無間地獄
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かつて別府温泉にあった無間地獄については「別府地獄めぐり#無間地獄」をご覧ください。

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出典検索?: "八大地獄" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2018年12月)

八大地獄(はちだいじごく)とは、地獄の8つの形相のことである。八熱地獄ともいう。またこれとは別に八寒地獄があるとされるが、通常は「八熱地獄」をさす。地獄の構成については後述。

地獄の様相は、倶舎論の8と11、大智度論16、顕宗論12などに説かれる。恵心僧都源信の『往生要集』にも記される。
構成

地獄の種別やその位置は、経典により差異があるが、八大地獄、百三十六地獄、六万四千地獄など様々な地獄が説かれる。
倶舎論の説

衆生が住む閻浮提の下、4万由旬を過ぎて、最下層に無間地獄(むけんじごく)があり、その縦・広さ・深さは各2万由旬ある。その上の1万9千由旬の中に、下から大焦熱・焦熱・大叫喚・叫喚・衆合・黒縄・等活の7つの地獄が重層しているという。

これらを総称して八大(八熱)地獄という。これらの地獄にはそれぞれ性質があり、そこにいる衆生の寿命もまた異なるとされる。

また、八熱地獄の周囲ないし横に八寒地獄があるともいわれる。
長阿含経の説

長阿含経(じょうあごんきょう)は原始仏教の経典とされ、それによると地獄は、八熱地獄と十地獄に大別され、八熱地獄に付随する小地獄は全て共通の十六種類であるという。

須弥山世界(仏教における、人間界を含む宇宙の全て)の一番外側を輪のように取り囲む鉄囲山(てっちせん)は内と外の二重構造であり、その間に地獄や閻魔王宮があるとしている。つまり、現在の通説である地獄=地下世界とは異なり、いわゆる「世界の果て」にあるとしている

二重鉄囲山の間は太陽や月の光が届かない暗黒世界で、僧?(そうきょ)という大風が常に吹き荒れている。この風はもし人間界に吹いてきたら全てのものを吹き飛ばし粉々にしてしまう威力を持ち、さらに超高熱の炎と悪臭を伴っている。人間界の物に例えるなら、大型爆弾などの爆風や炎、衝撃波あたりがイメージとして適当かと思われる。

現在と異なり、八熱地獄は階層構造ではなく、十地獄ともども世界をぐるりと取り囲む形で配置されている。その名は第一地獄から順に、 (1) 想地獄、 (2) 黒縄地獄、 (3) 堆圧地獄、 (4) 叫喚地獄、 (5) 大叫喚地獄、 (6) 焼炙(しょうしゃ)地獄、 (7) 大焼炙(だいしょうしゃ)地獄、 (8) 無間地獄である。想地獄は現在の等活地獄、焼炙・大焼炙地獄は焦熱・大焦熱地獄に対応していると思われるが、具体的な内容は不明。

八熱地獄に付随する小地獄もまた、現在の説と異なり全ての地獄で共通の十六種類が付く。その名は (1) 黒沙(こくしゃ)、 (2) 沸屎(ふっし)、 (3) 五百釘(ごひゃくちょう)、 (4) 飢(き)、 (5) 渇(かつ)、 (6) 一銅釜(いちどうふ)、 (7) 多銅釜(たどうふ)、 (8) 石磨(せきま)、 (9) 膿血(のうけつ)、 (10) 量火(りょうか)、 (11) 灰河(はいが)、 (12) 鉄丸(てつがん)、 (13) 釿斧(きんぷ)、 (14) 犲狼(さいろう)、 (15) 剣樹(けんじゅ)、 (16) 寒氷(かんぴょう)で、具体的な内容は伝わっていないものの、名前である程度は想像できると思われる。

さらにそれらとはまた別に十地獄が存在し、その名は (1) 厚雲(こううん)、 (2) 無雲(むうん)、 (3) 呵呵(かか)、 (4) 奈呵(なか)、 (5) 羊鳴(ようめい)、 (6) 須乾提(しゅけんだい)、 (7) 憂鉢羅(うはつら)、 (8) 拘物頭(くもつず)、 (9) 分陀利(ぶんだり)、 (10) 鉢頭摩(はどま)で、罪の軽重などの落ちる条件、地獄の内容など、具体的な事は不明である。
正法念処経

八熱地獄に付随する十六の小地獄があるとし、また各々の種別を挙げる。八熱地獄の4面に4門があり、門外に各4つの小地獄があり、これを合して十六小地獄(十六遊増地獄、四門地獄、副地獄)という。八熱地獄と合せば百三十六地獄となる。小地獄は中央の八熱地獄の亡者(衆生)が迷い込む他、中央の地獄に落ちる条件の中でもさらに細かい条件に合ったものが落ち、例えば殺生をしたものが落ちる「等活地獄」の小地獄の場合、「鳥や鹿を殺した者」「生前に勝手気ままに殺生をした者」などといった条件を備えた小地獄があり、その内容も各地獄によって異なる。

十六小地獄の別名の一つ「四門地獄」の場合、小地獄は四種類しかなく、各門一つにつき全種類並んでおり、それが四方にあって4×4の十六個であるという。その内容は、
膝まで没するような熱灰の中を歩かされる「??増(とういぞう)」

