無綫電視
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電視廣播有限公司
Television Broadcasts Limited(TVB)
無綫電視本部
種類株式会社
市場情報SEHK: 511
略称TVB、無綫電視
本社所在地 香港
將軍澳將軍澳工業邨駿才街七十七號
設立1967年11月19日
業種放送業
代表者許濤(董事局主席〈会長〉)
従業員数5,070人
(2013年12月末)
主要子会社電視廣播互聯網有限公司
電視廣播出版有限公司
Concept Legend Limited
邵氏兄弟電影有限公司
電視廣播(國際)有限公司
無綫網絡電視有限公司
正視音樂有限公司
星夢?樂集團有限公司
東方彩視股?有限公司
外部リンク ⇒無綫電視 (中国語)
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無綫電視

電視廣播城 (TVB City)
運営電視廣播有限公司
設立1967年11月19日
在籍国 香港
所在地將軍澳工業邨 駿才街七十七號
外部リンク ⇒公式サイト (中国語)

無綫電視(むせんでんし)は、香港の民放テレビ局である。法人の名称は電視廣播有限公司 (Television Broadcasts Limited、日本語訳:テレビ放送株式会社)。略号はTVB。香港初の地上波テレビ局として1967年放送を開始、1972年に全面カラー放送化を達成。1991年にはステレオ放送を開始した。

香港域内向けにアナログ放送の広東語英語各1チャンネルの放送を行うほか、無料地上波デジタル放送や有料放送チャンネルが数チャンネルあり、さらに国外の華僑華人向けに、衛星放送ケーブルテレビや自社開発のIPTVである「MyTV Super」と「TVB Anywhere」を通じて放送を行っている。
歴史西貢清水湾の旧電視城 (TV City)

1965年香港政庁は、新たに地上波テレビ放送免許を与えることを計画し、放送事業者の募集を行った。6事業者が免許申請した結果、TVBの前身である香港電視が免許を獲得した。広東語で放送する翡翠台と、英語を中心に放送する明珠台の2チャンネルで、1967年11月19日に放送開始した。「無線テレビ」を意味する無綫電視という中国語の通称は、先行したテレビ局・麗的映声(後の亞洲電視 〈ATV〉)が、無綫電視の放送開始当時、有料の有線放送だったこととの対比から来ている(「綫」は、線の異体字)。

当初は免許取得の条件として、一定の割合で海外の放送局の番組を購入して広東語に吹き替えて放送することになっており、香港で制作される番組は少なかったが、1980年にその条件が撤廃されてからは地元制作番組が増加した。この年に、経営権が香港の映画制作会社ショウ・ブラザーズの社長で、会社創業者でもあった邵逸夫に移ってからは、経営の主力を映画から無綫電視に移し、局舎の移動や放送設備の更新を行い、番組制作能力の向上が図られた。

1973年には麗的映声が無料の地上波テレビに転換し麗的電視となり、1975年には佳藝電視 (CTV) が開局する。香港には三つの地上波テレビ局が存在するようになり、視聴率争いも激烈を極めた。佳藝電視は1978年に倒産。無綫電視は、亞洲電視や1993年に開局したケーブルテレビ有線電視の番組の影響を受け、さまざまな問題や批判を受けながらも、長年にわたって香港で視聴率トップの座を維持している。
課題と今後

一方、制作費の増加や世界的な経済不況の影響で経費削減を余儀なくされており、制作部門を中心に人員削減が行われている。

報道姿勢については、2009年6月4日六四天安門事件20周年で大規模な市民集会が行われた際、特別番組を編成した亞洲電視に対して、定時のニュース番組で扱うだけにとどめた報道姿勢に、香港市民から批判の声が上がった。中国共産党に配慮した報道内容に変貌しつつあるとの批判がある。

社会的には、TVB有料放送への加入を誘う高齢者を狙った悪質なセールスが社会問題となった。2009年7月にはTVB有料放送と強制的に契約をさせられた加入者が自殺する事件まで発生した( ⇒[1]参考報道記事)。政府では、契約時の契約方法の変更などの対策を実施する方針を明らかにしている。

さらに2010年3月には、CEOの陳志雲ら経営陣5人が、背任の疑いで廉政公署に逮捕されたが、有罪とならずに経営陣に復帰する事件が発生した[1]

2014年香港反政府デモが盛んになると、無綫電視の政府寄り偏向報道や民主派側に立つ表現をタブーとする局の姿勢が顕著になり、市民からの反感および批判が激しくなっている。

亞洲電視が、いわゆるゴールデンアワーに海外製作ドラマや時事討論番組やドキュメンタリー番組を中心に放送し、ドラマとバラエティ番組が中心の無綫電視にとっては脅威となる番組がなかったためか、無綫電視製作の番組も、コンセプトや出演者が似たり寄ったりのドラマや、料理関係の番組、または主に日本や台湾などで放送された番組を放送権を購入してリメイクするか[2]、あるいは内容を少し変更して別の番組としたもの[3]、あるいはゲーム番組が放送され、マンネリ化や内容の低俗化が指摘されている。

香港特区政府は、このような状況を改善し、放送局間の競争を促進するため、2009年に新たに2局の無料放送(地上波ではない)の免許発行を行う計画を発表した。2013年には、有線電視系の奇妙電視(香港開電視)とPCCW系の香港電視娯楽(港娯・ViuTV)に免許を交付する方向が固まった[4]。無料放送を実施するためには常に番組製作と放送を続ける体力が必要とされるなか、港娯については2015年4月1日付けで12年間の無料放送免許が交付され、2016年4月6日から広東語で、2017年3月31日から英語でそれぞれ無料放送を行っている。2016年の段階で放送開始の見通しが立っていなかった奇妙電視は、2017年5月14日から広東語で、2018年7月30日から英語で正式に放送を開始した。

亞洲電視の番組制作能力が低下したことから、無綫電視の一人勝ち状態となる「一台獨大」状態が続いた。このため無綫電視の香港芸能界に対するゴリ押しも目立つようになり、2008年には、四つの大手芸能プロダクションとの間で、音楽著作権料の交渉が決裂し、無綫電視がプロダクション所属歌手を自局製作番組に出演させないことを発表した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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