煉獄のエスクード
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『煉獄のエスクード』 (れんごくのエスクード)は、貴子潤一郎/著、ともぞ/イラストライトノベル富士見ファンタジア文庫刊。全4巻(内1巻は短編集)。シリーズとしては『灼熱のエスクード』全4巻に引き継がれている。


目次

1 既刊一覧

1.1 煉獄のエスクード

1.2 灼熱のエスクード


2 登場人物

2.1 ESCUDE

2.2 魔族(エビル・レイス)


3 用語

4 朗読ボイス

5 脚注


既刊一覧
煉獄のエスクード

煉獄のエスクード RAINY DAY&DAY(
2005年5月20日発売)

「それの解読のために、何人もの人間が発狂し、命を失った」フランスの古書店で発見された一枚の紙片。それには呪われた文字で“扉”の場所が記されていた。「やつらは人の肉を喰らい、血を啜る」“扉”―それは魔界とこの世を繋ぐ門。その封印が破れた時、世界は“魔族”に蹂躙され地獄と化す。退魔の妖剣ブラディミールに選ばれてしまった少年・深津薫は、教皇庁の影の組織エスクードの一員となり、“扉”を封印する力を持つ美少女“レディ・キィ”の護衛の任務につくことになる。「やつらにレディ・キィを奪われてはならない。護れない時はお前が彼女を殺せ」17歳の少年に託された残酷な使命…。だがそれは、薫の長い闘いの始まりにすぎなかった―。大賞受賞作家本格始動!現世と地獄の狭間で魔族と闘う戦士たちの壮絶な生き様を描くネオ・ハード・ロマン登場。

煉獄のエスクード2 The Song Remains The Same(2005年9月17日発売)

(自分は畑仕事の方が向いているのだろうか…)切り株に腰掛け、自分が耕したばかりの畑を見ながら、深津薫はその日十三回目のため息をついた。フィンランドのとある小さな村。この村に魔族と伝説の魔導書『外道祈祷書』が隠れているという情報を得た薫は、直ちに潜入操作を開始する。だが、アイリスという可愛いけれどちょっと変わった少女に気に入られてしまった薫は、いつの間にか野良仕事を手伝わされる羽目になり、まったく捜査が進まない。のどかな田舎の風景に転職の考えが頭をよぎる薫。だがそんな彼を暗く危険な視線が闇の向うから見つめていた…。待望のシリーズ第2弾登場。

煉獄のエスクード3 RHYTHM RED BEAT BLACK(2006年2月18日発売)

ある高校で教師や生徒の失踪事件が続発。捜査を開始した深津薫は旧校舎の地下で魔獣ケルベロスの遺骸を発見する。イギリス名門貴族出身の魔術師ルーシアと共に魔獣を調べることにした薫だったが、ルーシアの魔法に遺骸に仕掛けられた魔法が反応し、二人は謎の光に飲み込まれてしまった!ひんやりとした空気と微かなカビの匂い、そしてずらりと並んだワイン樽―。目が慣れた薫の瞳に入ってきたのは、どう見ても先ほどまでの風景ではない。「いったい、ここは―?」13世紀の豪華な城、絢爛たるパーティー、そして我が物顔で歩き回る魔族。壮麗なるも恐ろしい世界で二人は…?絶好調!奇才貴子潤一郎による伝奇アクション、シリーズ第3弾。

煉獄のエスクードARCHIVES だけど綺麗なものは天国には行けない(2006年10月20日発売)

エスクード、それは魔族からこの世を守るために、盾となる存在--。ドラゴンマガジンに連載された3本の短編に書き下ろしを追加。レイニー、薫だけでなく、個性的なキャラクターにもスポットをあてた初短編集! その日、NYは朝から雨が降っていた。クソったれなこの街で、しがない探偵をしている俺は、停めていたオンボロの愛車にろくでもないものを発見した。黒い男物のスーツに身を包んだ、赤い髪の途方もない美人―それだけだったら、もしかしたらラッキーなのかも知れない。しかし彼女は血塗れで、見つめられただけで死んでしまいそうな恐ろしいまでの殺気をまとっていた。時同じくして響きわたるサイレンの音。マフィアの大ボスが殺され、報復の抗争が始まったらしい。その日、NYは朝から雨が降っていた。そしてそれが、俺と赤髪の殺戮者との出会いだった―(『本日快晴』より)。魔族と闘う者、人生を狂わせられた者たちの物語を描く、書き下ろし2本を含めた5つの中短編を収める『煉獄のエスクード』待望の短編集登場。
灼熱のエスクード

『煉獄のエスクード』の続編で、魔族とそれに対抗する教会の組織「エスクード」との戦いが描かれる。

灼熱のエスクード MATERIAL GIRL(
2008年2月20日発売)

灼熱のエスクード2 LADY STARDUST (2008年7月19日発売)

灼熱のエスクード3 I WILL CATCH U (2008年12月20日発売)

灼熱のエスクード4 DADDY,BROTHER,LOVER&LITTLE BOY(2009年8月20日発売)

登場人物
ESCUDE

魔族と対抗しうるべく何千年も戦い続けるキリスト教の裏にある秘密組織。
深津薫 (ふかつ かおる)
幼い頃に両親を亡くし、深津神父に引き取られ教会で育てられた。外見は細面の女顔。性格は穏やかで優しいなど、学校には非公式ファンクラブがある程の人気。神秘的な雰囲気を纏っており、あだ名が「牧師」である(本人は「神父」だと訂正している)。ある日の学校帰りに同じく神父に引き取られた桂木真澄と共に神父に招集され、そこでゲートの向こう側に生きる魔族とそれに対抗する秘密組織「ESCUDE」の存在を知る。千年前にバチカンにあるゲートを何者かの手により開け放たれ、それを閉じるために戦った騎士が使用していた退魔の剣「ブラディミール」に選ばれてしまった薫は、ゲートを閉じたままにしておける唯一の存在「レディ・キィ」を魔族の手から守るように命ぜられる。同時に、父親同然の神父から魔族に彼女が奪われるようならば躊躇うことなく殺せと。一見普通の高校生だが神父から武術を習っていた事もあり、エージェントのリラフォードを組み伏せた際に「全く動けなかった」と言わしめるほどの腕力を持っている。また、剣道の試合で対戦相手の四人を一瞬で倒した事から剣術にも優れている。レディ・キィの持つ残酷な運命をレイニーから聞かされた際に、「もし彼女を手にかけなければならないときが来たら、その責任はずっと背負う」と誓い、レイニーに覚悟を認められる。当初、真澄は同時に引き取られた義兄弟であると思われていたが、それはブラディミールの剣士に選ばれてしまった幼い薫を巻き込みたく無いゆえに実の兄弟であることを隠した真澄の計らいである。両親やそれ以前の記憶がないのは、薫が両親を食い殺された事により精神に異常をきたしかけ、廃人になる事を恐れた深津神父と真澄がクラウディアに依頼し記憶を封印したためである。レイニーから「真澄と薫は同じ血の匂いがする」といわれたことから封印がとけ、記憶を取り戻す。ソフィアの遺言である「レイニーの心の支えになって」を守るべく、次のレディ・キィが見つかるまで自分に戦いを教えて欲しいとレイニーに進言する。上記のことから、本名は「桂木薫」であるが、以後ももう一人の父の名を使わせてもらうと決める。
レイニー
鮮血のような赤い髪に男物のスーツを着た美女。


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