糞尿と泥の河に沈められ、そこに巣食う虫たちに喰われる「屍糞増(しふんぞう)」

無数の剣が刃を立てて並ぶ道・刀刃路、刃の葉を持つ林・剣葉林、無数の剣が生えた木を登り降りさせられる・鉄刺林、これらを備えた「鋒刃増(ほうじんぞう)」

沸騰した灰水の河に落とされる「烈河増(れっかぞう)」

といわれている。

八寒地獄にもそれぞれ十六小地獄があると言われているが、具体的な内容は伝わっていない。
八熱地獄及び対応する罪
等活(とうかつ)地獄

殺生。

想地獄の別名を持つ。いたずらに生き物の命を断つ者がこの地獄に落ち、ケラ・アリ・蚊(カ)・?(アブ)の小虫を殺した者も、懺悔しなければ必ずこの地獄に落ちると説かれ、生前争いが好きだった者や反乱で死んだ者もここに落ちると言われている。

閻浮提(地上の世界、人間界)の地下、1千由旬にある。縦広斉等にして1万由旬ある。この中の罪人たちは互いに敵愾心を持ち、鉄の爪で殺し合うという。また、獄卒料理人に身体を切りきざまれ、切り裂かれ、粉砕され、死ぬが、涼風が吹いて、また獄卒の「活きよ、活きよ」の声で等しく元の身体に生き返る、という責め苦が繰り返されるゆえに、等活という。ただし、この「死んでもすぐに肉体が再生して何度でも責め苦が繰り返される」現象は、他の八大地獄や小地獄にも共通することである。

この地獄における衆人の寿命は500歳である。ただし、通常の500歳ではなく、人間界の50年を第一四天王(四大王衆天)の一日一夜とした場合の500年が等活地獄の一日一夜であり、それが500年にわたって続くので、人間界の時間に換算すると1兆6653億1250万年にわたって苦しみを受けることになる(1年を365日とした場合の計算。以下も同様)。しかし、それを待たず中間で死ぬ者もいる。そこにいる衆生の悪業にも上中下の差別があるので、その命にもまた上中下の差別がある。業の多少・軽重に応じて、等活地獄の一処だけで受くか、もしくは二処、三処、四処、五処、六処と、最後は十六処まで悪業が尽きるまで苦痛を受ける。この一処、二処というのが、十六小地獄を順番に回っていくことなのか、それとも時間の区切りなのかは判然としない。

十六小地獄の内容については十六小地獄#等活地獄 を参照。
黒縄(こくじょう)地獄

殺生、盗み。

殺生のうえに偸盗(ちゅうとう)といって盗みを重ねた者が、この地獄に堕ちると説かれている。

等活地獄の下に位置し、縦横の広さは等活地獄と同じである(以下、大焦熱地獄まで広さは共通)。鬼は罪人を捕らえて熱く焼いた縄で身体に墨縄をうち縄目をつけ、これまた熱鉄の斧で縄目の通りに切り裂き、削って恐怖と激痛を与える。また左右に大きく熱した鉄の山がある。山の上に鉄の幢(はたほこ)を立て、鉄の縄をはり、罪人に鉄の山を背負わせて縄の上に登らせ、そのまま渡らせる。すると罪人は縄から落ちて砕け、あるいは鉄の鼎(かなえ)・釜(かま)に突き落とされて煮られる。この苦しみは先の等活地獄の苦しみの10倍である。人間界の100年は、六欲天の第二の?利天(とうりてん)の一日一夜である。その?利天の寿命は1000歳である。この天の寿命1000歳を一日一夜として、この第二の黒縄地獄における衆人の寿命は1000歳である。人間界の時間では13兆3225億年に当たる。

ここにも十六小地獄があるはずだが、「正法念処経」には三種類の名前しか伝わっていない。詳しくは十六小地獄#黒縄地獄 を参照。
衆合(しゅごう、しゅうごう)地獄

殺生、盗み、邪淫。

堆圧地獄の別名を持つ。先の二つに加えて淫らな行いを繰り返した者が落ちる。

黒縄地獄の下に位置し、その10倍の苦を受ける。多くの罪人が、相対する鉄の山が両方から崩れ落ち、おしつぶされて圧殺されるなどの追い込まれた苦を受ける。剣の葉を持つ林の木の上に美人が誘惑して招き、罪人が登ると今度は木の下に美人が現れ、その昇り降りのたびに罪人の体から血が吹き出す。それは誘惑に負けた罪とされる。その他に、鉄の巨象に踏まれて押し潰されるという罰もある。

人間の200歳を第三の夜摩天の一日一夜として、さらにその2000年をこの地獄の一日一夜として、この地獄での寿命は2000歳という。これは人間界の時間に換算すると106兆5800億年に当たる。

十六小地獄の内容については十六小地獄#衆合地獄を参照。
叫喚(きょうかん)地獄

殺生、盗み、邪淫、飲酒。

「飲酒」という項目があるが、単に酒を飲んだり売買した者は、この地獄には堕ちない。酒に毒を入れて人殺しをしたり、他人に酒を飲ませて悪事を働くように仕向けたりすることなどが叫喚地獄に堕ちる条件になる。

衆合地獄の下に位置し、その10倍の苦を受ける。熱湯の大釜(大鍋)の中で煮られたり、暑い炎の鉄室に入れられて叫喚する。その叫び声や許しを請い哀願する声を聞いた獄卒たちはさらに怒って、罪人に酷い追い討ちをする。頭髪が金色、目から火を出し、赤い衣を身にまとった巨大な鬼たちが罪人を追い回して弓矢で射る。鬼たちは風のように速く走れる。罪人たちの体内からはうじ虫がわき出てきて亡者たちのからだを食べつくす。他にも罪人たちは焼けた鉄の地面を走らされ、鉄の棒で打ち砕かれる。

人間の400歳を第四の兜率天の一日一夜とする。その兜率天の4000年を一日一夜として、この地獄における寿命は4000歳という。これは人間界の時間で852兆6400億年に当たる。

十六小地獄の内容については十六小地獄#叫喚地獄 を参照。
大叫喚(だいきょうかん)地獄


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