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やノートページでの議論にご協力ください。無風選挙(むふうせんきょ)とは、当選者と落選者が最初からはっきりしていると見られている選挙のこと。 当選枠分が有力候補ですでに埋まり、他候補が泡沫候補のみの場合、無風選挙になると見られる。自分たちの一票で当落が変わるという状況になりにくく、事実上の信任投票という認識が広がるため、投票率は低くなりやすい。無風選挙になると見られる選挙区は「無風区」と呼ばれる。 小選挙区制では、閣僚や党要職にある大物政治家の選挙区で、無風選挙が発生しやすくなる。 参議院二人区では、二大政党制が進むと第一政党候補と第二政党候補が当選しやすくなり、二大政党が1人ずつしか候補を擁立しない場合はその他の候補が当選することが難しいことが多く、無風選挙になりやすい。 地方自治体の首長選挙では、与野党相乗りの現職が再選を狙って立候補すると、対立候補は相乗りしない一部野党や諸派などの候補となり、無風選挙になることが多い。 選挙速報をしているテレビ局が、投票終了直後の開票速報で出口調査等に基づいて当選確実を報道をするケースもある。 無風選挙と見られるからといって、有力候補が全く選挙運動しない訳ではない。当選することは当然として、得票数や得票率をできるだけ高めようと努める。これは、多くの有権者の支持を集めた結果、当選後の議員活動において、政治力・影響力・発言力が増すからである。 同様に落選が確実な候補者にとっても、有力候補に対する実質の「不信任票」を得ることと、特定政党の支持者の割合を調べるのが目的なので、議会での発言権を増し、相乗り候補に対抗できるとしている。有権者に有力候補への不満があるのに、対抗馬が立候補しない(あるいは、有力候補の圧力で出馬を断念させられた)場合には、いわゆる泡沫候補が予想外の善戦をすることもある。 無風選挙を測る指標として、ある選挙における次点候補者の惜敗率(ある選挙の最下位当選者の得票を1として、次点候補者の得票の割合)を求める。次点候補の惜敗率が低いほど無風選挙状態といえる。 衆議院の無風選挙順位年選挙区最下位当選者次点候補惜敗率 参議院の無風選挙順位年選挙区最下位当選者次点候補惜敗率
概要
無風選挙の例
衆議院選挙
候補者名得票候補者名得票
1位1959年補選北海道第1区(2)高田富與133,632西館仁4,8693.64%
2位2009年栃木県第3区(1)渡辺喜美142,482斎藤克巳7,0244.93%
3位2003年愛知県第11区(1)古本伸一郎181,747串田真吾21,17911.65%
4位2021年広島県第1区(1)岸田文雄133,704有田優子15,90411.89%
5位2004年補選鹿児島県第5区(1)森山裕115,820竪山勲16,02913.84%
6位2012年鳥取県第1区(1)石破茂124,746塚田成幸17,55014.06%
7位2000年熊本県第4区(1)園田博之149,156若城浩史21,02814.10%
8位2017年神奈川県第11区(1)小泉進次郎154,761瀬戸和弘21,87414.13%
9位2003年山口県第4区(1)安倍晋三140,347小島潤一郎21,20215.11%
10位2012年神奈川県第11区(1)小泉進次郎184,360林公太郎25,04516.12%
11位2012年山口県第4区(1)安倍晋三118,696財満慎太郎19,33616.29%
参議院選挙
候補者名得票候補者名得票
1位1951年補選富山県選挙区(1)館哲二245,372巴陵宣正18,6917.62%
2位1970年設選沖縄県選挙区(2)稲嶺一郎194,510下里恵良20,26410.42%
3位2022年富山県選挙区(1)野上浩太郎302,951京谷公友43,17714.25%
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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