無声両唇軟口蓋破裂音
k͡p
IPA 番号109+101
IPA 表記[k͡p]
UnicodeU+006B U+0361 U+0070
文字参照k͡p
JIS X 02131-3-75 + 1-3-80
X-SAMPAk_p
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音声サンプル
無声両唇軟口蓋破裂音(むせいりょうしんなんこうがいはれつおん)は、無声両唇破裂音[p]と無声軟口蓋破裂音[k]の二重調音で、国際音声記号では[k?p]と書かれる。 [k?p]のような両唇軟口蓋音は代表的な二重調音であり、西アフリカおよび北部中央アフリカの言語に一般的に見られ、またニューギニアのいくつかの言語にも見られる[1]。子音結合[kp]と異なって、破裂はほぼ同時に一回しか起こらない。ナイジェリアのエッゴン語
概要
ただし、実際にはkとpが完全に同時に起きるわけではなく、閉鎖の開始も終了もkの方がpよりもわずかに早い[3]。
また、舌背が少し奥へ動くため、しばしば吸着音と同様の内向的な気流が発生する[4]。 イボ語には無声の[k?p]と有声の[??b]があるが、前者は方言によってはかわりに無声入破音の[??]が現れることもある[5]。
言語例
イボ語 akpa [ak?pa] 「袋」[5]
イドマ語
エウェ語 [k?pe] 「重い」[6]
エフィク語 [ak?pa] 「川」[7]
ヨルバ語 [ak?pa] 「腕」[8]
ベトナム語ハノイ方言では、/k/が円唇奥舌母音/u, o, ?/の後で[k?p]として現れる。これは条件異音である[9]。
ベトナム語ハノイ方言 khoc [x?k?p] 「泣く」[10]
脚注^ a b Ladefoged & Maddieson (1996) p.333
^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.334
^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.334-339
^ Ladefoged (2001) pp.146-147
^ a b Ikekeonwu (1999)
^ ⇒Ewe Basic Course, Indiana University, (1968), p. ix, ⇒http://www.iu.edu/~celtie/Lessons/Ewe/b03/EWE%20Basic%20Course.pdf
^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.336
^ Ladefoged (2001) p.146