『無罪モラトリアム』
椎名林檎 の スタジオ・アルバム
リリース1999年2月24日
2008年11月25日(アナログ盤)
録音スタジオテラ
亀ちゃんスタジオBメイン
ジャンルロック
時間41分00秒
レーベル東芝EMI/イーストワールド
プロデュース北城浩志
チャート最高順位
週間2位(オリコン)
1999年3月度月間2位(オリコン)
1999年度年間25位(オリコン)
2000年度年間42位(オリコン)
ゴールドディスク
ミリオン(日本レコード協会)
椎名林檎 アルバム 年表
-無罪モラトリアム
(1999年)勝訴ストリップ
(2000年)
EANコード
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『無罪モラトリアム』(むざいモラトリアム;英題:Muzai Moratorium、Innocence Moratorium[1])は、1999年2月24日に東芝EMIより発売された日本のシンガーソングライター・椎名林檎の1作目のスタジオ・アルバム。
約1年半チャートインし続けるというロングヒットを記録。最終的には170万枚を超える売上を記録し、ミリオンセラーとなった。 同年1月に発表された先行シングル『ここでキスして。』がスマッシュヒットを記録する中で発売された本作は、その影響を受ける形で約1年半チャートインし続けるというロングヒットを記録。最終的には売上170万枚を超えるミリオンセールスを達成した[2][3]。 本作は椎名が高校時代からデビュー前までの十代のころに書き溜めていた楽曲で構成されており、楽曲ごとに編成された数種類のバンドによってレコーディングされている[注 1][5]。歌謡曲、パンク、グランジ、ジャズなど過去から発売当時までのポップ・ミュージックを折衷した楽曲が並び、そのオルタナティブなサウンドとキャッチーなメロディ、そして文学的かつ刺激的な歌詞により、同年代に限らない幅広い層のリスナーを獲得した[6]。 本作の楽譜は数多くのバンドスコアを出版しているリットーミュージックにおけるロングセラーであり、1999年のリリースから15年以上経過しても一番人気を保っている[7]。 2008年11月25日にデビュー10周年記念の一環として、本作にリマスタリング処理を施して収録したBOXセット『MoRA』と、本作のアナログ盤が発売された[8]。 初回生産盤は特殊ブックレット仕様[注 2] で、特典として抽選でVHSビデオ『性的ヒーリング?特別御奉仕編?』が貰える応募券が付けられた[注 3]。 アルバムタイトルには「人として真面目に生きていこうとする以上、社会に適合できないモラトリアムな瞬間はきっと誰にでもあるのだから、自分自身のためにも『それは無罪なんだ』と言いたい」という椎名林檎のメッセージが込められている[9]。タイトルの略称は「無罪」と「モラトリアム」の頭からそれぞれを取り「MM」とされる。 「初めてのアルバムなので昔から歌っていた曲をたくさん入れたい」という椎名の意向もあって11曲の収録曲はすぐに決まり、その結果、「十代の椎名林檎の集大成」のようなアルバムになった[9]。 制作意図としては、歌詞の世界観を表現するというよりも、たとえば音楽をやっているような、聴く人が聴けば「音楽的にはこういう人間だ」とわかるような自分の音楽的な名刺代わりというつもりで作った。自分のやり方を初めて提示するのだからわかりやすいようにあえてデフォルメし、そして自分ひとりで作ったデモとの間に差異が生まれたときは特に気を配って修正をし、音楽的に誤解されないように気をつけたという[10]。 アルバムのジャケットデザインはアートディレクターの木村豊が手掛けた[11]。アルバムのジャケット写真を自分が完全に浮いてしまっている場所で撮りたいと思っていた椎名は、「裁判所などで弁護士が『無罪』や『勝訴』という文字が書かれた幡(ハタ)を関係者たちに囲まれて掲げているところに自分がポツンといたら面白いのでは」というアイデアを出した。するとデザイナーの木村豊がそれにゴーサインを出し、新聞記者や報道カメラマン、警備員などのエキストラが集められた。また幡の題字は椎名本人によるもの[9][11]。 楽曲制作の準備に入ると、プロデューサー的役割に移行していた当時の東芝EMIの担当制作ディレクター篠木雅博[注 4] は、自分の代わりに外部から実績のあるディレクターを招聘することにした。しかし作品にはかなりの手直しが必要だという外部ディレクターと、それを断固として拒否する椎名の意見が激しく衝突した。椎名の詞曲にそれまで出会ったことのないほどの違和感を感じていた篠木も外部ディレクターと同意見だったが、自分が年を取って若い人たちの音楽を受け入れられなくなったのかもしれず、その違和感はひょっとしたら大化けの予兆かもしれないとも思った。そして椎名林檎の個性を生かすには、旧来のディレクション方法は無視して自由にやってもらうしかないと判断し、すべてを椎名とアレンジャーおよびベーシストの亀田誠治2人の作業に委ねた。[12][13] 当時、椎名はまだ十代で、デビューしたばかりの自分に十分な予算など与えられないことはわかっていたため、レコーディングはシンプルなバンドサウンドで行うことに決めて、メンバーは椎名の意向を受けた亀田によって集められた[14]。
概要
アルバムのコンセプト
アートワーク
制作の背景
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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