呼ばれる装置で、プルトニウムやウランの塊(ピット)を中心方向に向かって瞬間的に圧縮させることで核分裂の連鎖反応を生じさせる臨界状態へと到達させる「インプロージョン型」という方式が採用されているが、これは使用するウランやプルトニウムといった核分裂性物質の使用量を増やして大型化させるにつれて、爆縮時の不安定性が大きくなりやすいという問題がある。代表的なものとしてはレイリー・テイラー不安定性が挙げられるが、これによって衝撃波が歪になり十分な核爆発を引き起こせない事に繋がる。

それに対して、熱核反応(核融合反応)はそれを起こす物質を追加すればいくらでもエネルギーを増加させることができるという特徴を持つ。そのため、特に二重水素三重水素の熱核反応(D-T反応、D-D反応)を利用することで、広島・長崎級原爆の数十倍 -数百倍の爆発エネルギーを持たせた核兵器が開発できると見込まれていた。

この水素爆弾における核融合反応というのは、原子爆弾の核分裂による爆発を用いて引き起こされ、その投入した熱エネルギー以上の莫大な熱エネルギーを出力させることを目的としている。単に核融合反応を起こすだけであれば原子核の電気的な斥力を突破できる条件(ローソン条件)を満たすエネルギーを投入すれば良いが、投入した以上の熱エネルギーを得るための条件としては、核融合反応で生じたエネルギーでさらに核融合反応を持続させる「自己点火条件」まで到達させなければならない。

実際、原爆開発技術を独占していた米国において、原爆保有国となったソ連に対抗するため、トルーマン大統領によって製造命令が下されたのが、原爆を起爆装置として重水素を熱核反応させる水素爆弾(hydrogen bomb)である。

初期の装置は核融合燃料として液体の重水素を用いていた。重水素を液体に保つには極低温状態を維持しなければならず、そのための装置が極めて巨大であるため、爆撃機やミサイルに搭載することは不可能であり、実用化には至らなかった。

しかし、核融合燃料として常温で固体の重水素化リチウム(LiD)を用いることにより、実用化に至った[注釈 2]

原子爆弾起爆装置として用い、核分裂反応で発生する放射線と超高温、超高圧を利用して、水素の同位体の重水素三重水素(トリチウム)の核融合反応を誘発し莫大なエネルギーを放出させる[注釈 3]。高温による核融合反応(熱核反応)を起こすことから「熱核爆弾」や「熱核兵器」とも呼ばれ、核出力は原爆をはるかに上回る。中性子爆弾3F爆弾も水爆の一形態である。しかし、核融合反応による核出力の効率化は水爆1 tあたりTNT換算6メガトン(Mt)が理論上の限界であり、実際には起爆装置の原子爆弾などの重量も含まれるため効率はさらに低下するが、今のところ水素爆弾の威力の上限に限界は存在しないと考えられている。

第二次世界大戦後から現在に至る原爆開発競争に参加した国の中でも、水素爆弾を兵器として実用化したのは国際連合常任理事国であるアメリカ合衆国と旧ソビエト連邦(ソ連、現ロシア)、イギリスフランス中華人民共和国のみであるが、2016年になって朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が開発に成功したと主張しその結果に疑問視されていたが[3]2017年、北朝鮮が北朝鮮の核実験 (2017年9月)でそれまでより10倍以上の爆発を起こしたことで実用化している可能性が示唆された[4]
開発の歴史米国の水爆実験アイビーマイク詳細は「核実験の一覧」を参照

第二次世界大戦末期のマンハッタン計画後、アメリカ合衆国でエドワード・テラースタニスワフ・ウラムらによって開発が進められ、1952年11月1日エニウェトク環礁で人類初の水爆実験、アイビー作戦(Operation Ivy)が実施された。この作戦で米国はマイク(Mike)というコードネームで呼ばれる水爆の爆発実験に成功した。マイクの核出力は10.4メガトン(Mt)[注釈 4]であったが、常温常圧(例えば25℃、1気圧)では気体である重水素や三重水素を零下200度以下に冷却液化しなければならないため、そうした大規模な装置類の付属により、重量は65トンに及び、実用兵器には程遠いものであった[注釈 5]

ところが、翌1953年、ソビエト連邦が重水素などの熱核材料をリチウムと化合させて重水素化リチウム(固体)として用いた水爆の実験(RDS-6)に成功した(実際には水爆ではなかったといわれている)。この型では大掛かりな付属装置が不要なため水爆を小型軽量化できた。その後米国も熱核材料をリチウムで固体化した乾式水爆テラー・ウラム型を完成。1954年キャッスル作戦(Operation Castle)が実施された。作戦の一つ、大幅な小型化を試みたブラボー(Bravo)実験の成功により、小型化の成功が確認された。

さらに米ソ両国で核実験が続けられ1955年から1956年には爆撃機にも搭載可能になり[5]核兵器における威力対重量比が格段に増大する結果となった。いわゆるメガトン級核兵器の登場である。中華人民共和国1967年6月17日に3.3メガトン(Mt)の最初の水爆実験に成功している。


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