無限・MF204
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無限・MF204(むげん・エムエフにいまるよん)は、レーシングエンジンビルダーの無限(現・M-TEC)が製作したF3エンジン。主に全日本F3選手権イギリスF3で使用されていた。MF204とは「M ugenのF ormula用2 .0 L 4 気筒エンジン」の意味である。目次

1 性能・主要諸元

1.1 MF204D(2013年 - 2016年)

1.2 MF204C(2002年 - 2012年)

1.3 MF204B(1997年 - 2001年)

1.4 MF204A(1996年)

1.5 MF204(1988年 - 1995年)


2 歴史

2.1 MF204誕生まで

2.2 MF204誕生から供給の中断

2.3 レギュレーション変更による供給再開から再度の終了


3 参考文献

4 脚注

5 外部リンク

性能・主要諸元
MF204D(2013年 - 2016年)

エンジン形式:
直列4気筒 4バルブ DOHC 自然吸気 直噴

排気量:2,000cc以下

ボア×ストローク:-

圧縮比: -

リストリクター:φ28×1

最大出力:-

最大トルク:-

重量:87kg以上(5kg以下のバラスト含む)

MF204C(2002年 - 2012年)

エンジン形式:直列4気筒 4バルブ DOHC 自然吸気

ベースエンジン

シリンダーヘッド:
K20A

シリンダーブロック:F20C


排気量:1,997cc

ボア×ストローク:85.0×88.0mm

圧縮比: -

リストリクター:φ26×1

最大出力:215PS/6,000rpm

最大トルク:275N・m/5,250rpm

重量:93kg

MF204B(1997年 - 2001年)

エンジン形式:直列4気筒 4バルブ DOHC 自然吸気

ベースエンジン:
H22A

排気量:1,997cc

ボア×ストローク:85.0×88.0mm

圧縮比: -

リストリクター:φ26×1

最大出力:210PS/6,000rpm

最大トルク:270N・m/5,250rpm

重量:93kg

MF204A(1996年)

エンジン形式:直列4気筒 4バルブ DOHC 自然吸気

ベースエンジン:
B18C

排気量:1,998cc

ボア×ストローク:-

圧縮比: -

リストリクター:φ24×1

最大出力:175PS/5,250rpm

最大トルク:255N・m/4,500rpm

重量:90kg

MF204(1988年 - 1995年)

エンジン形式:直列4気筒 4バルブ DOHC 自然吸気

ベースエンジン:B20A

排気量:1,997cc

ボア×ストローク:81.8×95.0mm

圧縮比: 12.5:1

リストリクター:φ24×1

最大出力:170PS/5,000rpm

最大トルク:230N・m/4,500rpm

重量:91kg

歴史
MF204誕生まで

元々は本田技研工業が無限と共同で、1988年の全日本F3選手権に投入する為に1987年半ばからエンジン開発テストを各サーキットで行った。ベースエンジンは3代目プレリュードに搭載されていたB20A。
MF204誕生から供給の中断

1988年の全日本F3選手権にはホンダのワークスエンジンとして中谷明彦をドライバーに起用し、参戦初年でチャンピオンエンジンとなった。1989年1990年もチャンピオンエンジンとなり、他のエンジンを使用しているドライバーからも「無限エンジンでないとチャンピオン争いが出来ない」と言われる程に完成度が高いエンジンでもあった。また1988年からイギリスF3にも供給を行い、参戦初年度からタイトル争いに加わるエンジンとなり1990年ミカ・ハッキネンによりチャンピオンエンジンとなった。その後はトムスのチューニングするエンジンとタイトルを分け合う形で戦いが繰り広げられた。

「MF204B」登場から10年以上経過した2003年の全日本F3選手権から「MF204C」がデビュー。イギリスでは「MF204B」が引き続き供給された。全日本では主に童夢がMF204Cを使用し、当時童夢がローラと共同開発していたシャシーとの組み合わせで、主なライバルであるトムスINGING(どちらもトヨタ陣営)らと戦ったが、結局このエンジンでのタイトル獲得は叶わなかった。

2007年をもって無限によるエンジン供給が終了し、以後全日本では戸田レーシング、イギリスではニール・ブラウン・エンジニアリングによってチューニングおよび供給が行われた。しかし、主なライバル(全日本ではトヨタ・1AZ-FE、イギリスではメルセデス・ベンツフォルクスワーゲン)に比べ戦闘力が見劣りする状況は否めず、全日本では2010年に戸田レーシングが撤退したためMF204はその姿を一旦消した。

イギリスF3でも年式落ちシャシーで争われる「ナショナルクラス」ではMF204Bがワンメイクエンジンとして使われているが、チャンピオンシップクラスでは既に少数派に転落しており事実上勝負権を失っている。


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