この項目では、学園ドラマについて説明しています。刑事ドラマについては「熱中時代・刑事編」をご覧ください。
熱中時代
ジャンルテレビドラマ
脚本布勢博一
松原敏春
桃井章
大和屋竺
森崎東
演出田中知己
吉野洋
『熱中時代』(ねっちゅうじだい)は、1978年10月から1981年3月まで、日本テレビ系列で放送されたテレビドラマである。
シリーズ第2作として刑事ドラマである『熱中時代・刑事編』も存在するが、本稿では学園ドラマ作品であるシリーズ第1・3作、及びそれらと世界観を共有する単発スペシャル版について扱う。 水谷豊扮する小学校教師・北野広大が赴任先の小学校で起きるさまざまな出来事に体当たりで挑む。 従来の学園ドラマではあまり取り上げることがなかった小学校教諭を主人公にした画期的な作品で、この種のドラマを(放送時間帯が夜9時台であった事もあり)あまり見ることのなかった視聴者層を獲得し、高視聴率を記録した。当時文部大臣だった砂田重民元衆議院議員も欠かさず見ていたエピソードが残されている。 1978年に第1シリーズ、1980年に続篇が放送されたのち、1987年春、1988年秋と1989年秋に2時間の単発ドラマが製作され、家庭を持った主人公が時代と共に変わっていく子供たちの気質に戸惑いながらも奮闘を続ける姿が描かれた。 2011年4月9日にスペシャルドラマとして、北野の教え子が教師となり、本作から30年後を舞台としたリメイク作品が放送された。主演は佐藤隆太と松下奈緒で、水谷は登場していない。また、スペシャルドラマの放送を前に関東ローカルで再放送が行われた。 2024年4月6日からBS松竹東急にて毎週土曜日18:00-20:00の2話連続で放送。[1] 第1シリーズは、1978年10月6日より1979年3月30日まで毎週金曜日21:00 - 21:54に、「金曜劇場」枠で放送された。初回の視聴率は12.2%(ビデオリサーチ)であったものの、最終回の視聴率はニールセンで46.7%、ビデオリサーチで40.0%を記録。ビデオリサーチによる初回の視聴率からの伸び27.8%は歴代最高記録である。 翌クールに同じく水谷豊主演の「熱中時代・刑事編」が放送され、間を置いて第2シリーズが1980年7月5日より1981年3月28日まで毎週土曜日21:00 - 21:54に、「土曜グランド劇場」枠で全38回が放送された。こちらは平均視聴率27.8%を記録。
概要
連続シリーズ
キャスト
北野広大:水谷豊
北海道・小樽出身の新任教師。しばらくアルバイトをしていたが、結婚退職した教師の後任で若葉台小学校に赴任することになり、校長の天城順三郎宅に居候の身になる。3年4組の担任。本人によれば「あまり良くない大学を、あまり良くない成績で卒業」し、教師となる。何事も体当たりでぶつかる。その型破りな教育方法で子どもたちに慕われているが、安達や一部の保護者たちと意見がぶつかってしまうことも多い。映画館で泣きながら電話をしている桃子を心配して追いかけるが、痴漢と間違えられてしまい、それ以来桃子とはお互いに意識し合うようになるが、父親、兄の病気、怪我などにより、第1作の最終回で北海道へ帰郷。その後教員と酪農の両立はかなわず礼文島の叔父の仕事を手伝っていたところ、第2シリーズの初回で天城順三郎と再会、その伝手でもう一度若葉台小学校に戻り2年3組の担任となった。第2シリーズ最終回で小笠原諸島の兄島小学校の教員に欠員が生じたことを知り、自ら志願して小笠原へ旅立つ。(第2シリーズより約10年後が舞台である)スペシャル第1作では北海道・積丹町立神威崎小学校に異動して教師を続けており、小笠原から転居する段階で敦子と出逢い、結婚した。スペシャル第2作以降は、神威崎小学校が廃校になったことに伴い、再び順三郎の伝手で東京に戻り南多摩川小学校に赴任、3年5組の担任になる(その際、順三郎から天城邸を譲り受けて自宅とすることになった)。翌年は4年2組を担任していた。既にベテランと呼ばれるキャリアの持ち主になってはいるものの、その型破りな手法は昔と何ひとつ変わっておらず、南多摩川小学校への赴任以後も学年主任以上の教員からはそのやり方に眉をひそめられることが多い(しかし、児童や保護者からは支持されている)。2011年のスペシャルにおいては、3年2組担任の南雲大地が1983年生まれとなっていて、大地の小笠原時代の小学校3年の担任であったと話していたことからまた小笠原の小学校に赴任したと思われる。
若葉台小学校
天城順三郎:船越英二
蝶ネクタイがトレードマークの校長。自宅に教師を多数下宿させており、優しく信頼篤い好人物。趣味は犬語の研究。悪ガキに対しては「言うことを聞けない子は赤ちゃんです」と、彼らを赤ん坊のようにあやして懲らしめる。第1シリーズの最終回近くで山梨県へ赴任することになった。スペシャル版第2作からは自宅を広大に譲り、妻・綾子とともにマンション住まいとなる。広大の最大の理解者であり、第一線から引退後も広大の南多摩川小学校への赴任を斡旋する、一時登校拒否となった忠信の長男の面倒を見てその克服に一役買う、行方不明となった広大の教え子の捜索に参加する、広大のクラスの学級遠足に引率者として参加するなど、何かと広大を支援する。誰と話す時でも、常に敬語で接する。
安達勝也:小松方正
おおらかな校長と対照的に、口うるさい教頭。典型的なことなかれ主義者。広大が着任するまでは、代理で3年4組を受け持っていた。スペシャル第1作にも登場しており、順三郎の後を受けて若葉台小学校の校長に昇進した設定になっている。
第1シリーズ
小糸桃子:志穂美悦子
校長宅に下宿する教師。3年3組の担任。マドンナ的存在。学年ソフトボール大会では受け持ちクラスを全勝優勝へ導く。またダンスもうまい。父親は順三郎の教え子だったが、いまだに順三郎に甘えて借金を頼んでくる父に嫌気がさしていた。映画館で泣きながら父親と電話をしているところを広大に目撃され、追いかけてきた広大を痴漢と間違えて通報してしまう。第1シリーズ終了後、順三郎とともに山梨へ赴任する。
花井(八代)恵子:音無美紀子
校長宅に下宿する教師。5年2組の担任。雑学が豊富で、よくクイズ番組に出場している。最終回近くで八代と結婚、天城夫妻の義妹となった。スペシャル第1作にも出演している。
前田きく:執行佐智子
3年1組の担任で、3年生の学年主任。
小嶋田徳次:小倉一郎
広大たちの同僚で、3年2組の担任。広大とは対照的に、児童とは少し距離を置いて接している。小心者で体育授業は不得手。白衣を着ていることが多い。桃子に好意を寄せている。
第2シリーズ
立花美幸:高田早苗
2年4組の担任。校長宅に下宿。最終回で広大に恋心を抱いていたことがあきらかになるが、広大は何も知らず小笠原へ旅立つ。
田丸邦彦:秋野太作
2年1組の担任。学年主任であり、最終回で離婚した元妻と復縁する。
奥田朝:木内みどり[2]
2年2組の担任。母親も教師であり、順三郎の恩師である。
風見(佐藤)玲子:山口いづみ
同僚教師。第1作で広大が担任した児童が5年生に進級したときの担任。校長宅に下宿、最終回で忠信と結ばれる。
その後、5人の子供をもうけている(スペシャル第2作で5人目を出産した)。
井原先生(教諭):中野遊
松下先生(教諭):柄沢英二