照葉樹林
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出典検索?: "照葉樹林" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2013年6月)
マデイラ島の照葉樹林カナリア諸島のラ・ゴメラ島ガラホナイ国立公園の照葉樹林

照葉樹林(しょうようじゅりん、laurel forest)とは、森林の群系の一種で、温帯に成立する常緑広葉樹林の一つの型を指す。構成樹種にの表面の照りが強い樹木が多いのでその名がある。
成立条件

赤道付近の熱帯の多雨地帯では、常緑広葉樹林が成立し、熱帯雨林と呼ばれる。一方、これよりも緯度の高い温帯において、冬季の寒さが厳しい地域では、樹木は冬に葉を落としてしのぐが、寒さがそれほど厳しくない(最寒月平均気温が5℃以上)地域では葉を落とさず、そのまま次の年も使う。そのため常緑広葉樹林が成立する。しかし、葉を冬も維持し続けるために、寒さに対する対策として、熱帯雨林のものより葉が小さく、厚くなる傾向がある。

このような温帯常緑広葉樹林には2つのタイプがあり、一つは地中海盆地に見られる硬葉樹林である。夏期に雨が少ないため、葉を堅くしてそれに対応した樹木(硬葉樹として典型的な有用樹種としてコルクガシオリーブイナゴマメ、硬葉樹林地域に分布し落葉する樹種としてアーモンドピスタチオザクロイチジクなど)からなる森林である。現在、自然植生としてはほとんど残っていない。

温帯常緑広葉樹林のもう一方が、照葉樹林である。夏期に多雨の暖温帯に成立し、葉は硬葉樹より大きく、表面のクチクラが発達して光って見えることからその名がある。元来は中国南西部から日本列島にかけて広く分布して、概ねフォッサマグナ以西の西日本の山地帯以下、関東地方南部の低地 - 低山帯、北陸地方東日本の低地、東北地方の海岸部(特に日本海側)は、本来この種の森林に覆われていたと思われる。ただし、照葉樹林を形成する樹木種のうちには落葉広葉樹もある。また、モミツガイヌマキナギなどの裸子植物も混入することが珍しくない。

1982年の環境庁発表によると、日本列島の照葉樹林は森林面積の0.6%にすぎず、ほぼ全滅状態にいたった。

なお、大西洋周辺では、照葉樹林は「ラウリシルバ」(ラテン語: laurisilva; クスノキ類の森の意)と呼ばれるが、氷河の影響でヨーロッパから後退し、マデイラ島[1]アゾレス諸島カナリア諸島[2]などマカロネシア島嶼区、アトラス山脈北稜(モロッコアルジェリア)にわずかに残るに過ぎない。最大の照葉樹林地帯は「綾の照葉樹林」(宮崎県綾町)で、2012 年、ユネスコ生物圏保護区(ユネスコエコパーク)に指定された。
日本列島における照葉樹林綾の照葉樹林
特徴

照葉樹林の特徴として、スギ林等の針葉樹林よりも酸性雨に強いこと、林内の湿度が高く、落葉期が集中しないため山火事に耐性があること、針葉樹などと比べ比較的根が深いため水源涵養林として適性が高いなどの利点をあげることができる。
社寺林

照葉樹林は、人間が利用のために伐採など人為的撹乱をすると落葉広葉樹林遷移してしまう場合もある。また現在は開発やスギヒノキなど針葉樹の植林などによる人工林よって、その大部分が失われてしまっており、まとまった面積のものはほとんどない。

以上のような事情もあり、現在では社寺林として残っているものが大半である。こうした照葉樹林社叢の中でも香川県琴平町金刀比羅宮の社寺林は面積が広いことで知られている。また、日本海側の海岸地帯ではタブノキを主要樹種とした照葉樹林の社叢が点在するが、これは、対馬暖流と多雪というこの地域の自然環境の影響である。なお、社叢を構成する樹種として、クスノキが目立つが、クスノキは本来日本列島に自生していたか判然とせず、東アジア大陸部を原産とする史前帰化植物の可能性が高い。

明治時代神社合祀に対して博物学者の南方熊楠が反対運動を行ったのは、合祀により社叢を持つ神社の統廃合が進み、照葉樹林が減少することに危惧を覚えたためであるとも言われる。
再極相化と阻害要因

西日本の管理の行き届かないマツ林などでは、シイなどからなる照葉樹林が徐々に再生しつつある。これは自然の成り行きであるが、白砂青松のイメージを形成し、「松原」と呼ばれることの多い西日本の海岸防風林防砂林では、再極相化の圧力が景観を損ねるものとしてこれを人為的に阻害しようとする努力が試みられている。(ただし、東日本大震災後は、照葉樹林の防潮林としての再評価も活発になっている)。他方、多くの山林で照葉樹林への再極相化遷移を元来外来種であるモウソウチクの異常繁茂が阻害しており、こうした竹害が問題になっている。根の浅い竹林は、地すべりなどを誘発し、山間地荒廃の面からも深刻である。また、落葉広葉樹であるミズナラの高木(老樹)のカシノナガキクイムシ侵入による枯死ナラ枯れによって、放置状態では常緑広葉樹への更新が考えられる一方、その名の通り、カシノナガキクイムシは照葉樹林を構成する常緑樹(カシ類)などの大径木にも侵入している。なお、照葉樹林への再極相化遷移早期の二次林に特徴的に現れる常緑樹種の代表としてはモクセイ科ネズミモチが挙げられ、この他、クスノキ科イヌガシバリバリノキヤブニッケイなどもこうした性格の樹林に発生しやすい。
構成

植物社会学における植生の区分ではヤブツバキクラスと呼ばれる。構成樹種として重要なものはシイカシ類である。他に、高木層を構成する常緑樹としては、クスノキ科のタブノキ、カゴノキシロダモホルトノキ科ホルトノキモチノキ科モチノキクロガネモチタラヨウナナミノキツバキ科ツバキサザンカモッコクモクレン科オガタマノキヤマモモ科ヤマモモマンサク科イスノキユズリハ科ユズリハシキミ科シキミスイカズラ科サンゴジュハイノキ科のカンザブロウノキやクロバイバラ科バクチノキリンボク裸子植物であるマツ科モミツガマキ科イヌマキナギ(ただしナギは少なくとも一部地域では移入種)、イチイ科カヤ等があり、その他、多くの落葉広葉樹も含む多様な樹木が出現する。


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