熱帯低気圧
[Wikipedia|▼Menu]

.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この記事には複数の問題があります。改善ノートページでの議論にご協力ください。

出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2018年8月)


独自研究が含まれているおそれがあります。(2018年8月)
出典検索?: "熱帯低気圧" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL

2006年の台風シーズンに発生した、発達の段階の異なる3個の熱帯低気圧。最も弱いもの(左)は最も基本的な円形のみを形成し、やや発達したもの(右上)はスパイラルバンド(螺旋状の降雨帯)の形成と中心部への集中が進み、最も強いもの(右下)は発達したを形成している。

熱帯低気圧(ねったいていきあつ、英語: tropical cyclone=熱帯性低気圧とも云う)は、熱帯から亜熱帯の海洋上で発生する低気圧の総称である[1][2][3]。強風や大雨、高潮を伴うため、しばしば甚大な気象災害をもたらす[4]。その進路や勢力は季節によって変化し、温帯にまで移動して被害をもたらす可能性がある。
概要

熱帯低気圧は、低気圧中心、閉じた低気圧性の大気循環・強風、および大雨をもたらす渦巻き状の雷雲によって特徴づけられる、急速に回転する激しい暴風雨を伴う系である。その発生域および強さに応じて、台風(タイフーン)・ハリケーンサイクロンなど、異なる呼び名で呼ばれるが、本質的には同じ気象現象である[2][5]。それぞれ、台風(タイフーン)は北西太平洋で、ハリケーンは大西洋および北東太平洋で、サイクロンは南太平洋またはインド洋で、発生・発達したものを指す[5][6]

「熱帯」(: Tropical)とは、これらの系の地理的発生源を指し、ほぼ排他的に熱帯の海洋上で発生することに由来する。一方、「低気圧」(: Cyclone)とは、その中心部のくっきりとしたの周りで、北半球では反時計回りに、南半球では時計回りに吹く、渦を巻くような風の動きを指す。北半球と南半球で風の吹く向きが反対になるのは、コリオリの力のせいである。熱帯低気圧は典型的に比較的暖かい海域で発生する。水面から蒸発したを通してエネルギーを得て、最終的に水蒸気は再凝結してになり、湿った空気が上昇して冷やされ、飽和状態になると雨を降らせる。このエネルギー源は、北米のノーイースターや欧州のウィンドストーム(英語版)のような温帯低気圧のそれ(水平方向の温度差が主な動力源[7])とは異なる。熱帯低気圧は典型的には直径が100 and 2,000 km (62 and 1,243 mi)にもなる。

気流が回転軸に向かって内側へと流れ込むときに地球の自転によって与えられる角運動量保存の法則により、熱帯低気圧の風は強い回転を伴うようになる。そのため、赤道から5度以内の海域で熱帯低気圧が発生することは滅多にない[8]ウインドシアが常に強く、熱帯収束帯の活動が弱い南大西洋や海水温が低い南東太平洋では、熱帯低気圧はほとんど知られていない[9]。また、アジアモンスーンおよび西太平洋暖水塊(英語版)、並びに大西洋とカリブ海の低気圧を発生させるアフリカ東風ジェット(英語版)と大気の不安定な地域は、熱帯低気圧の発生する北半球とオーストラリア周辺の特徴である。

沿岸の地域は特に内陸の地域に比べて熱帯低気圧の影響を受けやすい。これらの熱帯低気圧の主要なエネルギー源は暖かい海水である。それゆえ、熱帯低気圧は典型的には、海上や海の近くにあるときに発達して最も強くなり、陸地に上がると急速に衰えていく。沿岸部は、強い風と雨・(風による)高波・(風と激しい気圧の変化による)高潮竜巻の発生などの被害を受けるおそれがある。また、熱帯低気圧は広い地域 — 最も激しいものでは非常に広い地域 — から大気を巻き込み、その中の水分(大気中に含まれる水滴や水蒸気)を、ずっと狭い地域に集中して降水をもたらす。水分を含んだ大気が、その水分を雨として降らせた後、新たな水分を含んだ大気と断続的に入れ替わることによって、その局地的大気がいかなる時点でも一度に保持し得る含水量をもはるかに超える、極度の大雨を降らせたり、海岸線から40キロメートル (25 mi)離れた辺りにまで外水氾濫(河川の氾濫)をもたらしたりするおそれがある。

熱帯低気圧が人間集団に与える影響は、しばしば破壊的である一方で、干ばつ状態を緩和してくれる効果もある。また、熱エネルギーを熱帯から温帯へと輸送して、地域および地球規模の気候を調節する重要な役割も果たしている。
特徴

熱帯低気圧には、4つの大きな特徴がある。
暖気のみ(暖気核またはウォームコアという)で構成されていて、
前線を伴わない。

大気中の水蒸気が凝結して水滴になる際に放出される潜熱をエネルギー源として発達する。このため、水温が高い熱帯の海洋上で発生し、水温が低い海域や蒸発の乏しい陸上に移動すると勢力が衰える。

天気図上では、等圧線がきれいな同心円状に分布する。このため、等圧線が同心円でない他の低気圧に比べて、最大風速が増しやすい。また、風速分布も同心円に近く、のすぐ外側で最大となる。

対流圏下層から上層まで広い層で低圧部となる。

構造熱帯低気圧の中心へ吹き込む風(橙)と上空へ吹き上げられ、周囲へ拡散する風(青)Eye:目、Eyewall:目の壁(アイ・ウォール)、Rain Bands:降雨帯(スパイラル・バンド)[10][11]ハリケーン・イザベル(2003年)の目

積乱雲が中心に向かって巻き込む、渦巻き状に配列した構造を持っており、発達したものは中心にと呼ばれるのない領域を持つ。積乱雲の直径は、300km程度から2000km程度までとさまざまである。全体が熱帯の暖かい空気からなるため、温帯低気圧とは異なり、前線を伴わない。

既述の通り、暖められた海面から発生する水蒸気が上空で凝結する際に放出する、潜熱をエネルギー源として発達する。潜熱は空気を暖めるので、上昇気流を促進し、個々の積乱雲が成長する。熱帯の海洋上では、このようにして発達した積乱雲がいくつも群れを成している。

熱帯低気圧は、これらのうちの1つの雲群が「組織化」し、雲群の中心を軸にして回転するものである。組織化するためには、第2種条件付不安定 (CISK) が成立することが必要である。また、CISKが成立するきっかけとして、偏東風(貿易風)の波動が関与しているとする考え方(偏東風波動説)もある。

数百kmと大きな規模を持つので、回転の際にはコリオリの力遠心力を受け、傾度風に近いバランスで風が吹き、等圧線は同心円状に分布する。他の低気圧と同様にコリオリの力を受けるため、北半球では左回り(反時計回り)、南半球では右回り(時計回り)に回転する渦状の雲群に変化する。

傾度風に近いのは上空1?2km以上の対流圏自由大気層)であり、もっと地表に近い層(エクマン境界層)では摩擦を受けるため、熱帯低気圧の中心寄りに風向が曲げられる。これにより、中心に向かって強い風が吹き込む。中心付近で行き場を失った空気は、上昇気流に乗って上空へと運ばれる。運ばれた空気は水蒸気と分離するが、潜熱により暖かいため、吸い上げる流れを励起して気圧がいっそう低下し、風速がさらに強まる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:124 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef